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2008年03月13日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「日銀人事」に思う。


最後に、政府・与党が国会に提案した
日銀総裁候補である

武藤敏郎氏

について、私なりに
少し書いてみたいと思う。

武藤氏というのは、
私の博士論文のケーススタディの1つだった



の政策過程で
キーマンとも言える
人物だったのでね。

結論から言えば、

「武藤敏郎氏が日銀総裁に就任した場合、
財政金融の分離に関して
野党が主張するほど
財務省寄りに動くことはない。

日銀の独立性については、

『現行の日銀法が規定する範囲において堅持する』

という姿勢を保つと思われる」



どういうことかというと、
「かみぽこ政治学」で
これまで何度か書いてきた

「官僚は、自らが作成に関わった法律に
強い思い入れを持つ」


彼に当てはめてみるということだ。

この「理論」(?)を簡単に説明すると、
官僚という人たちは、
なんでもかんでも改革には反対すると
いうわけではなくて、
自分が、審議会の事務局を務めたとか
官邸にタスクフォースとして
出向して関わったとか、
局長や部長として
政治折衝に関わったとかいう形で
成立に関わった法律については
強い思い入れを持つんですね。逆に、

「自分が関わる以前の法律」や
「自分が関わった後に、更に
改革を進めようとする法案」

には、強く抵抗する人たちなんです。

そのことを、武藤氏に当てはめてみる。

武藤氏は、1996年1月から橋本内閣で

「大蔵省改革」

がスタートし、

「日銀法改正」

が、その主要な検討課題となった時に、
大蔵省の総務審議官として、
大蔵省内に設置された

「新しい金融行政のあり方を検討するプロジェクトチーム」

の総括責任者として、
連立与党との折衝を
先頭に立ってやった人物なのだ。

当時、武藤氏はこの折衝において
改革に抵抗する大蔵省の主張を
繰り返し訴えたことが
いろんな記録に残っている。

しかし、最終的に
政治家との調整をまとめ上げて
法律を成立させたのは
この武藤氏に他ならない。

だから、武藤氏は「新・日本銀行法」に関して
自らが押すべきところは押し、
引くべきところは引いて
苦労してまとめ上げた部分については
思い入れがあるはずだと思われる。

従って、武藤氏は「日銀の独立性」については、
例えば中川秀直氏が主張したような
それを制限すべきだというような議論は
きっぱりと拒絶するだろうし、
財務省事務次官経験者だからといって
財務省の意向に無条件に従うことは
ないだろうと思う。

ただ、日銀法改正の過程で
大蔵省が強く主張した

「財政政策と金融政策の整合性」

については、武藤氏は
こだわりがあるはずなので、
「独立性」に配慮しつつ
手堅く物事を進めていくだろう。

まあ、政策についての細かい話は
それの専門家にお任せするとして
ここで1つだけ言えることは

「武藤氏は財政金融の分離という観点から不同意」

という、野党の主張については
そんなに単純な話ではないよと
いうことだろうね。

以前書いたけど、
「日銀法改正」の過程には
現在、民主党にいる政治家も
多数関わっているわけでね。

「武藤氏と財政金融分離」

については、
もう少しきちんとした
議論があっても
よかったんだろうと
思うんだけどね。

それでは、またね。



「かみぽこ政治学」バックナンバーは こちら。





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最終更新日  2008年03月13日 20時00分00秒


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