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近藤ふでさんの顔とつねさんと、たまちゃんの顔。強がりを弟に言う沖田みつさんの顔。宮川音五郎さんは、やっぱり弟が好きなのである。小島鹿之助さんはここぞとばかり目立ちたがり。佐藤彦五郎さんは一緒に戦うと言う。のぶさんは弟が心配だが、でも嬉しそうだ。京での五年間。新選組はその名を轟かし、多くを失った。だがそれでも決して変わらないものがある。だが、新選組は変わった。山南敬助から託された新選組は変わったと、永倉新八は去り、原田左之助は後を追う。土方歳三は洋装に身を包んでいる。沖田総司の病が良くなることはなく、藤堂平助、井上源三郎もこの世にはいない。無駄な足掻きは労力の浪費になる。敗戦処理を任された勝海舟は新選組を江戸から遠ざけようと考えた。勝が勇の勝つための戦略に納得したのはあながち嘘ではないのである。新選組、近藤勇、その名には威力がある。武士の時代の残り火が燃え上がるための。もはや勇は分け隔てなく人と接することのできる誠実なだけの男ではいられない。それでも。沖田みつさんは思い描く。昔は男前だったが今はしわくちゃの爺さんになった総司の姿を。言霊に祈りを託して弟の未来を描く。彼女は総司の姉である。いつまでも、いつまでも。新選組は多摩の誇り、しかしそれは真実ではない。歳三は慕っていたはずのお琴さんの口からは、新選組の京での五年間の多摩での真実の評判が語られる。殺して殺して、仲間まで殺した五年間。誰もが彼らを認めたわけではないのだ。寧ろ、多くの人々が彼らを疎んでいる。それでも。新選組を去る原田左之助。新選組への気持ちは何も変わっていない。時代が変わっても彼は何も変わらない。永倉新八も同じだろう。何も変わってはいないのだ。ただ勇はもう、分け隔てなく人と接することのできる誠実なだけの男ではいられなくなっていたのだ。最後の最後が近づいている。勝海舟が会った哀しい目をした男は甲府での戦が何を意味するのか悟っていた。それでも彼は全てを受け入れ、彼の残った仲間たちも全てを受け入れ、敗走を続けながら流山へ向かおうとしている。歴史に記されている勇の人生最期の地が流山である。だが斎藤一は、誠の旗を翻し誓う。島田魁も新選組とともに生きようとしている。もう彼らには大義名分も掟も何もない、ただあるのはそれぞれの無償の魂のみ。理由はそれぞれである、だが、残ったものはただそれだけ。家族の顔、仲間の顔。何もかもわかっていてもなお受け入れてくれる顔がある。そこにあるものに誰も値打ちをつけられやしないのである。追記:脚本の上手さがスゴイです。お琴さんがこんなカタチで登場して、故郷の人たちが「特別」温かいことがわかります。黒神関のニセ手形ウチワが、過去の愉しき日々と時代のうつろいを感じさせ、「あの人元気?メガネの武田なんとかさん~」で、「新選組」の抗争が浮き彫りに。山本耕史さんは、きっと、役者、製作サイドとも信頼が厚いですね~。後半になるほどに、少しおどけて見せる彼の役回り、ヘタすると作品のバランスを崩すのに、逆に和まされます。
2004.11.28
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スリー、ツー、ワンと、3秒数えてギャグのなかった場面ナシ!雲上に鮫の背ビレが泳いでる?ジャージャン、ジャージャン・・、もちろん音楽はジョン・ウィリアムズのテーマ曲。登場するのは、原題の「AIRPLANE !」全く、もう。オープニングから、ネタはアホアホである。空港の入口。黄色いタクシーが客を乗せる。が、運転手はスグ戻る言って出ていってしまう。その男の名は、テッド・ストライカー。パイロットが全員食中毒になってしまう飛行機を急遽、操縦してシカゴ空港に着陸させたのだから、ヒーローと言えばヒーローである。したが、彼のタクシーには客が乗ったばかり。果たして客はどうなってしまったか。スチュワーデスの元彼女、イレインを追いかけて、ストライカーは飛行機に乗ってしまった。運命の飛行機に。主役二人がアホやってるうちに、脇役がなんかヘンなことをやっていて音楽がドンドンくずれていって、勘違いな小道具が自己主張していたりして、字幕を読むのも見逃せないのである。1980年の作品。映画パロディ、ダジャレ、ベタなコネタ、バイオレンスも笑いに、シモネタも随所に、ジャンルを越えて機関銃のように連射される。口をアングリ、頬が緩む。余りにも多いから、緩みっぱなし。魚を食べた乗客・乗組員が、次々と食中毒に倒れてしまった。口からエンドレスに卵を産むご婦人も。なんと、オーバー機長のテーブルにも、見るからに奇怪な魚の骨の残った食器の皿が。まずは、スチュワーデスのイレインが機長席に座り、機内放送を。「ご心配は要りませんが、 どなたか操縦の出来る方はいませんか」乗客は絶叫し、天井にぶら下がり、豊満な乳房が画面を占領する。操縦経験があったのはたった一人。テッド・ストライカー。だが、彼は大戦中、仲間を死に追いやり、二度と操縦が出来ないトラウマに苛まれて、おそらくそのせいでタクシーの運転手をしていた。もちろん、飛行機の操縦は初めて。だが、この状況。彼しか頼みの綱はない。ここで名俳優をご紹介。機長の命令でイレインがボタンを押すと、現れたるは「自動操縦士」くん。風船人形の彼はなかなか、ニヒルな顔である。だが、やる気がないと萎んでしまう。しかし、空気の挿入口は股間にある。イレインが空気を入れてあげるしかないのだ。・・・しばらくして、二人。アノ後の独特の表情でタバコを吸っていたりした。ストライカーの必死の着陸。管制塔は受け入れ態勢にテンヤワンヤだ。目印にと、光輝く滑走路。だが突然、消灯する。オチャメすぎる管制官が一人いて、ちょっとばかり悪戯にコンセントを抜いていた。ちょっとだけ、だったけど、無事着陸する飛行機。悪天候の中。ず~~~と、プロペラ音で飛んでいた。ブルンブルンブルン~~。レスリー・ニールセンと、ピーター・グレイブスの顔が見える。チョイ役含め、膨大な出演者。大物も多いらしい。だが、イチバンの大物は「自動操縦士」くん。助手席に「彼女」の風船人形をのせて、空港から飛び去ってゆくのだ、まるで、愛の遊覧飛行!!さてさて。この映画、クレジットの後も、最後まで、ご覧あれ。ラストを締めくくるのは、ストライカーのタクシーの乗客なのである。AFI笑えるアメリカ映画ベスト100、第10位!
2005.01.21
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