2002/05/19
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カテゴリ: カテゴリ未分類
・織田作之助「神経」
・島尾敏雄「摩天楼」
・梅崎春生「麺麭の話」
・林芙美子「下町」
・福永武彦「飛ぶ男」
・森茉莉「気違いマリア」
・阿部昭「鵠沼西海岸」
・三木卓「転居」
・日野啓三「天窓のあるガレージ」

・後藤明生「しんとく問答」
・村上春樹「レキシントンの幽霊」


 森茉莉と村上春樹のものが既読。
 単純な話だから通じやすいとか、この種の妄想話は読み飽きたとか、思いながら、何故読んでて泣いたのか。福永武彦「飛ぶ男」。特別文章に感動したというのではない。歩けぬ身体で病院に鬱々と暮らす主人公に感情移入したわけでも、同情したわけでもない。病人が空飛ぶことを夢見る、ただそれだけの話。だがとにかく涙は流れた。
「首塚の上のアドバルーン」も途中で読むのを止めた身では、後藤明生が好きだとはいっても、この類の、語り手が興味を示す伝説・本の周辺を語る小説は、読者である私が語り手と同じものに興味を示せないと楽しく読み進めることが出来ない。
 発表時期が前後するが、筒井康隆「鍵」の序章としても読める三木卓「転居」(「転居」は1978年10月発表。「鍵」は同年に刊行された短篇集「バブリング創世記」収録)も面白い。あとは阿部昭と林芙美子といったところか。

戦後短篇小説再発見 (6) 変貌する都市(講談社文芸文庫)





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Last updated  2002/05/19 02:55:30 AM
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