その後、何年かたって、Vidal家のThierry氏はこのワインをよりフルーティで完成度の高いものに仕上げ、マレー直筆のイラストをエチケットに使い、「Cuve'e Jean Marais(キュベ・ジャン・マレー)」として売り出すこと許可をジャン・マレーに求めたところ、マレーは快諾してくれたという。
「売らんかな」のための名前貸しプロジェクトではないということだ。たまたま立ち寄った田舎の家族経営の小さなワインメーカーのワインを気に入った有名俳優が、直筆のイラストとメッセージを残した。喜んだ家族はそれを大切に飾った。彼が「おいしい」と言ってくれたワインの味を家族は数年かけて、さらに磨きあげた。「Cuve'e Jean Marais」はそうやって生まれた。きっかけはあくまでパーソナルな、旅先での出会いなのだ。