私はずいぶん前から、アメリカのGary Larsonという漫画家が好きだった。この人の名前は、「ギァリィ・ラーソン」に近い音に聞こえるのだが、日本では「ゲイリー・ラーソン」といっているらしい。ラーソン氏は、1950年、米国のワシントン州の生まれだから、まだご存命のはずだが1995年の初頭で絵筆を折っているため、最近の消息は知れない。 以前、アメリカに滞在していた時に本屋で見つけて、その独特の絵がエラク気に入ってしまい、以来彼の漫画集が目に付く度に手に入れてきた。 彼の漫画(彼はひとコマか、せいぜい6コマの画しか描かない。いわば漫画の「一瞬芸」である)はFar Sideというシリーズが有名だが、どれも「奇妙な日常」とでもいう雰囲気が醸し出されている。米国のある批評家はこれを、「Paranoid sense of humor」といっている。