うたたねの店

うたたねの店

2005/03/16
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昨日は書道のおけいこでした。

こうかな??と思いながら書いていると
先生に「うまく書けていますが、一度持って書いてみましょう」と言われ、
一緒に書いてもらった。

先生の手から電流が伝わる。
びゅんびゅん右手が熱くなる。
最後のはらいをはらってから、先生の手がすっと離れる。
「わかりましたか」

たぶん、一枚書き終わるまで息をしていないのだと思う。

先生に手を持ってもらった後は、感覚としてわかっている。
自分がいかに無駄な力を使っていたのかがわかる。
そうなのだ。書道は考えてどうこうするのではなく、感じて動くものなのだ。
気持ちを込めないといけないのだという。
その気持ちの込め方、コツがいるのだ。

先生は書道をしていると、絵も音楽もわかるようになるのだと仰る。
先生の手からは色々な色や音を感じた。
まるでバイクのうしろに乗っているように、躍動感を感じた。
手がしびれた。

「あなたの字は、すべてが同じ調子なのよ。

そう言われて、ああと納得する。
それは私自身のことを言われているかのような気がしてしまう。
やれやれ、痛いところをつかれてれてしまったなと思う。

こんなすごい先生でも、上にいくには大変だとおっしゃっている。
たくさん書いたらどうなるという問題ではないらしい。


何かに執着してしまいそうな夜は、書道をするといいのかもしれない。
書いているうちに忘れてしまうから。
色々な思いも、雑念も
半紙に吸い取られて、
やがて消えてしまうのかもしれない。

*
宮部みゆきの『あやし』を読んでいます。
私はこんなに面白い本はないなと思って
毎晩、ひとつづつ話を読んでいます。
短編集なのですが、ホラーの要素が強いかもしれない。
舞台は、江戸時代かな?昔の設定なんです。
10歳くらいから奉公に出るのです。
主人公は子供だったり、奉公に出ている若い女性だったりします。

必ずと言っていいほど、誰かが死ぬんです。
その事件の背景を読み解いていくのです。
それには、策略があったり、愛憎劇があったりします。
たとえば、死んだ人が実はひそかに亡くなってからも見守っていたり
もしくは、恨んでとりついたりして
そういったものが関係して、
商売が繁盛したり落ちぶれたりするんです。
『安達家の鬼』が一番おすすめです。
別の次元に連れて行かれてしまいます。

なんだか読み終わっても映像がのこってしまって、
夜に夢の中に神社が出てきてしまったりします。

人の感情というのは、今も昔も変わらず恐ろしいものだなと思います。
でもそういったものにひどく興味をそそられてしまう。

恐いものみたさでしょうか。

ひどくあっさりした小説を読みたいときと、
ひどく深い小説を読みたいときがあります。
今は深いほうがおもしろい時期みたいです。
暗いもの、深いものを覗くと
明るいものも見えてきます。
そういう明暗が、物語のリズムをつくるんでしょうね。





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最終更新日  2005/03/16 11:06:11 AM
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