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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「三七五 山の晨明に関する童話風の構想」より一九二五、八、一一、つめたいゼラチンの霧もあるし桃いろに燃える電気菓子もあるまたはひまつの緑茶をつけたカステーラやなめらかでやにっこい緑や茶いろの蛇紋岩
2024.08.24
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#宮沢賢治 #AIイラスト「三七五 山の晨明に関する童話風の構想」より一九二五、八、一一、つめたいゼラチンの霧もあるし桃いろに燃える電気菓子もあるまたはひまつの緑茶をつけたカステーラやなめらかでやにっこい緑や茶いろの蛇紋岩(解説)美味しそうな詩です。使用サイトはbing.comプロンプトは英語で次のとおりです。A world of sweets. A view from the top of a mountain before dawn. Dark blue sky. Green, pink, yellow. Castella cake, jelly, pudding, cake. Mountain made of sweets. Rocks made of sweets. Forest of sweets. River made of sweets. Back view of a young, thin Japanese male teacher in a black hat and black coat. In the style of a 1900 oil painting.
2024.08.23
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#宮沢賢治 #AIイラスト「樺太鉄道」よりこんなすてきな瑪瑙の天蓋(キヤノピー)その下ではぼろぼろの火雲が燃えて一きれはもう錬金の過程を了へいまにも結婚しさうにみえる(濁つてしづまる天の青らむ一かけら)(解説)宮沢賢治は1923年8月4日栄浜(スタロドゥプスコエ)を午後4時35分に発車する列車で豊原(ユジノサハリンスク)へ向かいました。
2024.08.20
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#宮沢賢治 #AIイラスト「オホーツク挽歌」よりわびしい草穂やひかりのもや緑青(ろくせう)は水平線までうららかに延び雲の累帯構造のつぎ目から一きれのぞく天の青強くもわたくしの胸は刺されてゐるそれらの二つの青いいろはどちらもとし子のもつてゐた特性だわたくしが樺太のひとのない海岸をひとり歩いたり疲れて睡つたりしてゐるときとし子はあの青いところのはてにゐてなにをしてゐるのかわからない(解説)1923年8月4日宮沢賢治は樺太の栄浜海岸を散歩してオホーツク挽歌を書きました。生徒の就職先を探すため出張で来ていました。
2024.08.19
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#宮沢賢治 #AIイラスト「宗谷挽歌」より(一九二三、八、二、)こんな誰も居ない夜の甲板で(雨さへ少し降ってゐるし、)海峡を越えて行かうとしたら、(漆黒の闇のうつくしさ。)私が波に落ち或ひは空に擲げられることがないだらうか。それはないやうな因果連鎖になってゐる。けれどももしとし子が夜過ぎてどこからか私を呼んだなら私はもちろん落ちて行く。(解説)1923年8月2日深夜に宮沢賢治は稚内港から樺太に向かいました。生徒の就職先を探す出張でした。乗船したのは稚泊連絡船対馬丸ですが学童疎開船対馬丸とは別の船です。
2024.08.18
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#宮沢賢治 #AIイラスト「旭川」植民地風のこんな小馬車に朝はやくひとり乗ることのたのしさ「農事試験場まで行って下さい。」「六条の十三丁目だ。」馬の鈴は鳴り馭者は口を鳴らす。黒布はゆれるしまるで十月の風だ。一列馬をひく騎馬従卒のむれ、この偶然の馬はハックニーたてがみは火のやうにゆれる。馬車の震動のこころよさこの黒布はすベり過ぎた。もっと引かないといけないこんな小さな敏渉な馬を朝早くから私は町をかけさすそれは必ず無上菩提にいたる六条にいま曲ればおゝ落葉松 落葉松 それから青く顫えるポプルスこの辺に来て大へん立派にやってゐる殖民地風の官舎の一ならびや旭川中学校馬車の屋根は黄と赤の縞でもうほんたうにジプシイらしくこんな小馬車を誰がほしくないと云はうか。乗馬の人が二人来るそらが冷たく白いのにこの人は白い歯をむいて笑ってゐる。バビロン柳、おほばことつめくさ。みんなつめたい朝の露にみちてゐる。(解説)農学校の教師だった26歳の宮沢賢治は生徒の就職先を探すため樺太をめざして出張旅行中で1923年8月2日夜行列車で朝4時55分に北海道旭川に着き農事試験場を見学し旭川市内の美しい風景と素敵な馬車に感激しました。11時54分旭川駅発稚内行きの列車で旭川をあとにしました。「植民地」「殖民地」「ジプシイ」という現代では慎重になるべき表現がありますが宮沢賢治に差別の意図がなく対象への愛や好感がこめられていることが明白であるためそのまま掲載しております。
2024.08.17
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「津軽海峡」よりどこで鳴る呼子の声だ、私はいま心象の気圏の底、津軽海峡を渡って行く。船はかすかに左右にゆれ鉛筆の影はすみやかに動き日光は音なく注いでゐる。
2024.08.16
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#宮沢賢治 #AIイラスト「津軽海峡」よりどこで鳴る呼子の声だ、私はいま心象の気圏の底、津軽海峡を渡って行く。船はかすかに左右にゆれ鉛筆の影はすみやかに動き日光は音なく注いでゐる。
2024.08.16
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「青森挽歌」よりこんなやみよののはらのなかをゆくときは客車のまどはみんな水族館の窓になる(乾いたでんしんばしらの列が せはしく遷つてゐるらしい きしやは銀河系の玲瓏(れいらう)レンズ 巨きな水素のりんごのなかをかけてゐる)りんごのなかをはしつてゐる
2024.08.15
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#宮沢賢治 #AIイラスト「青森挽歌」よりこんなやみよののはらのなかをゆくときは客車のまどはみんな水族館の窓になる(乾いたでんしんばしらの列が せはしく遷つてゐるらしい きしやは銀河系の玲瓏(れいらう)レンズ 巨きな水素のりんごのなかをかけてゐる)りんごのなかをはしつてゐる
2024.08.15
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「穂孕期」よりただまっ青な稲の中眼路をかぎりのその水いろの葉筒の底でけむりのやうな一ミリの羽淡い稲穂の原体がいまこっそりと形成されこの幾月の心労はぼうぼう東の山地に消える
2024.08.14
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#宮沢賢治 #AIイラスト「穂孕期」よりただまっ青な稲の中眼路をかぎりのその水いろの葉筒の底でけむりのやうな一ミリの羽淡い稲穂の原体がいまこっそりと形成されこの幾月の心労はぼうぼう東の山地に消える
2024.08.14
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#宮沢賢治 #AIイラスト #ウクライナ「九三 曠原淑女」一九二四、五、八、日ざしがほのかに降ってくればまたうらぶれの風も吹くにはとこやぶのうしろから二人のおんながのぼって来るけらを着粗い縄をまとひ萱草の花のやうにわらひながらゆっくりふたりがすすんでくるその蓋のついた小さな手桶は今日ははたけへのみ水を入れて来たのだ今日でない日は青いつるつるの蓴菜を入れ欠けた朱塗の椀をうかべて朝の爽やかなうちに町へ売りにも来たりする鍬を二梃たゞしくけらにしばりつけてゐるので曠原の淑女たちよあなたがたはウクライナの舞手のやうに見える……風よたのしいおまへのことばをもっとはっきりこのひとたちにきこえるやうに云ってくれ……
2024.08.13
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団三七四「河原坊(山脚の黎明)」より一九二五、八、一一、わたくしは水音から洗はれながらこの伏流の巨きな大理石の転石に寝やうそれはつめたい卓子だじつにつめたく斜面になって稜もあるほう、月が象嵌されてゐる
2024.08.12
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#宮沢賢治 #AIイラスト三七四「河原坊(山脚の黎明)」より一九二五、八、一一、わたくしは水音から洗はれながらこの伏流の巨きな大理石の転石に寝やうそれはつめたい卓子だじつにつめたく斜面になって稜もあるほう、月が象嵌されてゐる
2024.08.12
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#宮沢賢治 #コサック #ウクライナ #AIイラスト #水星少女歌劇団一七一 水源手記一九二四、四、一九、しかつめらしい同僚(なかま)のやつらをけとばしてなんといふいゝとこにおれは来たのかこのゆるやかな準平原の春の谷かれくさや潅木のなだらを截るうつくしい月夜の小流れの岸だけれどもが向ふにしたところでけとばされたと思ってゐない日誌もとにかくこさえて来たし肥料試験の札もとにかく立派立てて来たたゞもう早くこいつらの居ないところへ行かうと急いだだけなのだあれからみんな帰って行って威厳たっぷりライスカレーを食って寝たり床屋に行って髪を刈ったりとにかくみんなおかみさんもあればこどももばあとか云ってゐるしづかな春の土曜日なのだそれでいゝのだしゃぽをそらに抛げあげろところがそらは荒れてかすんだ果樹園だそこからしゃっぽが黒く落ちてくるそれから影は横から落ちる受けてやらうかこんどはおれが影といっしょにコサックになるしゃっぽをひろへみずがころころ鳴ってゐるわあどうだいゝところだいま来た角にやまならしの木がねむってゐる雄花もみんなしづかに下げてねむってゐるそんならここへおれもすはらう銀の鉛筆、青じろい風熟した巻雲のなかの月だ一梃の白い手斧が水のなかだかまぶたのなかだかひどくひかってゆれてゐるミーロがそらのすももばやしではたらいてゐてねむたくなっておとしたのだらう風…とそんなにまがりくねった桂の木低原(のはら)の雲は青ざめてふしぎな縞になってゐるもう眼をあいて居れないよちょっと事件がありましためんだうくさい溶けてしまはうこのうゐきゃうのかほりがそれだ…コサック… …コサック… …コサック…兵…がみなポケットに薄荷をもって ………駐屯… ………駐屯… …駐屯…する する…、風…骨、青さ、どこかで鈴が鳴ってゐる峠の黒い林のなかだ二人の童子赤衣と青衣…それを見るのかかんがへるのか…どれぐらゐいまねむったらう青い星が一つきれいにすきとほって雲がまるで臘で鋳たやうになってゐるし落葉はみんな落した鳥の羽に見えるおれはまさしくどろの木の葉のやうにふるえる
2024.08.11
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「停留所にてスヰトンを喫す」より一九二八、七、二〇、わざわざここまで追ひかけてせっかく君がもって来てくれた帆立貝入りのスイトンではあるがどうもぼくにはかなりな熱があるらしくこの玻璃製の停留所もなんだか雲のなかのやうそこでやっぱり雲でもたべてゐるやうなのだ
2024.08.11
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#宮沢賢治 #AIイラスト「停留所にてスヰトンを喫す」より一九二八、七、二〇、わざわざここまで追ひかけてせっかく君がもって来てくれた帆立貝入りのスイトンではあるがどうもぼくにはかなりな熱があるらしくこの玻璃製の停留所もなんだか雲のなかのやうそこでやっぱり雲でもたべてゐるやうなのだ
2024.08.10
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団一〇八四「ひとはすでに二千年から」一九二七、七、二四、ひとはすでに二千年から地面を平らにすることとそこを一様夏には青く秋には黄いろにすることを努力しつゞけて来たのであるが何故いまだにわれらの土がおのづからなる紺の地平と華果とをもたらさぬのであらう向ふに青緑ことに沈んで暗いのは染汚の象形雲影であり高下のしるし窒素の量の過大である
2024.08.09
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#宮沢賢治 #AIイラスト一〇八四「ひとはすでに二千年から」一九二七、七、二四、ひとはすでに二千年から地面を平らにすることとそこを一様夏には青く秋には黄いろにすることを努力しつゞけて来たのであるが何故いまだにわれらの土がおのづからなる紺の地平と華果とをもたらさぬのであらう向ふに青緑ことに沈んで暗いのは染汚の象形雲影であり高下のしるし窒素の量の過大である
2024.08.09
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「岩手軽便鉄道 七月(ジャズ)」よりこちらは全線の終列車シグナルもタブレットもあったもんでなくとび乗りのできないやつは乗せないしとび降りぐらゐやれないものはもうどこまででも連れて行って北極あたりの大避暑市でおろしたり銀河の発電所や西のちぢれた鉛の雲の鉱山あたりふしぎな仕事に案内したり
2024.08.08
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#宮沢賢治 #AIイラスト「岩手軽便鉄道 七月(ジャズ)」よりこちらは全線の終列車シグナルもタブレットもあったもんでなくとび乗りのできないやつは乗せないしとび降りぐらゐやれないものはもうどこまででも連れて行って北極あたりの大避暑市でおろしたり銀河の発電所や西のちぢれた鉛の雲の鉱山あたりふしぎな仕事に案内したり
2024.08.08
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団「一六六 薤露青 一九二四、七、一七、」よりこの星の夜の大河の欄干はもう朽ちたわたくしはまた西のわづかな薄明の残りやうすい血紅瑪瑙をのぞみしづかな鱗の呼吸をきく……なつかしい夢のみをつくし……声のいゝ製糸場の工女たちがわたくしをあざけるやうに歌って行けばそのなかにはわたくしの亡くなった妹の声がたしかに二つも入ってゐる……あの力いっぱいに 細い弱いのどからうたふ女の声だ……
2024.08.07
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#宮沢賢治 #AIイラスト「一六六 薤露青 一九二四、七、一七、」よりこの星の夜の大河の欄干はもう朽ちたわたくしはまた西のわづかな薄明の残りやうすい血紅瑪瑙をのぞみしづかな鱗の呼吸をきく……なつかしい夢のみをつくし……声のいゝ製糸場の工女たちがわたくしをあざけるやうに歌って行けばそのなかにはわたくしの亡くなった妹の声がたしかに二つも入ってゐる……あの力いっぱいに 細い弱いのどからうたふ女の声だ……
2024.08.07
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七二八驟雨(カダチ)はそそぎ一九二六、七、一五、驟雨(カダチ)はそそぎ土のけむりはいっさんにあがる あゝもうもうと立つ湯気のなかに わたくしはひとり仕事を忿(いか)る……枯れた羊歯の葉 野ばらの根 壊れて散ったその塔を いまいそがしくめぐる蟻……杉は驟雨のながれを懸けまたほの白いしぶきをあげる
2024.08.06
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#宮沢賢治 #AIイラスト七二八驟雨(カダチ)はそそぎ一九二六、七、一五、驟雨(カダチ)はそそぎ土のけむりはいっさんにあがる あゝもうもうと立つ湯気のなかに わたくしはひとり仕事を忿(いか)る……枯れた羊歯の葉 野ばらの根 壊れて散ったその塔を いまいそがしくめぐる蟻……杉は驟雨のながれを懸けまたほの白いしぶきをあげる
2024.08.06
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#宮沢賢治 #AIイラスト「花鳥図譜・七月・」より(ははあ、あいつは翡翠(かはせみ)だかはせみさ、めだまの赤いあゝミチア、今日もずゐぶん暑いねえ)(何よ ミチアつて)(あいつの名だよミの字はせなかの滑(なめ)らかさミの字はせなかのなめらかさチの字はくちの尖ったぐあひアの字はつまり愛称だな)(マリアのアの字も愛称なの)(ははは、来たな聖母はしかくののしりて降誕祭(クリスマス)をば待ちたまふ…)(クリスマスなら毎日あるわ受難日だつて毎日あるわあたらしいクリストは千人だつてきかないから万人だつてきかないから)(ははあ、こいつはどうも…)
2024.08.05
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団七二七アカシヤの木の洋燈(ラムプ)から一九二六、七、一四、アカシヤの木の洋燈(ラムプ)から風と睡さに朝露も月見草の花も萎れるころ鬼げし風のきもの着て稲沼(ライスマーシュ)のくろにあそぶ子
2024.08.04
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#宮沢賢治 #AIイラスト七二七アカシヤの木の洋燈(ラムプ)から一九二六、七、一四、アカシヤの木の洋燈(ラムプ)から風と睡さに朝露も月見草の花も萎れるころ鬼げし風のきもの着て稲沼(ライスマーシュ)のくろにあそぶ子
2024.08.04
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団七二六風景一九二六、七、一四、松森蒼穹(そら)に後光を出せば片頬黒い県会議員がひとりゆっくりあるいてくる羊歯やこならの丘いちめんにことしも燃えるアイリスの花
2024.08.03
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#宮沢賢治 #AIイラスト七二六風景一九二六、七、一四、松森蒼穹(そら)に後光を出せば片頬黒い県会議員がひとりゆっくりあるいてくる羊歯やこならの丘いちめんにことしも燃えるアイリスの花
2024.08.03
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団稲作挿話(未定稿)あすこの田はねえあの種類では窒素が余り多過ぎるからもうきつぱりと灌水(みず)を切つてね三番除草はしないんだ……一しんに畔を走つて来て 青田のなかに汗拭くその子……燐酸がまだ残つてゐない?みんな使つた?それではもしもこの天候がこれから五日続いたらあの枝垂れ葉をねえ斯ういふ風な枝垂(しだ)れ葉(ば)をねえむしつて除つてしまふんだ……せわしくうなづき汗拭くその子 冬講習に来たときは 一年はたらいたあとゝは云へ まだかゞやかなりんごのわらひを持つてゐた 今日はもう日と汗にやけ 幾夜の不眠にやつれてゐる……それからいゝかい今月末にあの稲が君の胸より延びたらねえちようどシヤツの上のぼたんを定規にしてねえ葉尖(はさき)をとつてしまふんだ……汗だけでない 涙も拭いてゐるんだな……君が自分で設計したあの田もすつかり見て来たよ陸羽百三十二号のはうねあれはずゐぶん上手に行つた肥えも少しもむらがないしいかにも強く育つてゐる硫安だつてきみが自分で播いたらうみんながいろいろ云ふだらうがあつちは少しも心配ない 反当三石二斗なら もう決まつたと云つていゝしつかりやるんだよこれからの本統の勉強はねえテニスをしながら商売の先生から義理で教はることでないんだきみのやうにさ吹雪やわづかの仕事のひまで泣きながらからだに刻んで行く勉強がまもなくぐんぐん強い芽を噴いてどこまでのびるかわからないそれがこれからのあたらしい学問のはじまりなんだぢやさようなら……雲からも風からも 透明なエネルギーが そのこどもにそゝぎくだれ……
2024.08.02
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稲作挿話(未定稿)あすこの田はねえあの種類では窒素が余り多過ぎるからもうきつぱりと灌水(みず)を切つてね三番除草はしないんだ……一しんに畔を走つて来て 青田のなかに汗拭くその子……燐酸がまだ残つてゐない?みんな使つた?それではもしもこの天候がこれから五日続いたらあの枝垂れ葉をねえ斯ういふ風な枝垂(しだ)れ葉(ば)をねえむしつて除つてしまふんだ……せわしくうなづき汗拭くその子 冬講習に来たときは 一年はたらいたあとゝは云へ まだかゞやかなりんごのわらひを持つてゐた 今日はもう日と汗にやけ 幾夜の不眠にやつれてゐる……それからいゝかい今月末にあの稲が君の胸より延びたらねえちようどシヤツの上のぼたんを定規にしてねえ葉尖(はさき)をとつてしまふんだ……汗だけでない 涙も拭いてゐるんだな……君が自分で設計したあの田もすつかり見て来たよ陸羽百三十二号のはうねあれはずゐぶん上手に行つた肥えも少しもむらがないしいかにも強く育つてゐる硫安だつてきみが自分で播いたらうみんながいろいろ云ふだらうがあつちは少しも心配ない 反当三石二斗なら もう決まつたと云つていゝしつかりやるんだよこれからの本統の勉強はねえテニスをしながら商売の先生から義理で教はることでないんだきみのやうにさ吹雪やわづかの仕事のひまで泣きながらからだに刻んで行く勉強がまもなくぐんぐん強い芽を噴いてどこまでのびるかわからないそれがこれからのあたらしい学問のはじまりなんだぢやさようなら……雲からも風からも 透明なエネルギーが そのこどもにそゝぎくだれ……
2024.08.01
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団一〇八一沼のしづかな日照り雨のなかで一九二七、七、一〇、沼のしづかな日照り雨のなかで青い芦がおまへを傷つけかきつばたの火がゆらゆら燃える雨が、雲が、水が、林がおまへたちでまたわたくしなのであるからわれわれはいったいどうすればいゝのであらうけりが滑れば黄金の芒
2024.07.31
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#宮沢賢治 #AIイラスト一〇八一沼のしづかな日照り雨のなかで一九二七、七、一〇、沼のしづかな日照り雨のなかで青い芦がおまへを傷つけかきつばたの火がゆらゆら燃える雨が、雲が、水が、林がおまへたちでまたわたくしなのであるからわれわれはいったいどうすればいゝのであらうけりが滑れば黄金の芒
2024.07.31
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団七一八井戸一九二六、七、八、こゝから草削(ホウ)をかついで行って玉菜畑へ飛び込めば宗教ではない体育でもない何か仕事の推進力と風や陽ざしの混合物熱く酸っぱい亜片のために二時間半がたちまち過ぎるそいつが醒めてまはりが白い光の網で消されるとぼくはこゝまで戻って来て水をごくごく呑むのである
2024.07.30
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#宮沢賢治 #AIイラスト七一八井戸一九二六、七、八、こゝから草削(ホウ)をかついで行って玉菜畑へ飛び込めば宗教ではない体育でもない何か仕事の推進力と風や陽ざしの混合物熱く酸っぱい亜片のために二時間半がたちまち過ぎるそいつが醒めてまはりが白い光の網で消されるとぼくはこゝまで戻って来て水をごくごく呑むのである
2024.07.30
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#宮沢賢治 #AIイラスト一〇八〇肖像一九二七、七、七、さわやかに蘆は刈られて今年も燃えるアイリスの花……洞の眼をして 風を見つめるその刈り手……幾重の山に雲たゞなびきほのかにのぞく西の天……汗にやつれたおももちは 一つの動機臨むとき 聖者の像を持ち来す……けりが滑れば黄金の芒AIイラスト 水星少女歌劇団版
2024.07.29
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#宮沢賢治 #AIイラスト一五六「この森を通りぬければ」より一九二四、七、五、(略)みちはほのじろく向ふへながれ一つの木立の窪みから赤く濁った火星がのぼり鳥は二羽だけいつかこっそりやって来て何か冴え冴え軋って行ったあゝ風が吹いてあたたかさや銀の分子あらゆる四面体の感触を送り蛍が一さう乱れて飛べば鳥は雨よりしげくなきわたくしは死んだ妹の声を林のはてのはてからきく……それはもうさうでなくても 誰でもおなじことなのだから またあたらしく考へ直すこともない……(略)
2024.07.28
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#宮沢賢治 #AIイラストぜんたい星葉木なんかもう絶滅してゐる筈なんだがどこにいったいあるんだらうなんでも風の上だからあっちの方にはちがひないが)そっちの方には星葉木のかたちもなくて、手近に五本巨きなドロがかゞやかに日を分劃しわづかに風にゆれながら枝いっぱいに硫黄の粒を噴いてゐます (先生、はんけち) (ご苦労、ご苦労ではこれを口へあてゝしづかに四五へん息をして さうさうえへんとひとつしてごらんもひとつえへん さう、どうだい) (あゝ助かった先生どうもありがたう) (ギルダちゃん おめでたう) (ギルダちゃん おめでたう) ベーリング行XZ号の列車は いま触媒の白金を噴いて、 線路に沿った黄いろな草地のカーペットを ぶすぶす黒く焼き込みながら 梃々として走って来ます
2024.07.27
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#宮沢賢治 #AIイラスト(星葉木の胞子だらうのどをああんとしてごらんこっちの方のお日さまへ向いてさうさう おゝ桃いろのいゝのどだやっぱりさうだ星……葉木の胞子だなつまり何だよ 星葉木の胞子にね四本の紐があるんだなそいつが息の出入のたんび湿気の加減がかはるんで、のどでのびたり、くるっと巻いたりするんだな誰かはんけちを、水でしぼってもっといであっあっ沼の水ではだめだ、あすこでことこと云ってゐるタンクの脚でしぼっておいで
2024.07.26
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#宮沢賢治 #AIイラスト「一八四ノ変 春 変奏曲、」より一九三三、七、五、(ギルダちゃんたらいつまでそんなに笑ふのよ)(あたし……やめやうとおも……ふんだけれど……)(水を呑んだらいゝんぢゃあないの)(誰かせなかをたゝくといゝわ)(さっきのドラゴが何か悪気を吐いたのよ)(眼がさきにおかしいの お口がさきにおかしいの?)(そんなこときいたってしかたないわ)(のどが……とっても……くすぐったい……の……)(まあ大へんだわ あら楽長さんがやってきた)(みんなこっちへかたまって、何かしたかい)(ギルダちゃんとてもわらってひどいのよ)
2024.07.25
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#宮沢賢治 #AIイラスト一五五「温く含んだ南の風が」より一九二四、七、五、温く含んだ南の風がかたまりになったり紐になったりしてりうりう夜の稲を吹きまたまっ黒な水路のへりではんやくるみの木立にそゝぐ……地平線地平線 灰いろはがねの天末で 銀河のはじが茫乎とけむる……熟した藍や糀のにほひ一きは過ぎる風跡に蛙の族は声をかぎりにうたひほたるはみだれていちめんとぶ……赤眼の蠍 萓の髪 わづかに澱む風の皿……
2024.07.24
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#宮沢賢治 #AIイラスト一五四亜細亜学者の散策 より一九二四、七、五、日が青山に落ちやうとして麦が古金に熟するとするわたしが名指す古金とは今日世上一般の暗い黄いろなものでなく竜樹菩薩の大論にわづかに暗示されたるもの、すなはちその徳はなはだ高くその相はるかに旺んであってむしろ quick gold ともなすべきわくわくたるそれを云ふのである水はいつでも水であって一気圧下に零度で凍り摂氏四度の水銀は、比重十三ポイント六なるごときさうした式の考へ方は現代科学の域内にても俗説たるを免れぬ
2024.07.23
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#宮沢賢治 #AIイラスト一〇七九僚友一九二七、七、一、わたくしがかってあなたがたとこの方室に卓を並べてゐましたころ、たとへば今日のやうな明るくしづかなひるすぎに……窓にはゆらぐアカシヤの枝……ちがった思想やちがったなりで誰かゞ訪ねて来ましたときはわたくしどもはたゞ何げなく眼をも見合せまたあるかなし何ともしらず表情し合ひもしたのでしたが……崩れてひかる夏の雲……今日わたくしが疲れて弱く荒れた耕地やけはしいみんなの瞳を避けておろかにもまたおろかにも昨日の安易な住所を慕ひ、この方室にたどって来れば、まことにあなたがたのことばやおももちはあなたがたにあるその十倍の強さになって……風も燃え……わたくしの胸をうつのです……風も燃え 禾草も燃える……
2024.07.22
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#宮沢賢治 #AIイラスト一〇七七その青じろいそらのしたを六、三〇、その青じろいそらのしたを金のあるやつらはみんなそなへが厳しいしどこに工面に行かうにもみちがない……ぬるんだ風ともひとつなにか音の渦巻……このえん樹の木だ甘いかほりといっぱいの蜂そのコロイダーレな影のなかを月光いろの花がしづかに降る遠くでは規則正しく鼻を鳴らす馬(解説)羅須地人協会の活動費の献金を募る様子だと思います。宮沢賢治の実家は裕福な財閥でしたが、できるだけ実家の世話になりたくないと思っていたようです。
2024.07.21
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#宮沢賢治 #AIイラスト #水星少女歌劇団一〇五六「サキノハカといふ黒い花といっしょに」サキノハカといふ黒い花といっしょに革命がやがてやってくるブルジョアジーでもプロレタリアートでもおほよそ卑怯な下等なやつらはみんなひとりで日向へ出た蕈のやうに潰れて流れるその日が来るやってしまへやってしまへ酒を呑みたいために尤らしい波瀾を起すやつもじぶんだけで面白いことをしつくして人生が砂っ原だなんていふにせ教師もいつでもきょろきょろひとと自分とくらべるやつらもそいつらみんなをびしゃびしゃに叩きつけてその中から卑怯な鬼どもを追ひ払へそれらをみんな魚や豚につかせてしまへはがねを鍛へるやうに新らしい時代は新らしい人間を鍛へる紺いろした山地の稜をも砕け銀河をつかって発電所もつくれ
2024.07.20
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#宮沢賢治 #AIイラスト高級の霧こいつはもうあんまり明るい高級(ハイグレード)の霧です白樺も芽をふきからすむぎも農舎の屋根も馬もなにもかも光りすぎてまぶしくて(よくおわかりのことでせうが 日射(ひざ)しのなかの青と金 落葉松(ラリツクス)は たしかとどまつに似て居ります)まぶし過ぎて空気さへすこし痛いくらゐです
2024.07.19
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楽天ブログの不具合で画像が投稿できません。宮沢賢治作品のAIイラスト化は連続101日でストップ。残念ですが100日連続を達成したあとで良かったと思います。
2024.07.18
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#宮沢賢治 #AIイラスト風景観察官あの林はあんまり緑青(ろくせう)を盛(も)り過ぎたのだそれでも自然ならしかたないがまた多少プウルキインの現象にもよるやうだがも少しそらから橙黄線(たうわうせん)を送つてもらふやうにしたらどうだらうああ何といふいい精神だ株式取引所や議事堂でばかりフロツクコートは着られるものでないむしろこんな黄水晶(シトリン)の夕方にまつ青(さお)な稲の槍の間でホルスタインの群(ぐん)を指導するときよく適合し効果もある何といふいい精神だらうたとへそれが羊羹(やうかん)いろでぼろぼろであるひはすこし暑くもあらうがあんなまじめな直立や風景のなかの敬虔な人間をわたくしはいままで見たことがない
2024.07.17
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