マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2010.07.17
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 高温の中で走り続けることは、相当体への負担が大きいのだと思う。100km近く走った私にも幾つかの異常が現れ出した。体がふらつき、道路の白線が歪んで見える。両手は浮腫み、線路下のASで飲んだお茶が異常に苦かった。レース中の味覚異常は初めてのこと。いずれも軽い熱中症と疲労の結果だろう。残り2km。最後の力を振り絞る。

 ホテルへの最後の坂を登っている時、後から千葉のランナーと若い女性の2人組に抜かれた。着いて行こうとしたがスピードが全然違う。脚の筋肉から、彼らがかなり鍛えたランナーであることは感じていた。13kmほど手前で抜いた後も「バトル」は続いていたのだが、最後の最後で彼らの底力を見せつけられた。敗れるのもまたレースのうちだ。

 ハーブ園脇からホテルの敷地内に入り、ゴールのある広場へ向かう。この最後の登りが結構苦しい。やっとの思いでゴールに近づくと、スタッフが向かうべき方向を示す。もがきながらも両手を上げてゴールに飛び込む。カメラマンのフラッシュが光る。わざわざ私を待っていたS目さんも連続で写真を撮ってくれた。

 水が飲みたいのだが、アンケートに答えないと飲み物をくれない。草臥れた頭で必死に記入。「来年のコース希望」は磐梯山一周に丸をした。だがあのコースを完走した3年前に比べて、私の体力は確実に落ちている。完走は厳しいだろうが、最後の関門である志田浜までは来れるだろう。また、再び今日のコースになるのも悪くはない。制限14時間のレースが近隣で開催されるのは、今の私にはとてもありがたいこと。

 無料の餅が置いてある。大根おろしと小エビをからめたのを食べ始めたが、とても苦い。味覚障害だ。極度の疲労による異常反応は、更衣室に行ってからも続いた。舌が痺れ、体が寒くて震える。幸いそれらの症状は短時間で治まった。建物の3階には温泉があるのだが、電車の時刻を確認するととても無理。水分を補給しながら、濡れタオルで体を拭く。自分ではてきぱき進めている積りなのだが、意に反して行動はスローモー。

 全ての荷物をリュックに詰め込んで時計を見ると、川桁駅の発車時間まで20分ちょっと。距離は2kmほどか。疲れ切った体とサンダル履きで果たして走れるかどうか分からないが、ここはもう走るしかない。ホテルの坂を下り、寂しいお寺と中学校の横を突っ走って街へ出た。一応懐中電灯は用意していたが、薄暮でまだ見える。必死で駅まで走り切った。良くそれだけの体力が残っていたことに驚く。



 座席に落ち着いた私は、リュックから食料を出した。朝食の残り物のお握り1個半。大根の味噌漬け2枚と焼き鮭半分。バナナ1本。家から持参したクロワッサン1個と前もって買っておいたアンパン1個。それが私の夕食の全て。梅干し、味噌漬け、鮭の塩味に体が喜ぶ。だが、あんパンは半分も食べられなかった。

 家に着いたのは10時前。既に妻は眠っていた。静かに荷物を片づける。底が摩り減ったシューズは捨てるため玄関の外へ。汗臭い洗濯物は水洗い。薬品類、筆記用具、レース関係の資料は所定の位置へ。そして入浴後にパソコンを立ち上げて、簡単なレース結果をブログに報告。

 一切の仕事を終えたのは12時少し前。かなり疲れているはずなのに、その夜の睡眠時間は4時間ほどだった。人間あまりにも疲労し過ぎると眠れなくなる。きっと眠るにも、それなりの体力を要するのだろう。<続く>





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Last updated  2010.07.18 05:38:01 コメント(10) | コメントを書く


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