かみさまのえんぴつ

かみさまのえんぴつ



【幸せの青い鳥】



その女の子は

口下手でした。




いつも 自分の思ったことを

ちゃんと 相手に伝えることができないのです。





いろいろ いろいろ

心のなかでは 思っているのに、



伝えたいことも

いっぱいあるのに、




いざ、

話そうとすると、


なんだか 胸が どきどきして、



うまく 言葉にならなくて、




大好きな人にも

「だいすき」 って 言えなくって。。






女の子は

そんな自分のことを 

いつも 悲しく思っていました。







そんなある日のこと。





女の子が

青い空を見上げながら

公園で ひとやすみしていると、



優しそうな 白髪のおじいさんが

目の前に 立っていました。




そして、

女の子の目を じっと見た後、


にっこりと ほほえみながら 

こう言いました。





「君に、これをあげよう。


 この 青い鳥はね、

 君の 大切な人に、

 本当の気持ちを

 そっと 届けてくれるんだよ^^」




おじいさんは そう言って、

女の子の両手に、

小さな 

銀でできた 青い鳥を 

渡してくれたのです。





 「ほんと?

  ほんとに 届けてくれるのかな。。」




その 小さな青い鳥は、

美しく羽根を広げ、

口には 大切そうに手紙をくわえ、

きらきら 輝いています。






女の子が

手の中の 青い鳥をしばらくみつめ、



顔をあげたときには、



もう 

おじいさんの姿は

どこにも 見あたりませんでした。







「青い鳥さん。

 わたしのところにきてくれて ありがとう♪


 なんだか 

 幸せが いっぱい運ばれてきそうね^^」





女の子が 

青い鳥をみつめながら

そう つぶやくと、



優しい

女の人の声が 

どこからか 聞こえてきました。





「あなたのところには

 幸せは すでにいっぱい運ばれてるね^^



 そして、

 それは あなたが運んでいるのよ(*^_^*)」






その声を聞いた女の子は

なんだか 心が ぽかぽかして、


自分の気持ちも 

ちゃんと 伝えられるような気がしてきたのでした^^







 「ありがとう。

  青い鳥さん^^


  これから どうぞよろしくね♪」





女の子は

立ち上がり、


輝く青い鳥を 大切にポケットの中にしまって、


明るい日差しのなかを 歩き出しました。







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