ξクラピカξの詩・小説

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四幕// Jailbreak



四幕// Jailbreak(脱獄)




ロキは、薄暗く狭い部屋に連れて行かれていた。

「へぇー、此処が特別牢獄って奴か・・・・・」

辺りを見渡しながら、ロキは呟いた。

呟いているロキを見て、管理員が微笑した。

「お前はな、ここにずっと居るんだよ。

 出れる時間は万に一つないな。

 勿論の事、飯は俺たちが持ってくる。

 辛い労働もないから、人によっては楽園だがな」

ロキは話に耳を傾けず、鉄格子と金網がついた窓に近寄り、調べ始めた。

管理員は、そんなロキを見て鼻で笑った後に話を続けた。

「だが、かわりに会話も無いがな。

 だから、此処に入った奴は一ヶ月ほどで自害するんだよ!!」

管理員は、大笑いしながらその部屋を立ち去り、外から幾つもの鍵をかけた。

管理員が消えてからすぐに、ロキは壁を叩いたり地面に耳を立てたりしていた。

「これは・・・・・!!

 簡単には抜け出せないと思ってたけど、すんなり抜け出せるな」

ロキは微笑し、隅のほうに置いてあるベットに横になった。



真夜中の外を、厳重にサーチライトが外壁全てを照らしていた。

特別牢獄に居たロキは、すんなりと抜け出し廊下を走っていた。

「さてと・・・・・。

 主はどこに居るのかな?」

ロキは地図らしきものは無いかと探したが、あるはずなかった。

ロキは悩みに悩み、答えを出した。

「仕方が無い・・・・・管理員でも探して道を教えてもらうか」

ロキは走る方向を変え、食堂まで足を運んだ。



食堂には、二人の管理員たちが休憩していた。

「今日来た小僧、一週間くらいで自害するだろうな」

一人が小さく笑いながら答えた。

「あの小僧、盗みなんかするから此処に入るんだよ」

もう一人が時計を見て慌てて言った。

「オイ、そろそろ持ち場に戻るぞ。

 ・・・・・き、貴様どうやって特別牢獄を!?」

「いやぁー、寝相が悪いから床に穴を開けちゃってねぇー」

ロキは瞬時に管理員達からナイフを奪い、喉に突きつけた。


五幕// Whereabouts of treasure(宝の在り処) へ


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