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2011.09.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類


アクティブファンドは、市場や投資銘柄に対するさまざまな調査結果や予測を基にして、運用成績の評価尺度であるベンチマークを上回る運用成果を目指します。投資対象が株式の場合、ベンチマークには株式市場全体の動きを表わす株価指数が採用されます。日本では、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価指数などが一般的です。

アクティブファンドのパフォーマンスの優劣は、このベンチマークを上回る収益率、いわゆる超過収益率の大きさで判断されます。これに対して、インデックスファンドはベンチマークを構成する、ほとんどすべての銘柄に投資し、ベンチマークとほぼ同じ値動きをすることを目指すことから、その良し悪しはベンチマークとの連動性で評価されます。

さて、ベンチマークを上回る収益率を期待できる点がアクティブファンドの最大の魅力ですが、実際には、アクティブファンド間でパフォーマンスに大きな差があります。運用成績の良いファンドで大きな投資成果をあげることができるのと同じくらいの確率で、運用成績の悪いファンドを選択してしまい、市場平均を大きく下回る結果に陥る可能性もあるということを念頭に置いておきましょう。また、短期的にベンチマークを上回るパフォーマンスをあげるファンドがあったとしても、コンスタントに好成績を維持することは現実的には難しいということも覚えておいてください。

ファンドの目利きには自信があるという人もいることでしょうが、そもそも過去の好パフォーマンスが将来の運用成果を保証するものではありません。事前に、将来のパフォーマンスが良いであろうファンドを選ぶことは難しいというのが現実です。

一方、インデックスファンドでは、ベンチマーク収益率、つまり市場全体の平均的なリターンをほぼコンスタントに獲得することができます。しかも、アクティブファンドのように、どの銘柄に投資をするかといった調査を行いませんし、一度、ポートフォリオを構築したら、入出金対応などの調整売買をする程度で、アクティブファンドほど運用に手間がかかりません。そのため、運用の対価として投資家が負担する「信託報酬率」は低めに設定されています。

例えば、日本株を投資対象にしたインデックスファンド(公募投信)の場合、信託報酬は純資産総額の0.4~0.6%程度です。アクティブファンドでは1.4~1.8%程度であり、インデックスファンドの3倍程度の水準に設定されています。また、投資信託を購入する際に販売会社に支払う「販売手数料」は、インデックスファンドで購入時の基準価格の2%程度に対して、アクティブファンドでは3%程度とやはり高めです。

一般的な商品では、高い値段を払えば、より良い商品やサービスを受けられると考えられますが、投資信託では、「手数料の高いファンドほど運用成績がより良いはずだ」とはいえません。むしろ、継続的に純資産から差し引かれる信託報酬はマイナスの複利効果を伴いながら確実にファンドの収益率を劣化させます。老後資金準備といった長期の資産形成の手段として投資信託を考えるのであれば、より保有コストの低いインデックスファンドを軸に据えるのが賢明といえるでしょう。

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ノーザン・トラスト・グローバル・インベストメンツ株式会社
ファンドマネージャー 相川雅宏
(楽天マネーニュース[株・投資]第104号 2011年9月9日発行より) ==========================================================





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最終更新日  2011.09.13 15:24:43


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