知林ヶ島へ



まいちゃんと出会って以来
あの日の悲しい記憶から指宿市へ行く事を避けていた。

あれからもうすぐ1年が過ぎようとしている。

いつか行こうと思っていた知林ヶ島へ、
今になってやっと、行こうと思えるようになれた。

あの日とは違う気持ちで。
今度はまいちゃんも一緒に。



この日は快晴というよりは少し雲も見られる天気でしたが、
海辺での散歩には少し暑いくらいの気温でした。

知林ヶ島は、満潮になると薩摩半島とを結ぶ砂地の途中が海の中に沈むという、
幻想的な雰囲気のある無人島です。

久しぶりの海に、ゆんたもまいちゃんもものすごくはしゃいでいました。
知林ヶ島

初めて海を見た時は
自分の苦手な大量の「水」に固まっていたまいちゃん。

この日はなんと、ゆんたの後をついて波打ちぎわを歩き、
彼の作った水溜りにまで手を突っ込んで遊んでいました。

県外からの観光客と思われるご夫婦などもチラホラ。
近くまで来て、まいちゃんが「猫」である事に驚く!

ハーネスにロングリードを着けて悠々と歩く姿は、

どう見ても犬!!
しかも水遊びまで!!

5mあるロングリードをめいいっぱい使って
ゆんたと遊んでいました。

砂ゆんた

ゆんたは、さすが元猟犬。
砂掘りに夢中。
自分がすっぽり入るような穴もあっと言う間に作れます。

そこにやって来たまいちゃん、
ゆんたを押しのけて「穴」に自分が入る(笑)。




これが指宿名物、砂蒸し温泉です。
埋められました

ゆんたの掘った穴にまいちゃんを埋めてみました(笑)。


犬が穴を掘るのは見かけますが
ゆんたが穴を掘るのを見て
まいちゃんがマネをしたのには笑いました。
(※トイレではありません。放置ウンチ反対)

犬が穴を掘る理由は、狩りなどの習性の名残りとか
冷たい土で体を冷やすためと言われているようです。

けっして動きが取れないように埋めたわけではないのですが、
まいちゃんはちっとも出てきません(笑)。

暑さ対策はもちろん考慮していたんですが
少し暑かったのかな?

思った以上に楽しんでくれて
本当に良かった。

砂浜で 回転レシーブ のようにゴロゴロと転がって
ゆんたと遊んでいました(笑)。

小型犬並みに歩いて散歩するまいちゃん。
大きくなりました。
もう子猫ではありません。

でもこの日は、遊び過ぎて少し疲れたようです。
ゆんたと二匹、仲良くぐっすりと眠りました。


出会った頃は、こんな日を迎えられるとはとても考えられませんでした。




ゆんたやまいちゃんの、安心した寝顔を見ると
どうしてこんな可愛い子達を人間の都合で
「処分」する事ができるのか、不思議に思います。


あの日まいちゃんと出会えた事、
出会った日の事。
悲しい声を出していた犬達の事。
その子達を救う事はできなかった事。

気持ちの整理がついた今でも、忘れる事はできません。


あの時の悲痛な声の犬達と、
家族と最期の時まで過ごせる犬達との違いとはなんでしょう?

それはきっと、
人間が勝手に決めてしまった「違い」。


楽しくて、嬉しくて、
でも・・・、思い出して悲しくて。
感慨深い一日でした。

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