忘れな草

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2010/05/11

カテゴリ： spring

花言葉は　「私を忘れないで、真実の愛」

花言葉のいわれは、ドイツに伝わる悲しい伝説です。
若い騎士が恋人とドナウ川の岸辺を歩いていました。
彼女が川に流れる美しい花を欲しがったので、騎士は川に飛び込みました。

でも、川の流れは速く、鎧をまとっていた騎士は花を取ったあと、
流れに巻き込まれてしまいました。
騎士は最後に花を恋人に投げて「私を忘れないで」
と叫び力尽きてしまいました。
恋人は騎士を忘れず、生涯その花を髪に飾り続けたそうです。

銀色夏生さんの詩に
忘れな草を題材としたものがあります。
夏生さんの詩って
言葉は、とても、分かり易いのに
とても、奥深いものがあって
好きです。

「忘れな草と青い空」

忘れな草が咲いていた
道に線を引いて
その上を歩いた
どこまでも
道が途切れるまで

見上げると青い空だった

君がいた頃は
なにもわからなかった
本当に
何も

どんなに君を好きだったかも
人との関係も
大切なことも

失ってはじめて気づいたけど
今だってたぶん
まだまだ霧の中だ

遠く過ぎないとわからないなんて
どうすればいいんだ

ひとつだけわかったこと
胸に深く刻んだことは
大事にすること
とにかく
大事にすること
好きなものはどんなときでも
ただ馬鹿みたいに大事にすること

本日のギャラリーの音楽は
kiroro さんの　「もう少し」

「もう少し　ねぇ　もう少し　あなたの夢を見させてよ♪
　　　　終わりのこない二人の世界を」

夢の中だから、いいのかも？
夢だから、醒めないでと思う・・・

最後に私がが、若い頃に読んだ
福永武彦の文章を載せたいと思います
あの時、確かにこんな愛し方をしたいと考えていた時もあった。
それは、夢に終わり、持続させる・・・と言うことが
どれだけ、大変なことか、痛切に思う今日この頃・・・

「愛は持続すべきものである。
　常に酔いながら尚醒めていること、
　夢中でありながら理性を喪わないこと、
　イデアの世界に飛翔しながら地上を見詰めていること、
　－愛における試みとはそうしたものである。
　その試みは決してた易くはないが、愛はそれを要求する」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（福永武彦　『愛の試み』より）

「愛は隔離されるべきものではなく、溢れ出すべきもの、
　恋人への愛を通して人間一般に及ぶべき筈のものである。
　自己の燃焼感そのものが、精神の悦びの中に還元されて、
　彼の生きる意志を靭くするものでなければならない。
　愛は花火のやうに燃え上がるが、しかしそれは、燃え尽きるためにではなく、
　絶え間なく燃え続けるために、常に焔としてあるために、
　生の動力として燃えるのでなければならない」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（福永武彦　『燃焼』より）

どうですか？
なんだか、とても、説得力は、ありますよね。。。

前置きが、長くなりましたが
それでは、可愛い　忘れな草のスライドショーを
お楽しみください♪