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2025.11.29
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カテゴリ: 社会
 大分、佐賀関の大火は、木造住宅の密集する古い住宅地(木密住宅群)の怖さを実感させた。来たるべき首都直下型地震で、木密住宅の広がる東京などに警鐘を鳴らす。

◎異常な空き家の多さ
 佐賀関の大火( 写真 )は、古い木密の住宅地について他にいくつかのリスクを浮き彫りにした。火元が死亡した酒好きで煙草のみの76歳の独居老人の住宅だったことが1つだ。独りだから寂しさのあまり、酒におぼれ、煙草で無聊を慰める。おそらく酔いつぶれて煙草の火の始末もしないまま、の失火だったのだろう。本人が死んだのは自業自得と言えるが、延焼で住まいと家財を失った人たちには気の毒だった。



 もう1つは、あちらにもこちらにも点在した空き家の多さだった。40棟ほどあったという。都市に住む僕には、異常というしかない空き家率だ。管理のなされない空き家は、延焼を広げる絶好の薪に近い。
 これが延焼を拡大させた一因だが、過疎化に伴う空き家は、各地の古い住宅街に広がる。せめて佐賀関でも、空き家を撤去して更地にしていれば、それが防火帯となり、延焼を防げたであろう。
 首都直下型地震へのもう1つの警鐘である。
 再建に当たっては、無秩序な木密の再現を絶対に避け、耐火の集合住宅にしてほしいと思う。

◎現場の竹製足場と網が導火線になった香港
 その記憶もさめやらぬ26日午後、海の向こうの香港北部・新界地区で、高層マンション群の大火災が起こった( 写真 )。こちらは、香港政府の28日の発表によると128人が死亡するという大災害となった。なお捜索で死者は増える見込みだ。



 火元は不明だが、外壁の補修工事のため竹で組んだ足場と足場を覆う可燃性の防護ネットが延焼の導火線になったようだ。
 足場が竹と知り、日本を上回る1人当たりGDPの香港で、日本でとうの昔に鉄パイプに代わっていたのに、なんと遅れていることかと思った。ちなみに香港では、竹の足場が主流なのだという( 写真 )。鉄パイプのものよりかなりコスト安だろうけれど、足場で働く職人の安全性は、鉄パイプ製の方がはるかに高い。現場での組み立てが容易な鉄パイプは、働く職人が動く通路が作れるのだ。



◎竹の足場のコストは鉄パイプ足場の20分の1
 しかし香港で、竹製の足場が当たり前なのは、「竹の国」である大陸南部からいくらでも調達でき、したがって安価だからだ。コストは、鉄パイプの約20分の1という。
 しかし安全性を軽視し、コスト安を優先した香港名物の竹の足場は、この傷ましい火災から今後、無くなっていくだろう。このあたり、いかにも中国的だ。
 ちなみに竹が手に入りにくい途上国では、丸太の足場だ。9年前に行ったエチオピアでは、ビル建設現場の足場は、ほとんどどこでも丸太だった( 写真 )。ここでは鉄パイプなどコスト高のためかどこにも使われていないようだった。





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Last updated  2025.11.29 05:30:42


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