朝は冷たい雨も降って、家にこもる理由は充分です。
家族は皆出かけていきましたが、一人iPodのイヤホンを耳にホットカーペットの上でじっとしていました。それでも寒かったわ~
今日も読んだ本の話です。
黒いハンカチ
A女学院のニシ・アズマ先生の許にちょっとした謎が持ち込まれる、あるいは先生自らが謎を見つけ出す。すると彼女は、鋭い観察眼と明晰な頭脳でもってそれを解き明かすのだ!飄飄とした筆致が光る短編の名手による連作推理全十二編。昭和三十二年四月から一年間、『新婦人』に「ある女教師の探偵記録」という角書付きで連載され、後に一本に纏められた短編集の初文庫化である。
指輪/眼鏡/黒いハンカチ/蛇/十二号/靴/スクェア・ダンス/赤い自転車/手袋/シルク・ハット/時計/犬
著者・ 小沼丹(おぬま・たん)
は、温かな筆致の短編小説を数々書かれた方ですが、推理作家ではありません。
(つい先刻まで女性作家だと思っていました。すみません。)
この本を私が知ったきっかけは、ブログメイトのsamiadoさんのご紹介。
子供の受験の用事で出歩いているとき、読み続けているシリーズのミステリでも、ちょっと重い感じがした…ということを書きましたら、こちらを推薦くださったのです。
レトロなタッチのイラストレイションが描かれた表紙に、帯には、北村薫氏(直木賞、残念です…)の推薦文!
samiadoさんと北村さん、お2人の推奨とあれば読まずにはいられませんね。
主役はA女学院で教師をするニシ・アズマ。
屋根裏に自分のスペースを確保して、隠れて昼寝をするのが趣味というお茶目な若い先生です。
この先生の身の回りにおきたちょっと変な出来事…普通の人が「おかしいけれど、…そんなこともあるのかしらね」で済ませてしまうような小さなことを、彼女はじっくり推理。
犯罪のにおいをかぐや、すばやく動き出します。
中には殺人事件の手口と犯人を言い当てるものもありますが、ほとんどは、被害が出るとも出ないともいえぬ際のところでの活躍。
ほのぼのとしたムウドの話になっています。
書かれたのが昭和30年代前半という時代。
『ALWAYS 三丁目の夕日』のころでしょうか。
そのころの連載小説ということで、現代のものとは幾分違いがあります。
たとえば主役のニシ・アズマの感情の起伏を細かく追うことがない。
ですから読んでいて感情移入することがあまりありません。
しかしそれが、逆に、レトロなフィルムを眺めているような、のんびりした感じを与えてくれます。
昨日ご紹介した本と同じく、日本語もとても綺麗です。
「ねえ、あなた少しお疲れじゃないこと?」「そんなこと、なくてよ」
こういったやり取りは、私が若い頃もすでに古い言い回しでした。
それでも、本の中ではよく話されていて、憧れて使ってみたりしたこともあります。
オバサンになるにつれてそんなこともなくなりましたが…
ポンは読んだことも聞いたこともないらしい。
先日話すと、ケラケラと笑い転げておりました(涙)
『街の灯』『黒いハンカチ』と、昭和の古い頃の小説を続けて読み、思い出した本があります。
どうしてもそのお話をしたい。
思い出と思い入れのあるものなのですが…
続きはまた明日。
か、明後日。
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