日々のあぶく?

日々のあぶく?

July 26, 2009
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カテゴリ:
BROTHER SUN SISTER MOON 

タイトルは1972年のイタリア映画から、らしい。
それぞれの大学時代を振り返った構成。
同じ時を過ごしたり、たまに会うだけの関係だったり、
一緒にいても印象に残っていること、感じていたことはこんなにも違う。
本、ジャズ、映画、それぞれが大事なものを持ちながら
重なり合ったり、離れて行ったり、
繋がっているけど、繋がってない人々の風景が描かれる。

それぞれの描写だし、ミステリと言ったわけではないので回収されないままのエピソードばかり。


共通キーとなるのは一緒に調査学習に出たのに人がいなかった一地域、
空から川に降ってきた蛇が泳いだこと、
聖フランチェスコの青春時代が描かれた映画だ。

第一部 あいつと私
学生時代に戻りたいとは思わない私。
バイトして、本を読んで、授業に出て、ちぐはぐしながらも学生生活を送っていた。

―文学少女が小説家を目指す自覚をしたのが大学4年間だったという楡崎綾音の話。

第二部 青い花
大学でジャズサークルに入り、どっぷりジャズに浸かりつつも、どこか冷めていた戸崎衛。
人がいない民家、空から落ちてきて泳いだ蛇―箱崎一、楡崎綾音と一緒に目撃しつつも
気になるところは違った高校時代のあの日のことと不定形な未来について考える。


自分の物語などなく、映画ばかり見て、人が映画撮る手伝ってばかりいた大学時代。
現在、映画監督となった箱崎一は過去を都合よく解釈している先輩らの言葉をライターから聞きながら
インタビュアーの質問に答えながら、初めて徹夜した日のこと、蛇のこと、綾音のことなどを思い起こす。
「別れるために出会った」という映画の台詞が響く。





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Last updated  July 26, 2009 02:46:11 PM


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