見たまま、感じたまま、思ったまま

大好きな豊田勇造さん

私の大好きなミュージシャン
豊田勇造さん


勇造ライブ2
写真は、我が家のライブ(2001年)で唄う勇造さん


このサイトを立ち上げる動機のひとつに、勇造さんの事を書いて発信したいという思いがありました。
もっと多くの人に彼の事を知って貰いたい、彼の歌を聴かせたい。
もちろん、彼の公式サイトという物は存在するのですが、自分なりに彼への思いを記したい、そういう気持ちがあったのです。

勇造さんを初めて知ったのは、僕が16才の夏でした。
中学生の頃に、拓郎、陽水、泉谷、かぐや姫などの洗礼を受け、フォークに関心を持ち、自分でもギターを弾くようになっていた僕は、もっと違う何かを持った音楽を探していました。

音楽雑誌をめくっていた僕の目にとまったのは、その年に勇造さんが自主制作で発表したファーストアルバム「さあ、もういっぺん」でした。おそらく単に自主制作というのが珍しく気を引いたのだと思いますが、翌日訪れたレコード屋に、今から考えても、どうして自分の住む田舎町にこんなマイナーがレコードがあったのか不思議ですが、そのレコードをみつけ、試聴もすることなくそれを手に入れてきたのでした。
それに針をおろしたとたんに、その歌の世界にどっぷりと浸かってしまい、それからずっと正月まで(要するに、お年玉が入って、ようやく次のレコードが買えたのだ)毎日何回も同じレコードを聞いていました。

その冬に彼のライブがあり、そこで生の彼に出会ってまたファンになり、翌年はライブアルバム「走れアルマジロ」が発売、2度目の我が町のツアーがあり、その後も機会ある毎にずっと彼のアルバムを手に入れ、ライブに足を運び、いつかは自分でもライブを主催したい、そんな夢を持っていたのですが、とうとう夢かなって一昨年からは彼のライブを自宅で主催しているのです。

彼のライブは他のミュージシャンと大きく異なります。ライブを主催するのは、彼のファンであり、(例え赤字が出ようとも)彼の歌を聴きたい人、人に聞かせたい人。そういう人が勇造さんを呼ぶ。だから、会場はライブハウスや公民館の時もあるけれど、教会、お寺、学校、畑の中、蚕小屋、自宅など様々で、多くは100人も入ればいっぱいになるスペースです。

彼は呼ばれてその町にやってくる。ギターと、大きなリュックを背負って。
そこで彼は唄い、ライブの後はCD(昔はレコード)を売り、主催者や観客と打ちあげをして、また翌日は別の町へ。
そういうワンナイトスタンドのライブを年に多い時は100回近く、もう30年近くも続けて居るのです。

その間にジャマイカへ行ってレコードを作ったり、ニューヨーク住んで唄った事もあるし(丁度レノンが死んだ時と同じ頃)、最近はタイに住んで居ました。今は日本に住んでツアーをする傍ら、年に数回タイやアジアを旅して唄っています。

文字通り「歌と旅の暮らし」の人なのです。

先ほど書いたように、2001年から彼の徳島でのライブを主催してます。
僕が大学を卒業した25才の時に最後の徳島でのライブがあり(その時はスタッフとして参加させて貰いました)、いつかは自分でライブを主催してみたいと思いつつ、仕事や結婚、開業などプライベートな事情も有り、16年も過ぎてしまいました。
妻の応援も得ての手探りでの初めてのライブ開催となりました。

PAは勇造さんが宅急便で送ってきたシンプルな物。照明は知りあいから借りてきた工事現場用の投光器。手伝いには、大学のバレー部の後輩をバイトで雇って、全て手探りのライブでした。

前売りが数枚しか売れてなかったので人が来るかと心配でしたが、古くからの、そした新しい勇造ファンが集まってくれ、40人くらいでいっぱいになる我が家のスペースは椅子を補充し、立ち見の出る超満員となりました。
彼はうちに泊まり、翌日は高知へのライブ(うちの前日は高松のライブ)へ旅立って行きました。

旅の歌唄いと言うと、アウトローの無頼漢のような人を連想しますが、彼は礼儀正しく、しかし不良の雰囲気を残した素敵な人でした。
結婚以来僕の影響でファンになった妻も、そして小さな子供達も今では一家をあげての勇造ファンです。

彼のライブは、地元の京都ではバンドの事もありますが、多くは彼のギター1本とハーモニカ(時にピアノ)で行われます、
巧みな節回し、魅力的で張りのある声、ブルース、レゲエ、ロック、カントリーアンドウエスタンなどの種々の要素を消化した魔術的なギターの指使いで、ソロのコンサートでありながら、毎回異様なテンションの高まりを見せ、まさにメルティングスポットを作り上げます。彼はスタジオ録音よりもライブ盤が、そして実際のライブの方がもっと素晴らしいというまさにライブの人なのです。

彼の歌は、巷の歌のように普遍的、一般的な内容を唄って居らず、彼が生きていく上での喜び、悲しみ、怒った個人的体験が唄われています。しかし、逆にそれによって、私達も彼と同じ地平で生きているんだと言う事を確かに感じさせてくます。
そして、彼の自分自身の生き方に対する誠実さをびんびんと感じて生きていく上での力を貰います。僕は彼の新作が出て、それを聞く度に何年過分の元気を貰います。
だから、人生に迷ったり、疲れたり、苦しんだりしてる人に彼の歌に触れて欲しいなあと思うのです。

この文を読んで、興味を持った人は、お気に入りにある彼の公式サイトを訪れてみてください。そしてライブスケジュールに貴方の近くの町があれば、是非ライブに足を運んでみてください。
きっと暖かく、そして大きな気持ちになれると思うよ!




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