** 長島便り **

2004/11/22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
新築アパートの悪夢 その後

今日は「簡潔に完結編」を書きます。
根性のある方は 第1話 からお楽しみ下さい。

「駐車場代事件」の後、NYには春が来て
4月にNYの雨季になります。
大家曰く修理したはずの雨漏りがまた全世帯で起こります。
ジブ君の部屋は壁紙がべろ~んとはがれて落ちてきました。
ジブ君は途中解約を試みますが負けてしまいます。


結局ACは設備費に含まれると契約書に書かれているにも
関わらず「あれはAC取り付け用の穴を装備してある」
という意味なんだと大家に言いくるめられてしまいます。
そんなのアリか?

窓の幅は狭く、皆、手持ちのACは取り付けられず
AC会社のロゴが書かれた板が壁の穴をふさいでいるのですが
そのサイズにも合わない。
ロゴのAC会社の新機種に買い換えなければならないとのこと。
AC会社、大家とグルですか。。。?
私は元々ACが苦手なのでAC無しで過ごせましたが
熱がりのアメリカ人たちは、ゆでだこになって夏を越しました。

出ました。幸いアパートの住人は皆かろうじて生き延びました。

秋になり入居から1年が経ちました。
大家は家賃を5%値上げします。住民総出で抗議するも
法律で「8%以上の値上げは違法」と決まっており
5%ではクレーム不可能。

「あと1年の辛抱だよね」と励ましあいます。

冬が来て、そして春の雨季には恒例の雨漏り。
修理をしても直らないらしい、そんなのアリ?
壁紙が雨水で剥がれた世帯にはカビが発生。
地下室は水没し、アパート全体がカビ臭くなります。

夏が過ぎ、季節はめぐって入居からもうすぐ
丸2年がたとうとしていました。
2年契約の期間がもうすぐ終わる!
もちろん契約更新をする世帯はゼロ件でした、当たり前だけど。
やっとこの悪夢のアパートからおさらばできる!
と思っていた矢先

ジブ君と彼のルームメイト君は、大家から「Depositは
返せない」と言われ大家と大喧嘩をします。そこで
ジブ君たちは残り2ヶ月分の家賃を払うことを拒否しました。
すると大家はジブ君たちの留守中に、部屋の鍵を勝手に
取り替えてしまい、ジブ君たちは自分の家に入れなく
なってしまいます。しかし、これは大家の失敗でした。
鍵を代え、入室できなくするような事はたとえ大家でも
許されない行為だそうです。Court orderがあった時に限り
US Marshalだけが行える行為だそうです。
この件で、私たち住民は書類を作り、皆で裁判所に出向き
一緒に戦いました。ここで2年間の積もりに積もった鬱憤を
皆が吐き出しました。ドロドロの裁判劇になりそうでしたが
実にあっけなく私達住民側の勝訴!

こうして無事にDepositは各世帯に返金され
入居から2年後、全世帯が、キレイさっぱり
この悪夢の新築未完成アパートから去っていったのです。
あ~!預けたお金が返ってくるってステキッ!!
もうこのアパートから去れるなんて幸せ!

その1ヶ月前くらいから、新しい入居希望者が
部屋を見に来ることがありましたが、
もちろん、住人たちは皆「正直に本当の事」を
入居希望者達に伝えてあげました。
「Do you like 深夜の雨漏り?」とか
「Do you like 斜めの鏡?」とかね(笑)。

「セカンド・ジェネレーション・被害者」を出さないために。。。



最後に「頼れる日系不動産屋さん」について

1977創業のNYでは有名な、サービス、アフターケアの
隅々まで行き届いたそれはそれは頼りになる不動産屋さんです。
ミスターK.K.という大変信頼のおける方が代表を務めておられ
私のトラブルはこのK氏が忙しい合間を縫って
相談にのってくれていました。
数年前に、私が一時NYを引き上げて、日本で働いていた時
職場を退職したある女性宛になんと、K氏からファックスが。
その女性はNY在住歴があり、持ち家の管理を
K氏に任せていた様子。
K氏は最近の家の様子、こんなメンテナンスをしました、
テナントはこんな様子です、と大変丁寧に近況報告を
されていました。
私はこんな所で昔お世話になった不動産屋さんに再会(?)
出来て、そして相変わらず安心のアフターケアで
心がホクホクでした。
又、夫と私が長島の家探しでお世話になった別の不動産屋も
「K氏はこの業界で本当に信頼が厚いですよ」と太鼓判を
押していました。

HPを探したら、K氏の企業理念を見つけました。
以下赤字引用



そして世界の人々の為に貢献する事。
不動産のイメージアップと改善を通して社会に貢献する。


かっこいい。。。。まさにこの通り!なんてプロフェッショナル!
ユダヤ人大家とアラブ人不動産に爪の垢を煎じて飲ませたい!


住人達のその後
一致団結した戦友同士は、アパートの契約が終わり
それぞれが別の家へ引越して行きました。
私はあいにく誰とも新住所の交換をしなかったので
戦友たちとの関係は引越し後、途絶えました。
親しくしていたダフナ夫婦、お隣の毛濃い外科医氏、
よく鍵を無くしてうちに入れてあげた母子家庭の息子
皆どうしているのかなぁ。。。


これで、長かった「新築アパートの悪夢」は終わります。
詳細はもし書く機会ができたらまた書きます。
(多分しばらくは無いです。。。)

最後までお付き合い下さった皆さん、
本当にどうもありがとうございます~!!







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最終更新日  2004/11/25 12:01:44 PM


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