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今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!
November 30, 2009
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カテゴリ: MUSIC+ART



ポストカード

職場が青山の方と会う約束があったので、待ち合わせを
国立新美術館にしていただき、金曜日、仕事帰りに実現♪

お絵描きは好きですが、美術は詳しくないです。
絵よりも背景の物語に興味があったりもします。

でも、ヨーロッパには、なかなか行けないので
(芝居三昧をしていればなおさらのこと)
名画のほうが海を渡って来てくれたのなら
それは、拝まなくちゃね、というわけで…

いつもは早く閉まっちゃう美術館。金曜日は嬉しいことに8時まで。
7時に約束の用事を済ませ、正味1時間で観て回ります。

たくさんみてしまうと印象がぼやけるし、時間もたりない。
なので、観たかった絵に集中してまわることに決めて、いざ入場♪

これだけは!観たかったオーストリア皇妃エリザベートの白い絵と
マリーアントワネットの母、女帝マリアテレジアの絵。

これは受付からすぐのコーナーに2枚が向き合う形で飾られてました。

マリアテレジアが生涯、こよなく愛し続けた夫フランツ1世や
ヨーゼフ2世の絵などもありましたが、人々の目はやはり、ね。

順路通りだけど、いちいち絵の前で立ち止まらず、
人だかりの後ろからざっと眺めて、速足でおしまいまで。

有名な「受胎告知」の絵、
エル・グレコより、ベルナルド・ストロッツィの
絵の方が私は好きだなと見比べたり

「クレオパトラの自害」とても美しいのですが、
彼女も侍女もなぜ、裸なんだろう。実際は裸のわけはないよね。
入浴中ではないと思いながら、女性が見てもホレボレする
麗しい絵なので、ま、いっかと通り過ぎ

「洗礼者 聖ヨハネの首を持つサロメ」のクールなサロメの顔と
アンマッチの生首の対照的なこと。
官能と死は近いもの、みたいな解説があったような

先だって観た篠井英介さんと森山開次さんの「サロメ」思いだす。
あちらは迸るものがあったけど、こちらは温度を感じない怖さだ

工芸品もたくさん展示してあって、なかには明治天皇から
エリザベートに贈られた蒔絵の棚も。

スペイン絵画の中では、
フランシスコ・デ・スルバランの 「聖家族」が良かった!
幼いイエスにお乳をふくませるマリアとその姿を見守るヨセフ。
だから「聖家族」なんだけど、世界中のどこにでもいそうな
若いパパとママと赤ちゃんの幸福な姿。

ママは絶対自分が産んだ自身があるから、いかにも堂々と母なのに
若いパパは頼りなげに見守ってる感じが初々しい。

そうやって赤ちゃんとママを見つめて居続けることでだんだん
父らしくなっていくんだな、なんて絵の解釈とは関係なく
納得して、次の絵へ。

ベラスケスの描いたマルガリータ王女の絵はやっぱり見ないとね。
スペインの王女のマリガリータ。ゆくゆくはハプスブルグ家と政略結婚が
決まっていたため、お見合い写真のごときの肖像画なんだって。

ポスター

近くで見ると、クルクル フワフワの細い金髪までリアル。
桜色のほっぺのお姫様。
ジッと何時間も動かずにいるのは大変じゃなかった?
飽きて、侍女たちを困らせた?
「お婿さんのところに贈るんですから、ジッとしていてくださいませ」
なだめられたときに、どんなふうに思ったんでしょうね。

あと、遠目で見ても惹きつけられたのは
「悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル」
赤い布をまとって楚々とした若者なのに足下には
なにやら黒っぽいものがうずくまっている。
悪魔と戦って突き落としている!のに静かな表情。

そして、これだけササッと見たら、踵をかえし、
まだまだたくさんある工芸品と絵画のまえで見ている
大勢の人たちをあとにして入口付近に戻ったの。

1メートル先に女帝がいました。

その空間にはマリア・テレジアと私二人だけ。
ちょうど手を広げたくらいの幅で
目の高さが同じくらいだったので向き合っているカンジ。

11歳の時の肖像。ベルばらの漫画でおなじみの
ふくよかな肝っ玉かあさんでなく、華奢な体つき、
小さな顔に大きな瞳が、こちらを見据えています。
ずっと幼いのに、堂々としたマリア・テレジア。

政治の手腕に長け、国の母と慕われる彼女。
初恋の旦那様を愛し続けた彼女。

こんなはかなげな美少女が、よくぞ、とも思い
いえ、だからこそ、生まれついた誇や気高さがあればこそ
とも思いつつ、じーっと真正面から鑑賞できて
ああ、来た甲斐があった!

東京メトロ 有楽町駅構内

そして閉館までの残りの時間はシシィことエリザベート。

マリア・テレジアと違い、夫との冷たい関係は宝塚や
東宝のミュージカルでおなじみ。
イギリスのダイアナ妃もそうだけど(エビータもかな)
美貌と人気はまたとない優秀な外交官だったわけ。

国家間が友好でいられるのは何よりですから。

そのシシィの絵は、ずーっと大きく立派な絵で、
彼女の顔はずっと高い位置。

彼女の好きな星のモチーフ、白いドレスに身を包んだ彼女。
輝いているエリザベートを見上げる。

この美しく、孤独な皇妃はチョコレートケーキが大好きで
それなのに生涯ウエストは50センチを保ったのだそう。
ウラヤマシ…

エリザベートは微笑んでいるようにも、不機嫌なようにも
泣いているようにも見える。

ちょうど、背景の泣きだしそうな空のように。

入館可能な時間、ギリギリに入って来て、ずっと
エリザベートの前に佇んでいる女性が併せて二人かな。

同じ想いなんでしょ。奥には行かず、最後までシシィを見てました。

私もハプスブルグの名花二輪。目に焼き付けました。

クリアファイル
気に行った絵のポストカードとクリアファイルを買いました。
駅への途中に東京ミッドタウンを通るのでイルミネーション見て帰ろうっと。

下の写真はガラス張りの美術館。外が暗いと鏡のように内部を映し出します。
閉館間際の国立新美術館

この号に、「THE ハプスブルグ」展の魅力と言うDVDがついてます。
440円なので即、楽天で買っちゃいました。
国立新美術館の売店でも買えましたよ。
絵の解説、工芸品、エリザベートの愛したザッハトルテのお店
「デメル」なども盛り込まれているうえ、音楽もいいですよ。


旅行読売 2009年 12月号 [雑誌]

(2009年11月27日 国立新美術館 THE ハプスブルグ 展)※12/14まで





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最終更新日  August 13, 2016 11:52:41 PM
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