ξクラピカξの詩・小説

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二幕// HELL JAIL



二幕// HELL JAIL(ヘルジャイル)




何十個のサーチライトが囚人たちを照らしていた。

遠くからは怒鳴り声までも聞こえてくる。

「オイ、早く進め!!」

痛々しい鞭の音が響き、叫び声までもが聞こえてくる。

ロキは辺りをキョロキョロと見渡し始めた。

「ふーん・・・・・。

 此処がHELL JAILねぇー・・・・・。

 確かに、簡単には脱獄できそうにないかもねぇー・・・・・」

ロキは管理員に渡された、白と黒の囚人服を持って部屋の中に入っていった。

着替え終わるとすぐに、さっきまで着ていた服を取られ、管理員が入ってきた。

「オイ、飯の時間だからついて来い」

ロキはゆっくりと管理員の後ろについて行った。

食堂には100人ほどの囚人たちが集まって食事をしていた。

大きい男から小さな男まで、そろっていた。

「ピンジ・・・・・獲物が来たぜ」

「あぁ・・・・・分かってるさ、イザム」

ピンジと呼ばれた男が、ロキの隣に座り言った。

「よぉ、新入り」

「どうも、大男さん」

ピンジは大男と呼ばれて少し、イラダチ始めた。

「俺は、こんな少しの飯じゃ満腹にならなくてねぇ・・・・・。

 どうだ、俺にお前の飯を全部渡してくれないか?」

ロキは少し考えるそぶりを見せが、すぐに答えた。

「自分の肉でも食べるんだね、大男さん」

ピンジは、大男と言われて腹が立ち大声をあげて叫んだ。

「テメェ、俺を二度も馬鹿にしやがって!!」

うなり声をあげてロキに襲い掛かったが、ピンジは足をかけられた。

ピンジの巨体は見事に転び、地面に頭をぶつけ、気絶した。

そして、ロキはイザムと呼ばれた男を睨み付け、言った

「あんたも、コイツのようになりたくなかったら失せるんだな」

イザムはピンジを引きずりながら食堂から出て行った。

食堂の二階には司令官が座っており、ロキを見て呟いた。

「早速暴れやがったか・・・・・あの小僧」


三幕// King thief(王泥棒) へ


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