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白い倍音の魔法使い

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白い倍音@ そうだったんですね ごちゃまぜアイスさんへ  ブログ閉鎖さ…

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November , 2025
November 12, 2010
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 横尾忠則さんが好きで、今「死の向こうへ」という本を読んでいる。

 読んでいたらふっと、母の最期を思い出してしまった。
深呼吸するように記憶を辿る。
 以前のように苦しくなって誰かに助けを求めるような気持ちにはならなかった。
ただ、やはり逃げ出したくなる。
冷静に思い出すことは出来ない。

 よく、最期の日、母のそばにずっといれたものだと、
いつも思う。

 今だったら、発狂してしまうかもしれない。


もうわずかに息をしているだけの母の傍に寄り添って、午後9時35分を迎えた。

 その後、淡々と病室の荷物を整理して、医師や駆けつけた叔父叔母にきちんと挨拶をして・・
 涙は一滴も出なかった。
 むしろ、冷静で、饒舌だった。

 母が亡くなって初めて泣いたのは、翌日午前3時、風呂場でだった。

 悲しみや辛さは、母が亡くなった半年後ぐらいから生々しく蘇ってきた。

 私は人の強さを思うとき
いつもこの母の最期の日を思う。

 よく人は本当に辛いとき、悲しいときは、かえって泣けないと言う。
自分は冷酷な人間なのではないか
と思えるほど、冷静になると言う。



 あまりに悲しいとき、
人は無意識に自分で自分を守ろうとする。
 守ろうとして、その人の悲しみの回路を遮断してしまう。
すごいな~って思う。

 自分が自分を守ってくれる。


 少しづつ、現実が受け入れられるようになって初めて涙が出る。

 だから涙は癒しなんだと思う。
涙が出るのは癒しの始まりなのだと思う。

 あの母の最期の日
頭の一方で母の死を受け入れたつもりで
一方では、母は死なないと当たり前のように思ってた
あの最期の日

 日常の延長のように母に寄り添い、母を見送った
あの日を思い起こすたび

 私はいつも人の強さ
人の生きる力を思う。

 人はどんな辛いことでも立会い、向き合うことができる
(私にとって、人生で一番辛いことは愛する人の死だから)

 なぜなら、自分が必ず自分を守ってくれるから。












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Last updated  November 12, 2010 11:15:56 PM
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