子宮筋腫がナニ?!


元々イヤイヤ行っていた仕事だったので、私は産院の帰りに仕事を辞めた。
それから、念願だったマタニティ雑誌を買って家で読みながら主人の帰りを待った。週数ごとに載っている胎児の超音波写真を見ると、自分のお腹の中の赤ちゃんも今こんな感じなのかなって実感できてワクワクした。

 妊娠したからと言ってイキナリ何かが変わった訳ではない。変わったのは、常にお腹を意識する事ぐらい。
2週間後に産院へ行った時に初めて超音波で見て、超音波室の先生にコレが赤ちゃんですねと説明されたが、指さしてくれるわけでもなかったのでどれが赤ちゃんなのかわからない。でも、そこにいる事は確かなんだ。
そして、超音波の先生は続けた。
「筋腫があるのは聞いてる?」ハイ。
「アァ。。ずいぶん大きな筋腫だね。でも、大丈夫。ウチの病院は少し位小さい赤ちゃんでもちゃんと育てられるからね」
ナニ?それって私の赤ちゃんは、早く生まれて来ちゃうって事?!
そんな説明受けてない。。。パニックになる。
診察室に戻り、産科の先生に尋ねる。
「筋腫があると赤ちゃんは10ヶ月お腹の中にいられないんですか?」
先生は何事もないように答える。
「早産しやすいので、何かあったらすぐに連絡して下さい」
何かってナニ?

しばらくの間、2週間おきの通院が続いた。産院の待ち時間は長い。診察を待つ時間。会計を待つ時間。病院のロビーにはいつも新生児の赤ちゃんがいた。
退院していく生まれたばかりの赤ちゃん。小児科へ検診に来た赤ちゃん。
本当に私にもあんな風に自分の子供を抱く日が来るのだろうか?
いつも帰り道、せっかく出来た赤ちゃんなのに、それを手放しで喜べない、自分だけが不幸な気がして落ちこんだ。
産科の先生はどの先生もこちらから何か聞くまでナニも教えてくれなかった。でも、ナニを聞いたら良いんだろう?
それなら、ナニも聞かないで不安は忘れよう。
悩んだり落ち込んだりするのは胎教に良くない。




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