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2011.08.13
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カテゴリ: ドラマ


監督 ラース・フォン・トリアー
主演 ビョーク

 カンヌ映画祭でパルムドールと最優秀女優賞を受賞した名作ということで、一度見てみたいと思っていました。とことん暗い映画で、落ち込みました。主人公のセルマ(ビョーク)が、けなげでかわいいだけに、余計落ち込みました。どう暗いのか、ネタばれですが、あらすじを全部書きます。

 セルマは、工場で働きながら、息子のジーンと暮らしています。大家の警察官ビルとリンダ夫妻、同僚のキャシーやジェフなどの優しさに囲まれて暮らしています。セルマには秘密があります。それは遺伝的な病気のため、間もなく失明するということ。ジーンも同じ病気になりつつあること。そして、息子は手術が受けられれば治るので、故郷のチェコから手術のできるアメリカへ移住し、内職もしながら、お金をためているということ。セルマはミュージカルが大好きで、キャシーと映画を見たり、小さなミュージカル劇団で歌ったりしています。そして、落ち込んだ時は、工場や電車のリズミカルな音に合わせ、歌ったり踊ったりという空想をし、心を落ち着かせているのです。
 ある晩、深刻な顔でやってきたビルの実はお金に困っているという告白に、つい自分の秘密を話してしまいます。
 夜勤を頑張ろうとして、キャシーに目のことを忠告され、気の沈んだセルマは、機械のリズムに合わせいつもの空想に浸ります。そのため、ミスして機械を壊してしまいます。家に帰ると、ビルが預かっていたジーンを連れてきてくれました。セルマの目が悪いことを知っているビルは、帰ったふりをして、お金を隠すところを見ていました。
 セルマは工場長に呼ばれます。先日機械を壊したことから、クビを宣告されます。線路で空想しながら家に帰ると、大事にためていたお金がありません。ビルに談判に行くと、謝りながらもビルは拳銃を出してきました。もみ合っていると、拳銃が暴発し、ビルの足に当たってしまいます。するとビルは「いっそ殺してくれ、殺して持って行け。」と言います。涙ながらにセルマは何発もビルに打ち込み、お金を奪います。そして、空想しながら逃げていくと、ちょうど約束していたジェフの車がやってきました。
 ジェフの車でやって来たのは病院です。ジーンの手術をお願いし、ビルから取りもどした全財産を支払います。帰りにミュージカルの練習に顔を出すと、やってきた警官に逮捕されてしまいます。

 キャシーとジェフはお金の使い道が、ジーンの手術代であることを突き止め、もっといい弁護士を雇って、再審請求を出すことを、セルマに提案します。しかし、やってきた弁護士が、ジーンの手術代で雇われることを知ったセルマは、断ってしまいます。それは、死刑判決を受け入れることを意味しています。
 ついに死刑執行の日がやってきました。足がすくんで歩けないセルマに、既に仲良くなっていた女性看守は、足音でリズムを作ります。そうすれば、踊る空想をしながら歩いてくれると思ったからです。
 死刑執行場でも抵抗するセルマに、見届け人席にいたキャシーはジーンのメガネを手渡します。ジーンが手術を受けたことを察したセルマは、落ち着いてゆっくり歌を歌い始めます。そして、死刑は執行されました。

 どんどんつらい状況に陥っていくセルマ、そのたびごとに、歌い踊る空想をするセルマ、歌い踊るセルマの表情はとても楽しそうでかわいいのですが、歌詞を見てみるとちょっと切なくなってきます。工場をクビになり、ジェフに目が見えないことを見破られたセルマは「私はもう見たのよ、……必要なものも目にした、それでもう十分、これ以上は欲張りというもの、……何もかも見た今、もう見るものは何もない、……。」ビルを殺してしまった後は、「私はどうしたらいいの、何もかも悪い方に行く……時間を下さい、……許してださい。心から悔いています。」そのうえ、ジーンのコーラスで「母さんは仕方なくやっただけ。」と繰り返し入ります。と、こんな具合です。
 最後、死刑執行のときには、空想ではなく、本当に歌います。「これは最後の歌ではないわ、これは最後から二番目の歌……」映画の最初の方で、「最後の歌は見たくないわ。グランドフィナーレが始まるとがっかり、……最後から二番目の曲が終わったら、映画館から出てしまうの、そしたら映画は永遠に続くでしょ。」と語っています。そして、歌い終わらないうちに、床が抜け、死刑執行されるのです。

 いかん、書いているうちに、涙がにじんできました。終わります。





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Last updated  2011.08.13 23:38:03 コメント(3) | コメントを書く
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