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2016.05.23
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カテゴリ: SF
インターステラー1



監督 クリストファー・ノーラン
出演 マシュー・マコノヒー アン・ハサウェイ ジェシカ・チャスティン
   マイケル・ケイン マッケンジー・フォイ +ある大物(事情により秘密)

 大変です。このブログでも時々登場している、あの夢○書店がなくなってしまいました。いつ行ってもお客さんがいっぱいで、休みなんかは車を止める場所が足りなかったり、お目当てのDVDが全部借りられていたり、全く経営不振には見えなかったあの夢○書店が、僕があんなにDVDを借りて、あんなにマンガ本を買ってあげていたのになんででしょう。あっ、もしかして、僕が決して新作を借りなかったせいでしょうか。僕がこのブログで、散々こき下ろしているからでしょうか。(そんなわけねえだろ!!と、セルフツッコミです。)
 ということで、ほかの店からDVDを借りてきました。

 僕好みの結構ハードなSFだということ(その割には結構父娘の愛を強調した予告編をTVで盛んに流していましたが。)で評判だったこの作品を借りてきました。このブログでは珍しく最新作(新作・準新作を解除されたばかりという意味です。)です。

 近未来、地球規模の植物の枯死、異常気象により、人類は滅亡の危機に晒されていました。
 元宇宙飛行士クーパー(マシュー・マコノヒー)は、義父と15歳の息子トム、10歳の娘マーフィー(愛称マーフ、マッケンジー・フォイ)とともにトウモロコシ農場を営んでいます。マーフは自分の部屋の本棚から本がひとりでに落ちる現象を幽霊のせいだと信じていましたが、ある日クーパーはそれが何者かによる重力波を使った二進数のメッセージではないかと気が付きます。

 教授は、第二の地球となり得る惑星を探すミッションにパイロットとして参加するようクーパーを説得します。帰還できたとしてもそれがいつなのか不明なミッションに、マーフは激しく反対します。
 父娘は和解の機会を得られないまま、出発の日を迎えてしまいます。クーパーはマーフに「必ず戻ってくる」とだけ言い残し、ブランド教授の娘のアメリア(アン・ハサウェイ)らとともに宇宙船に搭乗し地球を後にするのでした。

インターステラー2

 すごい作品でした。何がすごいって、科学考証がすごいんです。ワームホールとか、ブラックホールとか、事象の地平線とか、相対性理論とか、重力の特異点とか、五次元宇宙とか、そういった理論物理学で考えられている事柄と、父と娘の愛および人類の存亡のドラマが見事に融合して、感動的なストーリーが構築されているところがすごいんですね。
 それというのも、現代理論物理学の最高権威キップ・ソーン教授が科学コンサルタント兼製作総指揮として、映画製作の初期段階から全面協力しているからです。(なにしろ、まるで「ガリレオ」の湯川先生の研究室のごとく、ブランド教授の研究室の黒板いっぱいに書かれている、非常に難しそうな数式の数々は、ソーン教授が自らの手で書いたものだそうですから。)
 ワームホールの入り口はどんな形状をしているのか、ブラックホールに近づくとどうなるのか、事象の地平線すれすれを通過し脱出するにはどうしたらよいのか、ブラックホール近くの天体では重力や時間がどうなっているのか、重力の特異点では何が起こっているのか、五次元宇宙ではどんな現象が起こるのか、などなど、映像やストーリーなど、映画のすべてにおいて現代の最先端の理論に基づいて作られているのです。(若干終盤の展開がご都合主義的な感じがしますが、理論上の矛盾は感じられないので、有り得ることかなあ、と思ってしまいます。何しろ、世界中の誰もが経験したことがないことですから、正面切って否定することができないんですよ。)
 しかし、残念なのは、これら理論的な部分が、冒頭から全く説明のないまま、周知の事実として、物語が展開していくので、相対性理論とか、ブラックホールとか、そういった予備知識がない方々にとっては、全くちんぷんかんぷんで、ストーリー展開についていけない恐れがあることです。
 ということで、宇宙大好き理系おじさんは、見事に科学的なストーリー展開に感動し、そこに絡んでくるドラマにハラハラドキドキして、心の底から楽しんで観賞できましたが、一般的に受け入れられるかどうかという点で、非常に心配になってしまった次第です。

 また、主役クーパー役のマシュー・マコノヒー、彼とともに未知の旅に挑むアメリア・ブランド博士役のアン・ハサウェイ(「レ・ミゼラブル」で髪を切った直後でしょうか、ショートヘアがなかなかかわいいです。)、その父でプロジェクトのリーダー・ブランド教授役のマイケル・ケイン(「バットマン」シリーズのアルフレッド役以来、ノーラン監督作品の常連です。)、成長したクーパーの娘マーフ役のジェシカ・チャスティン、かなたの惑星でクーパーらを待つマン博士役のある大物俳優(予告編でもポスターでも名前を出していないので、あえて書かないでおきます。ハリウッドでバリバリに主役を張っている大スターです。)、この5人の米アカデミー賞ノミネート・受賞経験者の巧みな演技が、物語にリアリズムを生んでいるのも見どころですね。そうそう、子ども時代のマーフを演じているマッケンジー・フォイちゃんも注目ですね。「トワイライト」シリーズに出ているみたいですが、まだまだ経験も少ない子ですが、今後の活躍が楽しみです。

インターステラー3

 ということで、SF大好き理系おじさんの心を震わせた、骨太のハードSFを今回は紹介しました。
 そういえばこの映画、もう何百本も映画を観ている僕がやっぱりナンバー1と敬愛している「2001年宇宙の旅」に似ているという評判があるそうですね。クリストファー・ノーラン監督も「意識していた。」と自ら認めたそうですし、これだけしっかり作られた映画ならいいんじゃないですか。かつて「2010年」を続編として認めないと語らせていただきました僕ですが、今回は容認しますよ。(お前は何様だよ!!!と、再びセルフツッコミです。)





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Last updated  2016.06.08 14:42:23
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