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2009年02月03日
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カテゴリ: 戦争映画
2005 アメリカ 監督:アドリナーナ・ボッシュ
出演者:ドキュメンタリー
115分 モノクロ&カラー THE AMERICAN EXPERIENCE FIDEL CASTRO


フィデル・カストロ×キューバ革命(DVD) ◆20%OFF!
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 キューバ革命、キューバ建国の礎となった前評議会議長フィデル・カストロを題材にしたドキュメンタリー。記録映像のモノクロと関係者証言のカラーを混ぜた映像で構成され、カストロの生い立ちから現在に至るまでを、ほぼ時系列に追っていく。
 かなり盛りだくさんの内容のため、事象の展開はかなり早く、次から次へと登場する証言者の数も20人近くに上る。正直言って画面の字幕を追いかけるのが精一杯。背後に映る記録映像も実に貴重なものではあるのだが、1回の視聴ではなかなか掴みきれないだろう。記録映画としての作り方、編集の仕方はお世辞にもうまいとは思えない。視聴者をぐいと引き込む魅力も、起承転結もほとんどない。だが、最後まで画面に釘付けにされたのは、やはりフィデル・カストロの波瀾万丈の人生の魅力なのだろう。そういう意味で、本作はドキュメンタリーとして良作だったと言える。

 記録映像中のフィデル・カストロの多くはキューバ革命以降のものが大多数だが、若き頃のカストロは思ったよりも太っている。現在の髭じいさんの姿に至るまでの過程がよく分かるのが面白い。
 元スペイン軍人だった父アンヘルの息子フィデル・カストロの誕生から始まる本作は、カストロの人となりを理解するには良作だ。かなり素早い展開の映画ながらも、細かい部分までしっかりと描写しているので、なんとなくでも理解できてくるのだ。
 特に、彼の幼少期の逸話は興味深く、私生児(メイドの子)として生まれたフィデルが、ラウルを含む3人兄弟揃って乱暴者で学校を退学になったり、「変人」というあだ名をつけられたり、自転車のチキンレースで壁に激突して気絶するなど、相当な粗暴者であったことが明かされる。また、弁護士になるなどかなりの秀才ではあったが、家庭を顧みない、他人に感情移入できないタイプでもあったようだ。これらが、フィデル・カストロの革命人生を作り上げた人格の一部なのだろう。
 また、女性関係では愛人ナタリーと妻ミルタへの手紙が看守の手違いで反対に渡ってしまったことも明かされる。
 キューバ革命闘争中については、他の映画等でも詳しく描かれており、それほど目新しい内容はないが、キューバ革命以降についての描写は再び詳しくなる。特に、アメリカのニクソンやケネディとのやり取り、ソヴィエトのフルシチョフ、ゴルバチョフとのやり取りが興味深い。
 国民の前で、権力や地位、金銭にはこだわらないと宣言したフィデル・カストロだったが、結局選挙を実行せず、権力に固執していく過程が手に取るようにわかる。思うように経済政策が立ちゆかず、理想と現実の間で葛藤、大国の権力に反抗しながらも、自らは国民に権力を行使していく矛盾。そうしたものがフィデル・カストロに波のように押し寄せ、次第にフィデルの表情に疲労と絶望の色が漂ってくる。アメリカ、ソヴィエトに次いで「第3の大国」として世界に影響を与えようとする野望は、いつしか空回りしてゆき、世界各国のみならず、国民からも背を向けられていくのだ。


 カストロ体制のキューバは今なお現存している。ドキュメンタリーは現在までの姿を描いているが、今後どうなっていくのか非常に興味をわかせる。本作はややアメリカ寄りの内容ではあるけれど、カストロを評価する者にとっても、そうでない者にとっても十分に楽しめる内容になっているのではないだろうか。キューバ史を知るならちょうどよい入門編と思われる。

証言者登場人物
C・A・モンタネール(作家)、G・ガイヤー(ジャーナリスト)、N・フエンデス(作家)、M・P・スタビレ(作家)、ジェームス・ブライト(国際関係論教授)、ブライアン・ラテル(CIA分析官)、J・イグナチオ・ラスコ(級友)、「中国人」エスキュバル(学友)、ホルヘ・ドミンゲス(国際関係論教授)、R・ディアス・バラート(義兄)、A・F・レブエルタ(娘 ナタリーの子)、R・ボフイル(人権擁護活動家)、W・レオグランデ(政治学教授)、カルロス・フランキ(ジャーナリスト)、H・マトス(革命指導者)、A・デュラン(退役軍人亡命者)、T・ナフタリ(作家)、A・イダルゴ(政府関係者)、ウエイン・スミス(米国外交官)、A・オッペンハイマー(ジャーナリスト)

興奮度★★★
沈痛度★★
爽快度★
感涙度★


 あらすじは容量オーバーなので、下記のリンクでご覧下さい。
フィデル・カストロ× キューバ革命(2005米)





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最終更新日  2009年02月03日 08時54分41秒
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