2002/04/26
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 今まで読んだのは全てそうというわけでもないのに、国書刊行会文学の冒険シリーズ=ロシアの作家、というような思い込みがあったし、『ゴーゴリの妻』なんて短篇もあるからこれもそうだと思ったら、イタリアの人。 
 完璧なストーリーテリング(本裏紹介文)・・・はともかく、『幽霊』での、館の主人を悩ませるための幽霊ごっこに入り込み、「どうやら一人多いらしい」と気付き始める人達の間を動きまわるところは、子供みたいにドキドキしながら読んだ。
 音には重量があり色があり形がある、『「通俗歌唱法教本」より』に、似たようなことを考えたことがあった気がしたが、確かめるとかなり別物だった。
『無限大体系対話』からは多くのことが読みとれる。自分にしか解らない言葉で作品を書けば自分だけはそれを絶賛出来る。表紙の絵はいいが、表題作はイマイチ。
 何か重大なものが残りそうで、実はそんなにも残らずスーっと抜けていくというのがこのシリーズへのおおまかな印象。しかしまあ、ここで翻訳されてないと一生読む機会がなかったであろう作家達なので、やっぱりありがたい。

トンマーゾ・ランドルフィ「カフカの父親」米川良夫・和田忠彦・柱本元彦 訳(国書刊行会)





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Last updated  2002/04/26 07:59:46 PM
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