法律なんて怖くない!
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今までお話してきた法律はひょっとしたら皆さんの身に降りかかるかもしれないと言う考えから選んできました。では手形法は皆さんの身に降りかかるのでしょうか?私も大学で手形法を勉強した時は「手形なんて商売をやっている人か銀行マン以外には縁が無いものなんじゃないか」と思っていました。しかし、「ナニワ金融道」と言う漫画では、普通の人が手形を切らされてえらい目に遭うシーンが何回か出てきます。ですから、自分から積極的に手形を使おうと言う人は少ないでしょうが、訳もわからず手形を使わされる可能性というのは0ではないようです。そこで念のため手形法もお話させてもらおうかと思います。ここでは手形の中でも「約束手形」についてお話します。手形にはもう一つ「為替手形」もありますが、日本国内では約束手形の方が多く使われているので約束手形についてお話します。ここで、約束手形とは、振出人が受取人その他証券の正当な所持人に支払うことを、振出人が支払人に約束する証券です。つまり、今は現金が無く、約束した日に必ず支払いますからちょっと待ってくださいというのが約束手形と言うことになります。とすると、普通に借金しているのと変わらないようにも思えます。普通の借金と約束手形を切るのはどこが違うのでしょうか。一番違うのは払わなかった時です。普通の借金は期日に払わないと利息を払わねばなりませんが、年率5%であまり高くありません。それに強制執行するにしても様々な手続が必要です。ですから、普通の借金は払わなかった時の制裁が比較的弱いのです。しかし、手形は違います。2回支払わないと銀行取引停止処分となり、企業は銀行から融資を受けられなくなるので、倒産の可能性が出てきてしまいます。またたった1回支払わなくても「普通の企業なら手形だけは何とかして支払うのに、手形すら支払えないようではこの企業はもう長くない」というように心証が極めて悪くなるようです(銀行マンの友人談)。このように法律上・事実上、手形には支払を強制する力が働くのです。このように普通の借金に比べて支払を強制する力が極めて強いので約束手形が使われることがあるのです。さて、約束手形の役割をご理解いただいたところで、これから手形法をどうやってお話するか述べます。まず、約束手形は手形帳に綴じ込まれているだけではただの紙です。そこでどの時点で約束手形としての権利が発生するかが問題となります。次に、約束手形としての権利が発生すると、その権利は容易に移転することができるようになります。普通の債権では一々債務者に通知しなくてはなりませんが、約束手形においては通知が不要です。ですから、約束手形の移転は比較的多く起こりえます。そこで、どのように移転されるか見てみましょう。最後に約束手形もちゃんと支払われなければ意味がありません。つまり、手形はちゃんと使われなくては意味が無いのです。そこでどのように使われるのか見ていきましょう。つまり、手形上の権利の「発生」「移転」「行使」に分けて論じていきたいと思います。
2004年08月02日
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