日々のあぶく?

日々のあぶく?

March 9, 2007
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カテゴリ: 本
早春から盛夏にかけての物語。

子供達は秘密を拾い、
大人たちは秘密を探し、
秘密は高度二万に潜む。
人々はそれを裏切って、
子供は戻れぬ道を進み、
誰も彼もが未来を惑う。
混沌は不意に訪れるも、
秩序の戻る兆しはそこ、


あとがきに「天空のラピュタ」を観ていて思いついた話とある。
それが「怪獣物と青春足しっぱなして空自で和えてる」ものになるというのは有川氏ならでは。
高地弁が心に残る物語でもある。

日本企業による初の大規模な民間航空開発計画(国産輸送機関発プロジェクト)、その一号試験機「スワローテイル」と、
航空自衛隊岐阜基地所属の飛行部隊である飛行開発実験団による実験飛行機2機のうち1機が
どちらも四国沖上空、高度2万メートルに差し掛かるところで爆発炎上した。

開発プロジェクトから2つの事故に関連があるのか調べる為(事故調査員として)派遣された春名高巳は実験飛行で生き残った武田光稀三尉に協力を求める。
はじめは突っぱねる光稀だが、飄々とした高巳のペースに乗せられていく。
そんな彼らが事故現場である空の中で出会ったのは、雲のような巨大な楕円の物体だった。
人間が存在する前から存在していたと言うその物体は人語を解し、そのまま静かに存在したいと彼らと接触してくる。
物体を「白鯨」(ディック)と名付け、交流していくが、諸外国の圧力に屈した政府の方針転換によりディックは攻撃される。

その力は圧倒的だった。


事故で死んだ斉木敏郎三佐の息子・瞬は四国に祖父亡き後は一人で住んでいた。
父の死と前後して拾った謎の白い物体は父の携帯番号から瞬に接触してくる。
瞬は物体を「フェイク」と名付け、父の存在の隙間を埋める様に入れ込んでいく。
漁師の宮じいや隣家の佳江はそんな瞬を心配する。

白鯨を消滅させる(殺す)ようフェイクに命じ、自分と同じく父を失った(「スワローテイル」の機長の娘)白川真帆が所属する白鯨排除団体「セーブ・ザ・セーフ」に身を投じる。

自衛隊員や専門家らが対処する「大人」の視点と、間違いを知りながらもどんどん深みにはまってしまう悩める「子供」の視点によって展開。
どちらにも有効なのが人生経験もあり、決して偉ぶらず、静かにしみこむ宮じいの言葉である。

自衛隊(空自)×飛行機×交渉×青春×ラブロマンス

品行方正、マジメで純粋な堅物・光稀が頭の回転が速く、度量も大きく、ディックとの交渉窓口となる高巳と距離を縮めるさまが気になる方は
「 クジラの彼 」に番外編ありです。 





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Last updated  March 9, 2007 11:12:18 PM


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