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お休みなので歌舞伎座へ!
「菅原伝授手習鑑 筆法伝授」と「弁天娘女男白浪」の2部。

菅丞相こと菅原道真に仕える
松王丸・梅王丸・桜丸の三つ子の兄弟のお話。
全5段がありますが、
なかでも「寺子屋」の段がよく上演されます。
全体の流れがあらすじを見てもイマイチよくわからない。
それで図書館でこの本を借りてきて、
ほんとうはおもしろいぞ歌舞伎菅原伝授手習鑑
、
だいぶ前になるけど読みました。
それ以来、 全部の段を通して観たい!
と思っていたの。
それが叶うのが今月の歌舞伎座。
「寺子屋」の前の「筆法伝授」「道明寺」の上演
。
しかも、憧れのニザ様でございます。
わーい。ウレシイな!と思って、ちょっと調べたら
高潔な菅丞相、出来る役者が限られるんですって。
代々、ニザ様の松嶋屋さんのお家の芸でございます。
「筆法伝授」を見ると次の「寺子屋」の見方が変わってきます。
念願かなって見られて良かった!
幕が開いた瞬間から、神々しく、
気品に満ちた仁左衛門さん@菅丞相の姿にタメイキ。
菅丞相から筆法を伝授される武部源蔵は梅玉さん。
理由あって勘当されたけれど、
妻の芝雀さん共々、菅丞相のお屋敷を訪ね、
元同僚の左中弁希世(東蔵さん)に邪魔されながらも、
どうにか目的達成!
もしかして勘当も解けるかもと、源蔵は淡い期待を抱くけれど
「伝授は伝授、勘当は勘当」と公私混同しない菅丞相。
そんな清く正しい!菅丞相なのに、こともあろうに
時平の讒言のもと、流罪が決まる。
当分謹慎のため帰館した菅丞相。
役人に前後をはさまれて歩く姿、
失意と車に乗らせてもらえず徒歩のためか、
足下がおぼつかない。
自分でなく源蔵を選んだ恨み!とばかり菅丞相を裏切った希世。
ここぞ!とばかり、
菅丞相を竹で叩こうとする希世ったら
「ひきょう者!」と私も思ったけど(-_-メ)
梅王丸もそう思ったらしく、希世に向かっていくけれど
この状況にあっても
天皇の命令だからと、梅王丸をビシッとたしなめる菅丞相。
主想いの梅王丸。
いいぞ!梅王丸(歌昇さん)。歌昇さん(現 又五郎さん)も贔屓(o^―^o)
ドンドン、やってちょうだい!ってな感じだけど、
ほかならぬ菅丞相様のお言葉、悔しい気持ちをこらえる。
その うっ憤を晴らしてくれたのが源蔵夫婦。
危機を察知し、帰ったと見せて戻ってきた!!!
「源蔵、こんなことしたら、菅丞相がおまえに狼藉させたことになって
流
罪
死
罪
になっちゃっても知らないからね!」と希世がほざく。
ここで気持ちいいのが源蔵の次のセリフ!
「女房アレ聞け、物覚へのない抜け作殿、伝授は受けても勘当赦(ゆり)ぬ。
こ
の
源
蔵
に
は
主
人
が
な
い
。
梅王は主持ちで、おのれめをさいなまず、
耐へてゐる可哀さに名代に投げてこました。
名
代
つ
い
で
に
皆
撫
で
斬
り
」
伝授もうれしいけど、
本当は、勘当を解いて菅丞相のおそばに返してほしいと
切ない願いが受け入れられず、さっきまでは涙した源蔵なのに
。
こ
の
源
蔵
に
は
主
人
が
な
い
。
ときたもんだ!
う~ん。長年親しまれているだけあって 良く出来ているお話だね。
梅王丸の代わりに、夫婦でバッタバタと敵を討つ。
奥さんの戸浪(芝雀さん)も加勢し、あースッキリ!
その後、源蔵は菅丞相の小さな息子、菅秀才に危険が及ぶのを予想し、
「自分達夫婦が匿うつもりだから連れてくるように」と梅王丸に頼む。
塀越しに大事な若君を受け取って、おぶって逃げる源蔵夫婦。
こうして後の段の 「寺子屋」へつながっていくのが腑に落ちた
。
憎ったらしい希世。
でも、よくよく考えてみれば
比較的静かで眠たくなりがちなこの段。
冒頭の腰元へのセクハラ、
源蔵の清書(きよがき、って言ってました)を
邪魔するところなど、ユーモラスな演技でメリハリつけてくれたのは
希世の東蔵さんの力によるところが大。
スバラシ!
今日のお芝居では赤っ面の荒島主税(松江さん)が履いていた黄色い足袋。
お正月に浅草で悪太郎を演じた亀治郎さんが履いていたのを観て以来、
「黄色い足袋がほしい!」
靴下はすべるので、
足袋をはいて、しっかりと
なりきり歌舞伎体操のワークに
参加したいと思うので物色中です。
どうせ買うならアレ!がほしい。
しっかり箱割やすり足のできる足袋!
足袋のこと
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