みんなで認知症を治そう!楽しく介護 みんなのえがお商会

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2005年11月14日
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テーマ: 介護(377)
カテゴリ: カテゴリ未分類
認知症介護の悪いケアを見ていると、利用者を変えよう、変えようと必死になって頑張っている。客観的にみていると、意固地になっているように見える。例えば、認知症の方が汚れた尿取りパットを持って歩いていたとします。認知症でなければ、自分で捨てに行くんだろうと思うだろうし、心配もしない。介護者が「私が捨ててくるから」といえば「ありがとう!お願いします」など、とても丁寧にお礼を言われたりする。

しかし、認知症があると「私が捨ててくるから」というと「自分でやります」や「なんで人のものを取ろうとするんだ!」と怒鳴ってきたり「大切なものを捨てるだなんて!」と一筋縄ではいかないことが多い。そんな時に「汚れてるから」「キタナいから」といっても全く話にならず、かえって興奮させてしまう事がある。その時にそのうち離すわ!と少しの間時間をおける人が少ない。(その汚れたパットを持たせている私が他の職員に責められる)

自分にパットを渡してくれないから、ストーカーのように利用者を追い回し、無理やり取り上げる。職員が意地になっているから、利用者も意地になって「なんでそんなことするの?」「むりやり取らなくてもいいでしょう」
「ばか!」と言う利用者もいる。そうすると職員もパットの取りあいでの格闘で興奮してしまい「あんたがばかでしょう」と職員を忘れているのか、それとも、そんな事いうのが恥と思わないか、その辺の理解に非常に苦しむが、子供のけんかのような事を言う人がいる。

この時、当初の目的であったパットを返してもらうという事が忘れられてしまっているように感じられる。

どんなに頑張っても人の心は変える事はできないのだ!!
利用者の心を変える事はできないのだ!!

これは真理である。しかし、唯一つだけ心を自分の思うままにコントロールできる。それは、自分自身の心だ。自分の心は如何様にも変える事が出来る。それが一番簡単で楽な方法だと思う。

例えば「これは私のもの」ときっぱり言い放つ人には「ごめん、よく似ていたから自分のものかと思った」と心の向きを利用者に向ける。「誰にだって間違いはあるよ」といって去っていったり「そうでしょう」と顔がほころんで言ったりする。利用者の性格にもよるが、ここまで話すことが出来て、利用者の心が敵対心から開放することが出来ればあとはこちらのもの。


「大切なものなんだから」と言う人に対しては、汚れたパットをどこかに隠す特徴があるので、「なくさない様に大事にしてね」といって、そっとその利用者の後をついていく、大抵自分の居室のベッドとマットの間や布団や毛布の間にしまうので、でも、しまって1分くらいで、パットをしまったことすら忘れてしまっているため、利用者が居室から出た隙を見てパットを片付けるか、「こんにちは」と居室に入って行き、「ごみはないですか?」
といいつつパットを探し当て「捨てておくね」というと「ありがとう」とお礼を言われる。

全て自分の心の向きの方向性を変えた結果である。

認知症のケアにおいて一番大切なのは、自分の心を変える勇気だと思う





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最終更新日  2005年11月15日 01時16分50秒
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