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2011.08.05
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カテゴリ: ミュージカル


監督 ビル・コンドン
出演 ジェイミー・フォックス ビヨンセ・ノウルズ
 エディ・マーフィー ジェニファー・ハドソン

 シュープリームスとダイアナ・ロスの実話をもとにした同名のブロードウェイミュージカルを映画化した、ミュージカル映画です。日本でのヒットはいまいちでしたが、大スター歌手ビヨンセ主演で、ゴールデングローブ賞の作品賞(コメディ・ミュージカル部門)をはじめ、数々の賞を受賞し、アカデミー賞でも話題になったので、ご存知の方も多いでしょう。

 エフィ(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ)、ローレルの3人、「ドリーメッツ」は、黒人スター歌手ジミー・アーリー(エディ・マーフィー)のバックコーラスのオーディションを受けていました。アーリーのプロデューサーでカーディーラーのカーティス(ジェイミー・フォックス)は、3人に目をつけ採用します。
 ツアーを続けるうち、エフィはカーティスと、ローレルはアーリーといい仲になっていきます。
 ある日、「ドリーメッツ」が、エフィの兄C.C.が作った曲「Cadillac Car」を歌うのを見たカーティスは、「ザ・ドリームス」と名をかえ、デビューさせ、同時にレーベル「レインボーレコード」を立ち上げます。
 しかし、エフィは不満でした。それは、デビューに当たって、センターポジションを美人のディーナと交代させられたからです。3人の中で歌唱力が1番だと自負していたエフィは、自尊心を傷つけられたのです。

 カーティスは、カーディーラーをやめ、車を売り、白人も聞くラジオ局などにお金を使うなど、強引な方法で、3人を売り込んでいくのです。
 そんな中、エフィの不満は膨らんでいき、周囲に当たり散らすなど、目に余る行動をとることが多くなっていきます。そして、カーティスの心はエフィから、ディーナへと移っていくのです。

 この後、エフィの脱退、ディーナのソロデビュー、ジミーの没落など、いろいろとあって、エンディングに向かっていくのですが、あとは観てのお楽しみということで。

 しかし、何といってもエフィ役のジェニファー・ハドソンです。その圧倒的な歌唱力と、感情むき出しの体当たりの演技は、ジェイミー・カーティス、ビヨンセ、エディ・マーフィーら、大スターを喰って、存在感たっぷりです。これがほとんどデビュー作というから驚きです。アカデミー助演女優賞は当然です。(菊池凛子さんは運が悪かった。彼女がいなかったら取れたかも、残念。)これは彼女を売り出すための映画だったんだ、と勘ぐってしまうほどです。まあ、感情むき出しなだけに、大スターたちの役よりもやりやすかったのかもしれませんが。

 後、いくつか気になった点がありますので、述べていきましょう。ひとつめは、カーティスの扱いです。何か、悪役のような扱いで、強引な手を使うところが強調されていますが、売り込むために金をばらまいたり、スター性があるタレントをエコひいきするのはよくあることですよね。お金をばらまいたのは、3人の歌を聞いてもらうためで、聞いてもらえれば、才能があることがわかるからです。決して、不正をするためではありません。むしろ悪いのは、アメリカの根底にある人種差別の気風です。また、キャンディーズも、スーちゃんからランちゃんにセンターを替えたら売れてきたし、どこかの総選挙も人気を維持するためには当然だと思います。エフィの歌は確かに迫力があって、すごいですが、どう見ても、ディーナの方がスター性があります。渡辺直美がドリームガールズの曲で踊るときには、ビヨンセのまねではなくて、ジェニファーのまねをしているんでは、と思うくらい容姿が違います。聞くところによると、ビヨンセは、ジェニファーの方が歌がうまく見えるように、わざと押さえて歌っていたということですが。

 もう一つ気になるのが、最後「ザ・ドリームス」の4人(エフィが抜けた後入った子も入れて)が仲良く一緒に歌って、いろいろなことを水に流すというところがあるんですが、それはないだろうと思ってしまいました。あんなにプライドが高かったエフィが、年をとって丸くなったとはいえ、兄に説得されたとはいえ、ディーナが謝罪しているわけでもないのに、男も地位も奪った相手と簡単に和解するんじゃないよ、と思ってしまいました。悪い部分は、カーティスに全部押し付けて、それでいいのかと思いました。

 と、突っ込みを入れつつも、やっぱりいい映画だと思います。音楽業界の話なので、突然歌いだすという、ミュージカル嫌いな方の違和感も軽減されていると思います。しかも、シリアスな演技をするエディ・マーフィーという珍しいものを観ることができる、という特典付きです。どのくらい珍しいかというと、驚いたアカデミー会員が思わず助演男優賞にノミネートしてしまったくらい珍しいものです。





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Last updated  2011.08.05 14:35:08 コメント(1) | コメントを書く
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