峠幾三のちいさな発見・旅模様

峠幾三のちいさな発見・旅模様

2011/02/26
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 理由は…、なんだったのかはっきりわからない…。



 和寒から道道48号を経て、

画像 144.jpg
ほのぼのしますね♪

 道道251号を走る。

 昔はこの道沿いにいくつか村があったそうだが、今は廃村になり、畑の跡と見られる土地が残っているだけである。

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 目的のダム湖が見えた。

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 温根別ダムである。

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 山奥なのだが、ここは士別市。

 士別市の西の外れ、西は幌加内、東は剣淵という位置にある。

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 この時期は水がないという情報を頼りに来てみたのだが、本当に水がない。

 ここの水は農業用水に使われているそうで、湖底は「干上がった」のではなく、「流れ出た」のがわかる。 





 このダム底への道は旧道道。

 時折現れるぬかるみを慎重に交わしながら走る。

画像 173.jpg

 上から見えたコンクリートの建物。

 何のための施設なのか。




 普段、水の底にあるとは思えないくらいはっきりと道が見える。

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 道と共に気になるのが両側の草原だ。

 見たこともない深く鮮やかな緑色。

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 かなりの密度で生えているが、何という植物なのか。

 近くで見て驚いた。

 所々に土筆の頭が付いているのだ。

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 この鮮やかな緑はスギナの大群落ということか。

 春には山菜として食されるが、地下茎を伸ばし、畑ではしつこい雑草でもあるスギナ。

 「湖の底-束の間の大地」というサイクルをくり返すこの場所。

 他の植物には厳しい環境なのだろう。

ダム村5.jpg

 しかし、スギナの頭だけ「つくしんぼ」ってのは見たことがない。

 特別な環境で独自の進化を遂げたのか?と思い、帰ってから調べると違った…。

 イヌスギナというスギナの仲間で、関東以北に多いらしい。




 下流に行くにつれ、両側を覆っていたスギナが少なくなってくる。

画像 190.jpg

 水が減り、湖底に太陽が当たってからの時間が関係しているのか。

画像 197.jpg

 川にコンクリートの橋が架かっていた。

画像 196.jpg

 橋から川を眺める。

 薄曇の空から届いた光が川面を照らす。

 川の流れも、降りてくる光も柔らかだ。

 かつてはこの橋も車が往来していたのだろう。

画像 198.jpg

 その昔、この場所には伊文という町があったそうだ。

 視線を上げると、つい先ほど走った道、目の前には消えたはずの町が広がる。

画像 192.jpg

 不思議な時間が流れる。

ダム村6.jpg

 つい先ほど、上の道道を走っていた時は確実に平成の世だったのだが。

画像 193.jpg

 かつて、人の生活があった場所。

 そのわずかな痕跡と今を生きる植物のたくましさ。

 過去と現在が混じり合っているような場所に立っている気がする。

画像 208.jpg

 柔らかな風が頬をかすめてゆく。

 町は無くなってしまったが、流れる風は当時と同じなのだろうか。





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最終更新日  2011/02/26 12:41:08 PM コメント(8) | コメントを書く


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