楽しい南の島

笑っちゃう1日目

ソフトクリーム状おじさんの巻

花の香りが満ち溢れるホノルル空港に無事到着。
みんなハワイは数回目のつわもの揃い。

「もう何回も行ってるしええんや。」
ガイドのおばさんと交渉して(脅して?)、ツアーにくっついている市内観光を無理やりキャンセルに成功!

空港から 勝手にバスでワイキキに向かう。
「バスは小銭が無いと…。」
オロオロしているぺこらを尻目に、
「だーいじょうぶ! 任せておきな!」
旅慣れた人達は、ちゃんと小銭も持っている。
尊敬!

美人の黒人女性がピタピタのドレスに長くて赤い爪
プンプン香水を撒き散らして乗っていた。
日本人と違って、香水はホノカでは駄目らしい。
プンプンむせ返るくらい降りかけてる感じがする。
頭がクラクラする。こりゃすごいよ。
臭いと言ってもいいくらいだわ。

香水漬けバスはハイウェイを降りて、
懐かしのアラモアナビーチパークとショッピングセンターの間の道路を走っていく。

公園のベンチにそのおじさんは座っていた。

太くて柔らかそうな足。デンデーン!
足の上にふくよかな尻。どっしり!
尻の上に腹。腹は3段。ボン!ボン!ボン!
その上に豊満な胸。ボヨヨヨヨ~~ン!
1番上に小さな頭。ツン!

それはどう見ても巨大な巨大な人間ソフトクリーム!!
ぺこらだったら6人分くらいありそうなかんじ。

ペコラはそのおじさんに目が釘付け。
Konisikiも真っ青の大きさだった。
人間あそこまで大きくなれるんだなー。しみじみ。

その後旅行中、そのおじさんは何度も見掛けて
その度に人間の身体の不思議に思いを馳せたぺこらであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あなたフィアンセいなぁ~いの巻

その夜は、食べたい物を選んでそれぞれお店班を組んで出掛けることになった。

「ロブスター♪」
とうっとりした目付きで出掛けるシーフードチーム。
「飲めれば何でも食べちゃうよ~♪」
すでに酔いが回っているとしか思えない酔っ払いチーム。
「♪肉! 肉! 肉肉肉!!」
ウルトラセブンの歌に乗せて進むのが、我等ステーキチームである。

目指すはチャックス・ステーキ・ハウス!

メニューを見れば仰天物のグラムの数々。
300、500は当たり前?
「ぺこらはこれがいいよ。」
指されたメニューはなんでしょう?
どれどれ? ええー! お子様ステーキィ?
「どうしてぇ? 大人なのに…。」
ちょっと傷つく。
「これで充分なんだって。」
そうかなー。不承不承それにしてみる。

サラダはサラダバーで食べ放題だ!
そそくさとよそいに席を立つ。

「How are you?」
スコブルカッコイイ黒人のウェイターさんが声を掛けてくれた。
「I’m fine thankyou. and you?」などなど
教科書を読んでいるような会話。

「なに話てたの?」
「フフフ。可愛いから声掛けられちゃったんだよ~ん。」

「ギャハハハハハハ!!!!」
全員爆笑。
失礼じゃないよ!なんなのよ!

涙をながしながらチーフは言った。
「こ、こ、子供、子供だと思ったんだろ! 店内で女の子に声掛けたりするもんか!」

ガイ~ン。そうだったのか。そう言えばヤケに優しい目をしていたっけ…。
ドヨ~ン。黒雲に包まれるぺこらであった。

ステーキは美味しかった。満足。
優しい目の彼にバイバイと手を振ってお店を出た。
子供…。ま、いっか。

私にはもう1つ目的があった。
コペンハーゲンコーンズで、アイスクリームを食べる♪

肉チームは私が紅一点だったので、
みんなを誘ってみたけど、誰も食べたくないんだって。
しょうがないから街角で待っててもらい、
コペンハーゲンコーンズに行き、念願のバナナチョコファッジを買ってこよう。
ちょっと恐いおばさんにちゃんと注文も通じたし、
でっかいワッフルコーンに山盛りのアイスを手にして極上の気分。

「お待たせー。」
雰囲気が変だよ。どうしたの?

待っている間に、所謂夜のご商売のお姉さんが
「コンバンワ。ドウデスカ?」
とやってきたんだって。
男3人でボーっと立ってるから、これはイイカモだと思ったんでしょう。

すかさずチーフは
「婚約者がアイスを買いに行ってるから。」
と言い。
気転のきく寿司山君は
「恋人が待ってるから。」
と言って難を逃れたのに、
1人、「ううううう。」と口篭もったシナ竹君に
彼女は迫った!
「ドウデスカ? ヤスクシテオキマスヨ。」
「でもでも、あのその。」

ニカっと彼女は笑って留めの一言を放った。
「アナタフィアンセイナーイ。OKデス。」

そこに満面笑顔の私が近づいて来たので、
彼女は諦めて立ち去ったという訳。

その夜から、彼はみんなに
「アナタフィアンセイナーイ」
と呼ばれることになった。

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