mikusukeの赤石お散歩日記

mikusukeの赤石お散歩日記

2006年12月25日
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-何故だろう。人は常にあの優しげな月の光に懐かしさを覚える。
-まるで、遠い昔に離れてしまったもう一人の私...
-昼に輝く太陽とは違う優しき光。
-全身を包む柔らかな光の感触。
-耳には届かない、全身で感じる優しき歌。
-草や海、全ての命が奏でる不思議な響き。
-何故だろう、満ちる時には自然と微笑みが。
-何故だろう、下弦の時には切なく
-何故だろう、朔の時には不安が襲う。


-誰?
-欠けてしまったもう一人の私。
-いびつな私の心の形が私を不安にさせる。
-あなたなの?
-何処かで別れてしまった、私の欠片。
-何時まで待てば、あなたに出会えるのだろう。
-いびつな心が私に突き刺さる。

-私は誰?
-私は私、この掌に感じる感覚。
-私を包む入れ物。
-私が私を作り上げる。


-それは虚しい闇。
-それは孤独な闇。
-周りの全てが悲しい闇に溢れてる。

-身体の中心が痛い。
-激しい痛みが胸を襲う。

-現実に起こる全ての出来事が心を鷲づかみにする。
-優しき光は虚無?
-笑顔、微笑み、全ての優しさを自ら作り出す。
-偽りの微笑みで真実の痛みを癒す。

-ああ、私の中の光が溶け出していく
-私の形を作る心の光が溶けて出していく
-真実と虚像。
-痛みと微笑み。
-闇と光。
-全てが混ざり合って
-私が無くなっていく

-それは優しき光。
-それは私じゃ無い物。
-外から吹く風。
-ああ、それは確かな真実。
-私が作り出せないもの。

-あたたかい。

-月から吹く風が私の奥底の暗闇に優しさを運んでくれる。
-月の光が私の暗闇に暖かさを運んでくれる。
-私はまた少し優しくなれる気がする。



・・・アルテ・・・アルテミス・・・
・・・聞こえますか?
・・・彼方は今自分の心の中を彷徨っています
・・・心の底、その更に奥深くにその扉があります
・・・さぁ勇気をもって進みなさい
・・・無くしていた記憶を呼び覚ますのです。

石の神殿、その天井より降り注ぐ光に両手を広げアルテミスは光と同化した。
身体が溶けるように朱色に輝き、意識は光と共にアルテミスの身体から抜け出していた。
真っ赤な世界が視界に広がる。その先は少し黒味を帯び、更に奥に僅かな白き光が見える。
赤い血液の海に漂うように、アルテミスはただその流れに身を任せる。
何かが心の奥で響き渡る。優しい歌のよう。そして悲痛な叫びのようでもある。
あの黒い世界の先に光が見える。きっとそこに・・・
きっとそこにあるはず。

_何が?
_何があるのだろう?

自分で理解しているはずなのに、わからない。霧の中を彷徨うように思考が巡る。
でもそこにある。私の中の答えがきっとある。

_私はあの黒い世界を越えなければいけない。
_その先に私の中の真実が必ずある。

アルテミスは強い心で僅かな光を目指していた。



赤石物語
(Blackworld and Redstonestory)

~古都の南風 傭兵の詩~



ザードフィルの塔、その一階の広間そこにガラテアとセシルス、風天がいた。

「あの、妖しい青い人形から反応が出てます」風天が中央の椅子に向かい指を刺す。

「うぅ、なんで判ったんだぁ。おいらがラクセスって名前だってことを~」

青い人形が椅子から飛び降り、手足をばたつかせる。それはまるで操り人形のように片方の手と足を
同時に上下に動かして、慌てたように動かしている。

「どうしよ、どうしよう」

ラクセスは両方の手をばたつかせ、まるで飛べない鳥がもがくかのように同じ場所をくるくると走りまわる。

「むー、こうなったら仕方無い」
「どうぞ先へお進み下さい」

ラクセスは途端に走るのを止め、三人に向かって頭を下げた。

「ガラ、どうする?」とセシルス。

尋ねられたガラテアも困惑の表情を隠さない。

「お前、簡単に通してザードフィルに許されるのか?」とガラテア。

「ああ~~~~、そうだった。ザードフィル怖い。あの冷たい眼、とても怖い」
「でも、今日はきっと定休日だ。うん私は休みで寝ていた。誰が通ったか覚えていない」

それだけ言うとラクセスはまた椅子に登り、背中を向けた。

「どうやら、ただの臆病者らしいな。行くぞガラ」

セシルスがガラテアの肩にポンと手をかけ、先へと足を進める。
丁度、ラクセスの椅子の横を通り過ぎた時、セシルスの足取りがピタリと止まった。

「どうしたセシルス?」とガラテア。

「来るなガラ!」セシルスは振り返りもせずに言葉を発する。
「ヒヒヒ、おいらは大した攻撃は出来ないけど。これなら簡単にこの女を倒せる」
「ほら、こんなことだって出来ちゃう」

セシルスは背中を向けたまま、可笑しな口調となりガラテア達を挑発する。そして手は自らの首へと
動き、首を絞め始めた。

「どうなってんだ、セシ冗談はやめろ」とガラテア。

「ガ・ラ・・・こいつ憑依が出来る。罠だ・・・」
「フフ、今ごろ気が付いてももう遅い。それ以上動いたらセシルスの命は無いと思うぞ」

セシルスがラクセスの口調で答える。

「迂闊だった」悔しさをにじませ、ガラテアがこぼす。

「う~ん、きっと大丈夫ですよ。だって反応は2つありました。もう一人はきっと味方です」と風天が涼しい顔で答える。

その時であった。

ドーン!
バタン!

セシルスの身体が後方に飛ばされ、仰向けに倒れる。その前には覆面に全身を黒い鎧で身を包んだ戦士の姿が。
その身体は小柄ではあったが、細い金属のような筋肉と柔軟な筋肉を併せ持った肉体が確認できた。
男は何も言わず、そのまま懐から銀色に光る使い古しのライターを取り出すとタバコを一本口にした。

「苦戦しているようだな」黒い戦士がガラテアに向かって言った。

「お、お前が何故?」とガラテア。

「今回の任務、依頼主、共に不信な所があってな、マスターから暗部に要請があった」
「しかし、死の商人ザードフィルが絡んでいるとはな。厄介だぞ」

「マスターが・・・すまない」

「お、お前はまさか!」セシルスが我に返り、覆面に言う。

しかし、覆面はタバコを持った手の人差し指を伸ばし口に当て片目を閉じる。

「俺達は名を捨てた暗部の人間だ。それ以上は口に出すな」
「しかし、昔約束したろ。ピンチの時には現れるんだよ俺は。このライターに誓ってな」
「礼はお前達の任務が無事済んだら。美味いカレーでも作ってくれ」

三人は静かな笑いの表情を浮かべた。

「さぁお前達は先を急げ、此処は俺が引き受けた」
「子供達は地下だ。まずはそちらへ」

「すまない。行くぞセシ!風!」

ガラテアと風天、そして立ち上がったセシルスは地下へと続く階段を走り去る。
ふと、セシルスだけが階段の前で振り返る。

「必ず美味しいカレーを作るから、必ず生きて帰ってね」

「ああ、俺は必ず生きてお前を待っているさ」

「で、ところで、実はまた調子に乗って飛び蹴したら身体が痺れたんじゃ?」セシルスが肩眉を上げて問う。

「ギク!いやぁ、タ・タバコを吸いたいだけで・・・さっさと行ってくれ。せっかくカッコ良かったのに」

「ケリーに蹴りは似合わんよ。フフ」

「ああーーー、お前ばらすなよ!だから臭いとか言われるんじゃー」

含み笑いをしながら、セシルスは階段を走り広間を後にした。

・・・僕ちんどうしよう・・・
・・・こっそり逃げちゃいたいけど・・・
・・・なんか怖そうな人がいるし・・・
・・・このままおいら出番ないのかな・・・
・・・それもちょっとカナシス・・・


<あとがき>
メリークリスマス!
少ない量ですが更新します。

まぁなんとか35章を書きました。
今回はちょっとスランプな時期がありまして、キーボードが進みませんでした。
結果、いきなり訳わからん意味不明な始まりになりました。
う~ん、どうなんだろう?好き嫌いがはっきりする書き出しと思う。
意味不明な詩?これに理解又は共感を覚えた人はヤバイです。
きっと遠い昔に別れてしまった欠片です。今すぐ全てを捨てて私の所へ来て下さいww(いねぇか><)

まぁトリーシャ編はゆっくりと進んでいきます。
今回はプロジェクトHには関係ないけど、まぁガラさんの小説との含みを持たせて
マスターとかって出しました。暗部は勝手に作りました。ケリーさんも了解なしです(許してね><)
色んなキャラが登場しますし、2部の最後の戦いですからじっくり行きましょうb





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最終更新日  2006年12月25日 17時22分42秒
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