見たまま、感じたまま、思ったまま

LASIK術前検査



今日は近視矯正術のLASIKを受けるための術前検査に行ってきました。
このLASIKについては、術後の経過まで何回かにわたってレポートをしようと思っています。(徐々に左のページへ移行させます)楽天にも近視の方は多いので、何かの参考になれば嬉しいです。

まず、近視について簡単に説明します。
近視というのは本来網膜上で結ばれるはずの像が、眼球の屈折率の異常によって網膜の手前で結ばれる状態です。(ですから凹レンズの眼鏡をかけて矯正するわけです)
その屈折率の異常を来す原因として目の表面を覆っている角膜と、その後部にある水晶体がありますが、原因となる割合としては角膜の方がずっと多いわけです。

その角膜を削って薄くして屈折率を変えてやると言うのが矯正術の原理ですが、
エキシマレーザーの出現によってその技術が飛躍的に向上するに至りました。
更に、角膜表面の細胞や上皮を痛める事無く、角膜の実質のみを削るLASIKと言う手術の出現によって手術成績が向上し、合併症が少なくなった(と言うか殆ど無くなった)と言うわけです。

手術の方法を簡単に言えば、まずマイクロケラトームと言うカンナみたいな機械で角膜の表面を薄く円形に削り・・と言っても全部を削るのでなく一部が残るように削ってフラップを作ります。このフラップをめくって角膜実質にレーザーを当てて角膜を削ってやるわけです。そしてめくったフラップを元に戻して終わりです。1眼ずつ行いますが、両方を手術するのに約30分くらいの所要時間らしいです。

このようにこの手術はまずフラップが作れるかどうかにかかっています。角膜があまり薄すぎるとフラップが作れないので適応外となります。更に強度の近視ほど沢山実質を削る必要があるので、あまり強度の近視の人も効果が出にくいです。(と、言ってもコンタクトをはずせば目の前がぼーっと見える程度の視力の配偶者でさえ1・0まで視力が出ましたから、余程の人でないと適応外になることはないと思います。)

この手術は今のところ保険適応外です。ですから価格は病院によって違います。
我が県では手術をしてる病院は開業医が2軒だけですので、価格はあまり違わないんじゃないでしょうか?しかし、都会の方では多くの眼科がやっていますので、患者さんの奪い合い状態で、ダンピングしているところもあると思います。

僕がかかっているF眼科の料金は両眼で30万円ですが、これには術前検査、術後検査の料金、そして1年以内の再手術の料金まで含まれます。近視の強度が強い人は1年以内に近視の戻りがあることが多いので、もう一度削る場合があります。配偶者も現在0・8ぐらいまで戻ったので、明後日再手術をする予定になっています。再手術の場合はフラップが出来ているのでそれをひっくり返して削るだけで更に簡単のようです。

術前検査は、コンタクトを入れている人は、それをはずした状態でハードなら3週間、ソフトなら2週間以上経った状態で行います。コンタクトが入っている状態では正確な角膜の厚さや細胞の状態が解らないらしいです。
僕は4月23日に手術の予定ですが、4月の中旬にもう一度検査をします。そして手術当日にも検査を行ってから手術に入ります。術前評価をしっかりすることにより、不適応の患者さんをしっかり選別することが手術の成功につながると言うわけです。(要するにきちんと患者さんを選別できれば手術自体は簡単だし成功率も高いと言うわけです)

完全自費診療ですので、今日は9時半に予約が入っていました。
道が空いていましたので9時過ぎには着いてしまいました。受付で渡された番号札ではその時点で既に50番台でした(凄い!)が、LASIKの術前検査であることを受け付けで言うと、すぐに名前を呼ばれました。それから後はずっと一人の看護婦(視機能訓練師?)さんが付きっきりで検査を担当してくれました。

視力検査、眼圧測定、視野検査、涙液分泌能の検査、角膜細胞の写真、角膜径の測定、瞳孔の大きさ、目の大きさの測定など、およそ眼科で考えられる全ての検査を受けました。そして彼女による念入りなカウンセリング。この時点で大体手術適応かどうかが分かるそうです。僕の場合、黒目の大きさがちょっと小さめなので、マイクロケラトームの邪魔にならないかどうか、先生に見て貰いましょうと言うことでした。

そして瞳孔を開いて院長による眼底検査、実際にマイクロケラトームの模型を目の上に置いてみてのシミュレーションの結果、やはり黒目は小さめだけどまあ問題はなさそうだと言うことで手術に向けて1歩前進でした。

約2時間半で全てが終了。
検査料は全てLASIKの30万円に含まれるため、今日は支払いも無しで受付も通さずに、LASIK専用の診察券を貰いそのまま帰宅となりました。

次回は4月の中旬にもう一度検査をする予定です。
今度は手術の効果や副作用(あまり、無いんだけど)について書いてみたいと思います。

LASIKに関してはネットで検索したら鬼のように出てくると思いますが、うちの配偶者によると「めだまカフェ」と言うサイトが面白かったらしいです。
http://member.nifty.ne.jp/n-hirano/kbg/index.html

また僕が手術する病院のHPも充実しています。配偶者の手術体験記も載ってます。
http://www.fujitaec.or.jp/

そこのトップから行けますが、眼科専門医屈折矯正手術の会のサイトです。
http://eye4you.gr.jp/index.htm




2004年4月14日 LASIK術前検査2回目

今日は近視矯正手術LASIKの為の2度目の術前検診でした。なんで2回もするのかと言うことですが、長年コンタクトをしていると、外してから少しずつ角膜や眼球の形が変わってきて視力が変化してくるので、数回に渡って視力の変化のあるなしを掴んでおくためらしいです。(実は手術当日にももう1回検診があります)近視の度合いによって、どのくらい角膜を削るかを決めるので、この視力検査は重要らしいです。

前回は、ありとあらゆる眼科の検査をしたという感じでしたが、今回は眼圧測定と視力測定のみで、散瞳することもなく、検査自体は簡単でした。そして、その後実際に手術当日のシミュレーションのようなビデオを見て、当日の進行を教えて貰いました。そんな感じで今日の検査と診察は1時間ちょっとで終わりました。

今日の検査自体は簡単だったし、手術当日の事はまた後日書こうと思うので、今日は手術の時、考えられる合併症について書いてみたいと思います。

まず、LASIKがどんな手術かを復習しておきます。
この手術は
(1)角膜表面をマイクロケラトーム(電動カンナのような物)で削り、その1端は削り取ることなく残しておくことによってフラップを作る。
(2)フラップをめくって、角膜実質部にレーザーを当てて、角膜を削る。
(3)フラップを元に戻す。

これだけの簡単な行程です。ですから、我々素人が考えそうな手術によって失明・・なんて事は理論上起こりえないと思います。

では、考えられる合併症を挙げていきます。

(1)不完全フラップ
フラップを作る過程に置いて、角膜の形状の問題や削る前の吸引が上手くいかずにフラップが綺麗に創れない時があります。これを不完全フラップと言いますが、この場合手術は中止で、3ヶ月後にもう一度手術することになります。

(2)フリーキャップ
フラップをめくる時に、蝶番の役目をするように、その一端を残しておくのですが、削りすぎてしまってフラップが角膜から完全に離れてしまう場合があります。これをフリーキャップと呼びますが、これは手術自体には問題ありません。離れたフラップは元に戻しますが、術後にフラップがきちんと付いてるかどうかを普通の場合よりも慎重に確かめる事になります。

(3)レーザー照射のずれ
照射中に目が動くと、きちんとした効果が得られません。しかし、最近のレーザーは、アイトラッキングシステムが導入され、ある程度までの目の動きにはレーザーが追随して動き、大きく外れた場合は自動的に照射がストップするようになっています。ですからずれることなく正確に照射が出来るようになっています。

(4)夜間視力の変化
術保、視力がよくなっても、夜間の視力はコントラスト、感度が低下することにより、昼間に比べてかなり落ちる場合があります。例えばネオンサインなどが見えにくくなります。ですから、夜間専門の運転の仕事をする人には、手術は余り勧められません。
また夜間グレアと言い、角膜上皮の混濁や、不正乱視に伴う症状として、夜間の照明がまぶしかったり、ハロー(光源の周囲にもやがかかったように感じられること)が見えるようになることもあります。

(5)老眼
40歳以上で手術を受けた場合は近くでピントを合わせにくくなるので老眼鏡が必要になる場合があります。

(6)近視の戻り
角膜の傷の治り具合も個人差があるので、特に術前の近視の強い人は、術後しばらくして近視の戻りがある場合もあります。その場合、再手術でもう一度削りますが、その時に削るに十分な角膜の厚さが残って無い場合は、再手術が出来ないので軽い度数の眼鏡やコンタクトが必要になる場合もあります。(うちの配偶者は1・5から0・7まで落ちましたが、再手術によってまた1・5まで戻っています。2回手術すればまず近視の戻りはもう来ないそうです)

(その他)
ドライアイ、出血などが考えらますがいずれも軽度です。

以上、なんか眼科のパンフそのままになってしまいましたが、LASIKの合併症について説明しました。
前にも書きましたが、http://eye4you.gr.jp/index.htm
LASIKの専門医の会のサイトです。興味のある方は御覧あれ。



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