静かな時が流れる｢風の庭」

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2017.04.20

ハナスオウとヒトリシズカ。傾聴ボランティアに思う

(6)

テーマ：花のある暮らし、宿根草(3477)

カテゴリ：庭

ハナスオウです。
蘇芳色は、日本古来の色の呼び名にありますね。
まさに蘇芳色の花が、枝にびっしりと付き、とても美しいです。

白っぽい滑らかな幹や枝に、直接花が付き、不思議な形態です。

この花の形、豆の花に似ているな、と思ったら、やっぱりマメ科でした。
花の後には、たくさんの莢が出来て、枝いっぱいにぶら下がります。
それは、やっぱりマメ科ですね。

足元には、ヒトリシズカがひっそりと咲いています。
一人静、素敵な名前ですね。
もう何年も前に、お隣から頂いたのが始まりですが、
うちの庭とは、とても相性が悪くて、次の年は出ませんでした。
お隣が、また分けてくれて、場所を変えて植えてみても、
また次の年は出なくて、また分けてくれる、そんな繰り返しです。

今年も、10日ほど前に、「うちは出てるけれど、どう?」と来てくれました。
二人で、地面を探しましたが、見当たりません。
半分持って来るよ、というので、
「いや、今年出なければ、よほど相性が悪いので、もう諦めるよ」
とそんな会話をしましたが、
やっぱり気になるのでしょう、スコップに入れて持って来てくれました。
日陰に丁寧に植えました。

その後、二週間遅れでうちにも芽が出たのです。
苦節三年、いや、五、六年かな、やっと相性があって来たようです。
そればかりか、もう一か所ブロック塀のそばにも、こんな立派に出ていました。
嬉しいな。

昨日の午後は、施設の傾聴ボランティアに行きました。
週三回、各四時間の人工透析を受けておられます。
ハードな日々ですが、透析が終わった後は、
気分が良く、食欲が出て、おいしく食べることが出来るそうです。
病院でくれたコーラが美味しかった！と言います。
周りの人は、90％の人が認知症なので、
会話の通じる相手もなく、何んと辛いことでしょうね。
それでも、顔や態度が穏やかで、私にも丁寧に接してくれて、
口癖は、「仕方がない」です。
そうやって諦めるしか心の平安は保てないだろうな、と思います。

昔の話をするときは、とても楽しそうで、私もそこに力を入れています。
養蚕農家だったので、お蚕さんを育てていたそうです。
彼女の育てる蚕は、人より立派に大きく育ち、賞を貰ったりしたとか。
そのコツは、普通一日三回の桑の餌を、
手間を惜しまず、四回あげていたこと、と、
桑の葉を、萎れたのは絶対にあげないで、新鮮なのをあげたからだ、とか。
人に歴史あり、自慢の話を聴くことが少しは彼女にとって心楽しいかな。

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