こけだまのつぶやき がんになって今思うこと

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脳血管撮影


脳血管撮影の朝。夕べは思いがけず爆睡できた。朝は絶食なのだが同室の「親切さん」が
「pasochikoさん。食事行く?」と声を掛けてくれたのですが「私絶食なので」(第一ギブス
巻いてるしっつーの)と丁重にお断りしました。
検査着に着替えて使い捨てのT字帯を付け(なんかマヌケ)、恐怖の点滴。血管が出ないから。
準備が整うと車椅子で撮影室に向かいます。
この病院の撮影室は手術室やICUと同じ階にあり、私はちらっと手術室の方を見て
明後日はここに来るのか・・・と思いました。
撮影室は思ったよりがらんとしていた。後から機械が入ったんだけど私は眠くて目をつぶって
いて何も見てない。もっと見ておけばよかったなぁ・・・
車椅子からベッドに移ると慌しく準備が始まる、青い布とか掛けられてる。
なんか人が増えてる!ざわざわ!
誰かが点滴のルートから「今から眠くなる薬入れるよ~」と言う。検査中の痛みとか
感じないようにするものらしいんだけど、一番痛かったのはソケイ部への局所麻酔だった。
「いたぁーい!!!」「ねむいよぉ!!」うるさい患者かも・・・
すると誰かが「目つぶってていいよ。寝てもいいよ」と優しく応えてくれる。
だから病人ってワガママになるのかしらん?
脳血管撮影って一回撮ればおしまいだと思っていたのに何度も何度もカテーテルを入れたり
出したり。造影剤が入っていくと赤いイナズマがちらちら見えたりした。
それに顔の半分だけがかぁーっと熱くなったり 上あごの奥から熱くなっていくときもあった。
結構気持ち悪い。イナズマや熱くなるときは「息を止めてね。(中略)はいっ」と指示がある。
この指示のどこかで一時息を吸わないと後が持たない、ということに気が付いた。
息を止めているのは10秒くらい。指示の前半で止めちゃったりすると結構苦しいのだ。
指示は同じ言葉を繰り返しているので私は最後まで息がもつようにタイミングを計り
思いっきり吸ってから止めた。
何回くらいそんなことを繰り返したかはわからないけど、もういいかげん疲れてきて飽きた。
ちょうどそばに来た人に「まだぁ?」と甘えてみたら「終わったよ~」という返事。
助かった。
終了して処置してる間にまた誰かが「あれ?顔赤いよ」と言い出した。私の顔のことらしいん
だけど 鏡はないし自分ではわからない。次々集まってきて「赤い」「赤い」「息苦しくない?」
「先生読んできて!」と大騒ぎになった。(先生はお着替え中だったようで誰が呼びに行くか
で結構モメてたりして面白かったんだけど)
アレルギー反応が出たと思われたらしいのだが結局様子を見ることになった。
部屋まではベッドで帰るのだけど、急に寒気がしてアゴがガクガク「さむーい!!」と訴える。
看護師さんが先生に伝えてくれたけど 看護師さん曰く「ここ(撮影室)フツーに寒いよね」
あ、そう。

検査結果は結局ダンナだけが聞いた。「アンタはベッドから動けんから」とか言って私には
聞かせてくれなかった。たったこれだけのことだけど「何で私に聞かせないの?なんかマズイ
ことでもあるのか?」と疑ってしまう。何通かの承諾書を書いてダンナは帰って行った。

それから翌日の朝までが地獄の苦しみだった。腰が痛くて痛くて、すぐナースコール押して
しまう。足も固定されていたし、身の置き場がないとは正にあのことだと思う。
食事もねたまま、おにぎりで、看護師さんが食べさせてくれるんだけど中々食べられない。
横向きすぎると「ダメ」って言われるし。
姉が見舞いに来てくれたが起きれない枕もNGの私の状態を見て驚いていた。
一番の問題はトイレ。ベッド上でトライしたけどどうしてもダメ。管を入れて取ってもらった。
一睡もできず朝6時 やっと開放された時はこの上なく幸せだった~。
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