映画の中では、主人公の気象学者ジャック・ホール(デニス・クエイド)が、言い出してから、明後日(day after tomorrow)に、異変が始まるので、TVなどで世間に警告を与える間もなく、政府など関係機関を説得する間もなく、人々が避難する間もなく、家族が再会する間もなく、大騒ぎになってしまうわけです。そして、香港のような東京でこぶし大のヒョウが降り、ロサンゼルスが竜巻で壊滅し、イギリスでヘリコプターが墜落し、ニューヨークが大高潮(原因が地震ではないので津波ではない)で水浸しになり、超低温で超大型の低気圧が地球上に3つも現れ、北半球の大部分が氷で覆われ、勇敢に避難した人々が凍死し、図書館の本が燃やされたのです。しかし、これらの被害は頭の固い副大統領が、ジャックの言葉に耳を貸さなかったせいではありません。すべてが、まさに想定外だったからです。これは決してお役所のいいわけではありません。誰が明後日から氷河期になるなんて予想ができますか。専門家のジャックだって分かっていなかったのだから。