うっかり熊公のガラクタ箱ブログ

2011.01.15
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 本来ならば旧年の早いうちに賀状欠礼の御挨拶をお送りするべきところを

 寒中見舞いに代えることとなり申し訳ありません。

 皆様におかれましてはどうか御自愛のほど御健やかにお過ごし下さいませ。

 御多幸をお祈り申し上げます。


PAP_0001.JPG


 母方の祖父は長野県内で小さな店を構えておりました。

 もともとは駄菓子や量り売りの煎餅から始め、子供向けの雑誌や本を少し置いたり

 大手メーカーのパンをたくさん並べていた時期もありましたが



 だんだんと餅菓子屋になっていきました。

 みたらし団子、あん団子、いそべ団子、よもぎもち、あんころ餅、ごま餅、豆餅、桜餅、かしわ餅、

 切り餅、赤飯、黒飯、お供え饅頭、つるのこ餅、塩羊羹・・・

 練りきり等の上生菓子は縁が薄かったようですが、祖父の飾り気のないずっしりした餅と和菓子は

 お彼岸、法要、お節句、お盆、祝い事、そしてお年越しと地元の皆さんの節目節目に使っていただき

 「〇〇屋さんはマメだね」「綺麗好きだね」「真面目だね」と信頼され

 また、お酒が好きで鼻の頭が赤いこともあり「呑み助だね」と愛されもしました。

 凝り性が功を奏して自分の代で始めたにも関わらず確かな餅菓子をモノにした祖父ですが

 一方でその凝り性が困った面でもありました。

 注文が多ければ深夜0時過ぎから午前中までぶっ通しで働かなければならないため

 本来なら計画的に体を休めるべきところを盆栽や掃除にかまいだしたら止まらず



 皺寄せは祖母にいくこともあり、祖母はいつもストレスでイライラしておりました。

 実際に寝不足がたたって餅つき機の杵に指を搗かれてしまうこと2度、融けた羊羹を被ってやけどしたことも・・・

 機械のような手さばきで大量の餅を形にしていく祖父の人間らしい面とも言えますが・・・


 深夜から殺気立った慌しさに占められていた工場(こうば)が昼頃に静かになると

 祖父が小さかった私を手招きして 残しておいてくれた作り立てのお餅をぽんと口に入れてくれたことが思い出されます。








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Last updated  2011.01.15 10:40:20
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