面白い話。




彼は言った。

「おもしろい話をするよ。いいかい?絶対、おもしろい話だから(笑)」
と自信満々だ。


僕は心配になり、彼の話をさえぎって次のように言う。

「先に『おもしろい』と言ってしまうと相手にすごく期待させ、少々のおもしろさでは相手は満足しなくなる。だから、普通に聞いたら十分おもしろくても、話す前に『面白い話だよ』と言うことでその話のおもしろさが半減してしまうと思うんですが‥」

そんなに自信満々で大丈夫?
すべったときのことを考えてる??

と僕は案じているわけだ。


彼は「"おもしろい"ということが重要なんだよ。」と強気な姿勢を崩さない。


ふ~ん。

と思い、彼のその"おもしろい"話を聞いた。


彼の話はクイズだった。
「真っ白な犬がいました。その犬のシッポの色は何色でしょう?」

僕は考える。
真っ白だから白だと思うけど、それじゃクイズにならない。


黒かなとも思ったが根拠がない。

彼は「ブー。時間切れ。」(←時間切れが異様に早い)

「答えは白。」

「へー。普通だねえ。なんでなんだい?」と聞くと、

「尾も白いから」だと。


話が面白くてウケるとかではなく、よく出来たクイズに僕は素直に感心した。
彼のサービス精神に対する配慮もあったかもしれない。

僕は彼にいった。

「うん。確かに面白かった。」

ちなみに、この場合に"面白い"は英語でいうと"interesting(興味深い)"の方である。

このあと、彼のサービスに対する礼として僕も小ネタを披露した。


それは次の内容である。

「マッチ棒4本で"たんぼ"の"田"という字を作りなさい」

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