この調査では、昨年9月以降に県外から移住した40~74歳の男女29人の現在と半年後のデータを比較し、健康度や生活習慣の変化などを分析するとのことです。
自然環境に恵まれた地方への移住が「健康によい」ということが医学的に証明されれば、鳥取市に限らず、他の多くの地方自治体にとっても朗報となる可能性があります。
移住者へのさまざまな支援
地方における人口減少や過疎化が進む現在、他の地域からの移住を支援する「定住促進制度」が、全国の多くの自治体で実施されています。
制度が適用される範囲は広く、その内容も自治体によってさまざまですが、おもな支援としては下記のようなものがあげられます。
【住居】家賃や住宅建築、リフォームへの補助金や、空き家バンクなどを利用した不動産の斡旋など
【子育て】保育料の補助・減免、子育て支援施設による育児相談や託児サービス、通園・通学費の補助など
【出産】出産祝い金の交付、不妊治療費の助成など
【医療】子どもの医療費助成(子どもの医療費が無料になる自治体も)
【就職】起業への助成金交付、農業などの後継者への補助、就職相談事業など
「若者は田舎へ、高齢者は都会へ」という意見も
こうした移住をめぐっては、「都会から田舎への移住は若者ほど適しており、高齢者は都市部に住んだほうがいい」という意見もあるそうです。
これは、過疎化が進んでいる地域においては、医療機関が遠方にしかなかったり、ちょっとした買い物にも車での移動が必要になったりする場合もあるため、高齢者はインフラの整備された都市部のほうが安心して暮らせるという理由によるとのことです。
逆に、体力のある若い世代は、高齢化が進む過疎地域においては重宝されるケースも多く、積極的に「町おこし」や「村おこし」などに関わることで、都会では味わえない「人とのつながり」や充実感が得られたという意見もあります。
冒頭に述べた鳥取市の移住相談の窓口には「(移住して)精神的に元気になった」という声も寄せられているそうです。都会での生活に行き詰まりを感じていたり、子どものため、親のために、移住するメリットについて詳しく知りたい人は、地方自治体のさまざまな「定住促進制度」を調べてみるのも、よいかもしれません。
各自治体では、
「定住促進奨励金制度」
「定住促進支援制度」
「移住定住促進制度」
「定住促進助成金制度」
「定住促進住宅新築等補助制度」
など、支援内容によって多少名称が異なっていますが、
移住希望者への情報や手続きの案内などを詳しく公開しています。
これらキーワードとともに、気になる市区町村の名称を入れて、
まずはインターネットで検索してみることをおすすめします。
また、都会から田舎への移住を希望する高齢者の場合は、
記載内容にないこと、例えば地域の医療機関や買い物事情などについても、
事前に十分に調べておく必要があるといえるでしょう。
新型コロナ対策 食事療法で免疫力を高め善… 2020.04.14
【先生の明日】志望者が6年連続で減少 教… 2019.04.18
恐ろしい顔認証システム 店員の態度1つ… 2019.04.15