7月12日。
25歳になったね。
おめでとう。
でも、「ありがとう」の声は聞くことができない。
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もう10年か。
あの夏の日から。
10年前の今日、一時退院して、久々に5人でご飯食べたっけ。
・・・お前はもう言葉もはっきり話せない状態だったし、ご飯なんて食べられなかったけど。
10年も前のこと。
もう記憶も曖昧になっていることがたくさんあって、
お前の声は思い出そうとしないと思い出せなくて、
そんな自分がすごく悔しい。
お前がこの世に生きていた15年間。
私はいい姉貴じゃなかったことがほとんどで、それを毎日心のどこかで悔やんでる。
それでもそんな姉貴でも、お前は頼ってくれて、逆に私を助けてくれた時もあったよね。
私にとっては、かっこよくてスポーツ万能で優しくて、最高の自慢の弟。
なのに、ごめんなぁ
こんな姉貴で。
だけどね、今私は自分の人生、精一杯生きてるよ。
妹もようやく前向くようになってきたよ。
きっとお前が妹を支えてくれたんだろうね、優しい兄貴だから。
15歳のまま、25歳になって、
そしてこれからも15歳のまま、お前は年を取っていく。
その現実を時々受け入れられなくなって、こうしてボロボロ涙流す時があるけれど、
お父さんが言ってたよね、
「寿彦の記憶を持っている人が1人でもいる限り、寿彦は死んでないんだよ」って。
私の心の中でこれからも一緒に年取っていこう。
2歳半違いの姉弟のまま。
だから寿彦、25歳おめでとう。
「ありがとう」・・・そんなお前の声が心の中に聞こえた気がするよ。
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