星の髪飾り

星の髪飾り

2008/05/22
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それが自然な行為でも、彼等が陽気に交わす事を僕は直ちに流すことができない。

 街はしだいに闇に包まれていった。

電車の音、溢れる人、繁華街の赤ちょうちん、焼き鳥の匂い、威勢のいい呼び込み、

裏路地の気だるさ。 芸術色がある公園側とアメヤ横町側は、まるで別の顔だった。

 黄色に変わった信号で足を止めた僕は、ひんやりした風の中、陽気に笑って走って

いく彼等の背中を見つめていた。 ふと侘しさが込み上げた。

 人が行き交う上野駅の構内に入ると、駅名掲示板を見上げながら千尋が言った。

「上野って凄くない?」

「どうして?」

「なごってる」

「ん?」

「古き良き時代の・・・それよ」

「おまえ、何気に尊敬するよ。ピカソの次に」

「あっ! バカにしてる?」

 淡々と流れる時の中で、僕等の夜が終ろうとしていた。

「こういうの、もうないね。散るんだもん私達」

「咲くんだろ!これから」

 髪をツンツン立てた隆夫の言葉が、僕のホールに木霊した。

介護の現場に羽ばたく仲間の傍らで、地上の活動から見放された輪郭が揺れていた。





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最終更新日  2008/05/23 08:27:31 AM コメント(8) | コメントを書く


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