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2004年08月02日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、ついにこの話題について書く。

「プロ野球合併問題」

この話題について書くにあたって、
最初に言っておきたいことがある。

たとえ、私の文章で感情を害されたとしても、
反射的に掲示板に書き込みをしないでほしいのだ。

その前に、湧き上がる反発心をこらえて、
私が言っていることを一度でいいから
よく自分の頭で考えてほしいのだ。


書き込みしたければ、
まずこの「かみぽこぽこ」全体を読んで
HP全体を通してかみぽこが言いたいことはなんなのか、
理解してからにしてほしい。

いつも政治について書いているときは
こんなことは言わない。
このHPは非常にオープンにやっています。
ただ、政治の場合と違う方が今日は来ると思うので、
最初に言っておきます。

さて、最初にこの発言から考えてみる。

「たかが選手」


プロ野球選手会会長・古田さんのことを言ったというこの言葉。

この言葉に

「ナベツネけしからん!」

と感情的になる人の気持ちはわからんではないが、
この言葉、実はどういう意味があるのかを


このナベツネさんの言葉が示しているものは、

「経営者と選手(+ファンも含む)の信頼感のなさ」

なのである。

このプロ野球合併問題、
近鉄・オリックスの合併という
事が明るみになってから初めて
選手やファンが
「何の相談もない。議論もない。」
と騒いでいるが、
たぶん経営者側からすれば、
最初から選手・ファンに話をするつもりなどなかったのである。

なぜなら、経営者にとって、
選手・ファンというものは
こんな経営の重要問題を相談するという
信頼関係のある相手ではないから。

ナベツネさんというのはああいう人だから、
「たかが選手」
などという言い方になるのだが、
その発言の背景とはこういうことである。

考えてみるといい。
これまで経営者にとって選手とはなんだったか。

選手はただ年俸の増額を要求してくるだけ。
FAだ、ドラフトの自由競争枠だの、
選手の要望が通っていくばかり。
その上、代理人だといって
交渉に弁護士を連れてくるようになった。

経営者が選手にたとえ経営の窮状を訴えたところで、
それを選手が聞く耳を持つ環境には絶対なかった。

普通の会社のことを考えてみるといいのだが、
普通は社員の給料というのは、
商品の売り上げから全ての経費を引いた
残りから出るものだ。

プロ野球選手の年俸ってのは、
この会社の当たり前のあり方から
あまりにも逸脱しすぎている。

会社側は毎年、
悲鳴が止まらないほどの
赤字を垂れ流していたというのだから。

いやいや、会社が社員の給料を出して、
それでも利益が出るように
商品の値段を設定するもんだって
考え方もある?

それじゃ聞くが、例えば
近鉄が中村紀の給料を出すために、
大阪ドームの入場券を2万円にして、
大阪ドームのショップで
中村紀のユニフォームを5万円にしたら、
ファンはそれを受け入れるのか?

受け入れるわけないのだ。

ちなみにファンのことについて言えば、
今、経営者は「ファンの声無視」だと非難されているが、
ファンなんて、この問題が明るみになる前に
どこにいたというんだ?

私は会社を辞める前の年、
大阪ドームに3回近鉄戦を観戦しに行った。

同郷で隣町の中学で同じ歳で同じ大学の
(ただ、面識はないが)
水口栄二選手を応援しに行ったのだ。

3回とも、観客席に人などいなかった。
ライトスタンドのファンはいい。
毎日熱心に通ってがんばってる。
すばらしいと思う。

だけど、それ以外の席はどうなのさ。
閑古鳥が鳴くとはこのことだ。

ファンというのは、
普段から地道に応援してこそファン。
普段応援しないでいて、
事が起こると「ファンの声無視」というのは、
ちょっと違うのではないか?

要するに、
選手の給料を払うために、赤字の垂れ流し。
選手側にその経営の窮状を聞く耳なし。

大阪ドームにファンは来ない。
入場券もグッズも売り上げが上がらない。

これまでそんな状態であったのに、
いきなり今になって
「選手・ファンと対話しろ」
と言われても、
経営者側からすれば
「何を今更」
だろう。

信頼感のない相手に重要な問題を相談などできない。

ナベツネというキャラを頭から外して、
事の背景を冷静に見つめてみれば、
経営者側の対応は至極常識的だとさえ
私は思う。

次に、私が非常に違和感を感じるのは、
「選手会がストライキ」をちらつかせていることだろう。

別にマルクス主義の理論に精通してなくても、
ストライキというのが、普通
弱者である労働者側が、
強者である資本家に対して
権利の拡大を要求するためにあるものだと
いうことは誰でも知っている。

ところが、このプロ野球の世界においては、
実際にところ誰が弱者・労働者なのか?

選手とは個人事業主であって、
年俸制で億単位の金を1年でもらっている人が
結構いる。
特に、選手会の幹部レベルの人は
1億円プレーヤーが多い。

それに対して、経営者側というのは、
雇われ社長と、サラリーマンのフロント職員。

経営者側のほうが弱者・労働者なのではないのか?

このプロ野球合併問題は、
心からプロ野球の将来を案じている人だけでなく、
権力批判の好きな、左がかった人が
扇動して話がおかしな方向に言っていると
私は思っているが、

その権力批判が好きな人にぜひにも聞きたいのだが、
強者・資本家である選手が、
弱者・労働者である経営者に対して
ストをやるというのは、
マルクス主義的に考えても
なにか違和感を感じませんか?

3つめに
近鉄を買収するとか言って手を上げた
ライブドアとかいう会社。

プロ野球機構に門前払いを食ったわけだが、
私からすれば当然だと思うよ。

よくオリックスが阪急を買収したケースが
引き合いに出されるようだ。

しかし、オリックスのオーナーの宮内さんという人は
政府の規制改革会議の座長を務めるほどの財界人だ。

別に政府の仕事をやるのが偉いとは言わん。
ただし、「宮内さんは政財界に認められた人」
が意味することは
宮内さんはオリックスを立ち上げて、
何十年も利益を出し続けて会社を大きくして、
財界にも認められるようになって
そこで初めて球団を持てたということだ。

プロ野球というのは、もちろん私企業だが、
同時にいまや日本社会の一部と言っても
過言ではない、公的な側面を持つ存在だ。

プロ球団を持つということは、企業にとって
社会において一種の公的な活動をするということである。

それなりに信用がある企業にしか任せられない。
利益が出ないからといって
手放すような会社には経営は任せられないのである。

ライブドアというのは、話に聞くと
会社を買って、徹底的にリストラして
売却して利益を上げる会社らしいじゃないか。

そんな会社には球団を任せられないという判断は
極めて常識的だと私は思う。

ライブドアには30年間利益を出し続けてから出直してこいと言いたい。

4つめ。
この話を誰も語らないのをホントに不思議に思うのだが、
プロ野球チームの合併は今回が初めてじゃないのである。

かつて、大映スターズと毎日オリオンズ、
松竹ロビンスと大洋ホエールズ、
高橋ユニオンズが大映(もしかしたら毎日だったかも)に
吸収合併されたということもあった。

ただ、これらの合併はまだ戦後まもない混乱の時期のこと、
球団数が12より少なくなったことはないこと、
という今回との違いがあるのは私も承知している。

しかし、球団合併が今回初めてではないという事実が
もっと紹介されてれば、もう少しファンも冷静になれたのではないか。

もう1つ言えば、近鉄という球団の歴史について、
もう少し紹介されていてもよかったと思うのだ。

近鉄の元々のオーナーである佐伯さんという人は、
私の故郷である野球王国・愛媛県の出身で
佐伯さん自身もその功績を称えられて
確か野球殿堂入りしていたはずだ。

佐伯さんは、監督に同郷の名選手・千葉茂を巨人から迎えて
チーム名を千葉選手のニックネーム「猛牛」からつけた。

「バッファローズ」

というチーム名の由来である。

佐伯さんという人は、関西財界の大物であったが、
球団経営には非常に熱心な方であった。
近鉄の経営陣は、今非常に叩かれているが、
近鉄というのは、球団経営をまじめにやってきた球団なのだ。

つまり、近鉄の経営陣がいいかげんだったから
問題が起きたのではなく、
球団経営を会社として重要視してまじめにやっていた
近鉄でさえギブアップするほど、
プロ野球界には深刻な問題があるというのが、
事の本質なのである。

「ナベツネが嫌いだから、2リーグ制で現状維持」

という感情論では問題は解決しないのである。

私は、この「プロ野球合併問題」については

「一億総思考停止状態」

に陥っていると思う。

私もこの問題について書くに当たって
いろんな議論の場を見てきたが、

「話し合いの場がない」
と言っている同じ人が

「ナベツネが嫌いだから、何も変えてはいけない。
現状維持以外の案は、ナベツネが嫌いだから
議論してはいけない。」
と、明らかに言っている。
正直、この方々の言っていることが信じられない。
本当に大丈夫なのだろうかと思う。

こういう方々の大きな声で、
本当にプロ野球を憂える人の小さな声は
かき消されていると思う。

私は、例えば西武・堤オーナーが提案している

「3軍を作って10チームX3リーグ+アマチュアを含めた球界再編」

というのは、卓見だと思っている。

それで、今は都会に集中している球団の
2軍や3軍が地方にちらばり独立採算制になり、
(湘南シーレックスやサーパス神戸はすでにやってますね)
地域に密着していた経営をやっていくのはいいことだ。

衰退が止まらない社会人野球の再編のてこ入れにもつながるわけだし。

ちなみに、私はこの堤氏の案に基本的に同意の上で、
ドラフト、FA改革をやればいいと思っている。
具体的には、

(1)ドラフトは廃止。その代わり、契約金の上限をはっきり決めて、
それに違反した場合、球団は十億円単位の罰金、選手は1年間の出場停止、
というような厳しい罰則を決める。

(2)FAについて、選手を取られた球団が、人的、金銭的補償を
しっかり受けられるようにする。

今のFA制度というのは、
例えば農家がブタを一生懸命育てて、
大きくなったから売りに出したら、
売れたブタがその売り上げ金を持って
そのままいなくなっちゃったって制度だ。

選手を育てたチームが何も報われない制度。
これでは資金力のないチームはやっていけない。

ヨーロッパのサッカーの中堅チームのように、
選手を育てて売って経営していけるようにすることも
考えたらいい。

そうすると、広島やヤクルトのような
若手育成の上手なチームのモティベーションが上がるだろうし、
3軍30チーム制の球団経営がうまくいくようになると思われる。

選手の権利を認めると同時に、
経営者が利益を出せる制度を考えていかないといけない、
と私は思う。


とにかく、もっと冷静な提案というものがたくさんでていいと思うのだ。

現状の2リーグ制の問題点はなんなのか。
1リーグ制の長所・短所はなんなのか。

突き詰めて考えてみた方が、
いったいどれくらいいるというのか?

とにかく、繰り返しますが
今日私が書いたことに関して、
反射的な反論はいりません。

私の書いたことに反射的に反論するのではなく、
一度、じっくり冷静に考えていただくことを
切に願います。

そこからでないと、
本当に建設的に物事は進まないと思う。





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最終更新日  2004年08月02日 22時55分37秒


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