October 20, 2009
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金曜日に「和寒・金子ジンギスカン」を買って行きましたので、もやしを初めとする野菜、うどん。その他、諸々頼まれた物を、歩夢を看病している妻の代わりに買いに行ったのです。

注文の品が揃いレジの順番待ちをしていました。
横は、パンのコーナーだったのですが、ふと見ると不思議な行動を繰り返している中年の女性がおりました。服装も大きな帽子に、黒ずくめの出で立ちで、いかにも怪しい雰囲気を醸し出し目立っていたので、レジに向かうときから注目してはいたのですが。

何が不思議かといいますと、パンを手に取っては元に戻すことを、延々と繰り返しています。こうなると不思議ではなく“不審な行動”と見えてまいります。

よく見ると、その女性は、売り物のパンを指で「ぎゅーっ」と押して、その弾力を確かめているようでした。また、その押し方が尋常ではありません。

包装したビニール袋が、破れてしまう程の強さで押しております。そこまで押したら“手作りの名店のパン”でも戻ってこない程の強さです。
目の前に並んだパンを押し終わると、今度はカニ移動して、又同じ事を繰り返します。
夕方で店が混んでおり、レジにも長い列が出来ていましたので、お客さんは気がついても、従業員の方も気がつかないようでした。
わたくしは、せめて従業員にでも教えてあげるとよいのではと、都会に住む人々の無関心さに少々腹が立ちました。自分はどうなの?まぁそうなのですが…まだこの時点では、正義の血が滾る程までにはなっておりませんでした。

引き続き見ていましたが、どう見てもその行動は、柔らかいパンを選んでいるのではなく、ストレス発散をするための異常行動としか思えません。その横顔は“にやけて”おりました…

“ブツ”…何か切れる音が頭の中で響きました…

ついに、わたくしの“正義”を司る神経がふつふつと煮えたぎったようでした、わたくしは静かにレジの行列を離れ、その不審人物の横に並びました。

何気ない振りをして、不審人物の前の「ヤマザキ食パン6枚切り」に手を出しました。
不審人物は両手で「ヤマザキ食パン6枚切り」を持ったまま、ゆっくりとこちらを向きました。

その「ヤマザキ食パン6枚切り」には、可哀想なことに、手を離したら「サロマ湖のホタテの貝殻」みたくなってしまっているのではと思わせるほど、両手の指がしっかりとくい込んでおりました。

「ここが勝負だっ!さぁ!」わたくしもその人の方に向き直った瞬間…

“カチッ”…今度は、何かのスイッチが入る音が聞こえてきました。

…どうやら、何とか10秒程度で、妄想の世界から戻ってくることが出来たようです。

わたくしの横では、先ほどの不審人物が、相変わらずパンを押しまくっております。
そうですね…小心者のわたくしが、スーパーマンのまねごとなんか出来るはずもありません。

やっと順番の回ってきたレジで「あっレジ袋要りません」と、品物を入れながら振り返り、まだ異常行動を続けている不審人物がいるパン売り場に向かって…

「これ!あなた!なんて常識のないことをするのですか!」と…心の中で叫んでおりました。

はい…これが、わたくしが出来る精一杯の“正義の行動”です。なんの効力もありませんけど…

それにしても…ふとどき者が多い世の中になったものだなぁ~





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Last updated  October 20, 2009 12:54:01 PM


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