阪神タイガース  われら猛虎党






浜中がトレードでオリックスへ…リベンジ宣言「交流戦で頑張る」

トレードを通告された浜中はリベンジに燃える
 阪神の浜中治外野手(29)、吉野誠投手(30)とオリックスの平野恵一内野手(28)、阿部健太投手(23)の2対2の交換トレードが成立し、26日発表された。虎から“放出”された浜中は通告の席で「交流戦で頑張ります」とリベンジ宣言。同日に来季の交流戦日程が発表され、阪神とオリックスはいきなり5月20日の開幕戦(京セラD)で激突する。


 非情の宣告だった。尼崎市内のホテルで、浜中は編成担当者からオリックスへのトレードを通告を受けた。11年間着たタテジマを脱ぐときが訪れるなんて…。悔しさを押し殺し、気持ちをすぐに切り替えた。通告の席で、いきなりの“宣戦布告”だ。

 「交流戦もありますからね。交流戦で頑張りますよ」

浜中はオリックスでは清原(右)と並び主軸を担うことになる
 かつて『虎のプリンス』と呼ばれた男の心に、リベンジ魂が瞬時に宿った。数奇な偶然が重なり合う。この日、来季の交流戦日程が発表。5月20日の開幕戦は、オリックスVs阪神(京セラD)。意地をぶつける舞台が用意されていた。

 子供のころから虎党。ドラフトで西武の横取り指名の噂が流れると不安で眠れなくなった。天性の長打力、星野監督が就任した02年から中軸を任された。しかし、右肩の故障に泣かされ続けた。昨年は打率.302、20本塁打と“復活”した、今季は打率.193、6本塁打の大不振。周囲の期待を大きく裏切った。

 「人気のある選手ですが、チームを強くするためにはある程度犠牲を払わないといけない。心機一転やってくれるでしょう」と沼沢球団本部長。苦渋の選択だったが、環境を変えることは再生法。それがチームのためということを強調した。

 「みなさんには温かいご声援を頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。とにかくオリックスでは心機一転、頑張ります。引き続き浜中治を応援して下さい」

 広報を介した談話には虎党への感謝する言葉が綴られていた。数え切れない思い出と悔しい思いを背負い、浜中がタテジマと別離する。


★浜中、母に再起を誓う

 トレード通告を受けた浜中は和歌山県田辺市に住む母・恵美子さんに連絡を入れ、再起を誓った。「『望まれていくんだから、心機一転頑張る』と言ってました。ファンの皆様は阪神の浜中だけじゃなくて、オリックスの浜中も応援していただきたいですね」。落ち込んで様子もなく、元気よく母に決意表明していたという。

★球団に電話殺到

 生え抜きの浜中の放出に、西宮市内の球団事務所の電話には、虎党からの“抗議電話”が相次いだ。

 「抗議というより『本当ですか?』という声が多かったです」と球団関係者。悲運のイメージが強かったが、『浜ちゃん』の愛称で親しまれ、虎党の人気も高かった。抗議殺到が、皮肉にも人気の度合いを証明する結果となった。

★右翼空いた!?福留「ハハハ…」

 中日からFA宣言した福留が、ナゴヤ球場で練習後、阪神・浜中のオリックスへの交換トレードに、驚きの声を上げた。「浜中って、トレードなんですね? 出さない…って(新聞紙上で)言ってたんじゃなかったっけ?」と逆取材。獲得に名乗りを挙げている阪神にとっては、ライトの一角が空く形になったが、これには「ハハハ」と苦笑い。

 29日には、代理人のジョー・アーボン氏と初のミーティング、メジャー側のオファーの状況を聞くが「それで、国内か国外かを、すぐ決めることはないです」と“新天地設定”の決断は、まだ先であることも示唆した。

★吉野も交流戦での古巣登板を熱望

 浜中とともにオリックスに移籍する吉野も、交流戦での古巣登板を熱望した。

 「気持ちを新たに切り替え、阪神と交流戦で対戦できるように頑張りたいと思います」。03年には中継ぎとして56試合に登板していたが、ここ数年はJFKの陰に隠れてもっぱら二軍暮らし。一軍登板は今季7試合に留まっていた、左キラーは健在。新天地では貴重な左のセットアッパーとして期待されそうだ。

V奪回の起爆剤として期待大や!ガッツ男・平野恵が虎に来る

200%男の平野恵は、虎のV奪回の起爆剤として期待大

打球を追ってフェンスにぶつかった平野恵
 オリックスから阪神へのトレード移籍が決まった平野恵一内野手(28)は26日、通告を受けた神戸市西区の青濤館で「気持ちを前面に出した自分らしいプレーをしたい」と全開宣言。阿部健太投手(23)は近鉄時代の恩師である、久保康生チーフ投手コーチ(49)の下で再起にかける。


 オリの『200%男』が、虎に加わった。青濤館で阪神へのトレード通告を受けた平野恵が、新天地での全開プレーを約束した。

 「タイガースに行っても気持ちを前面に出した自分らしいプレーができるように頑張りたい」

 06年5月6日のロッテ戦ではファウルフライを追って、頭から一塁フェンスに激突。けがを恐れないガッツあふれるプレーは虎党好みだ。師匠はあの番長・清原。今春のキャンプで左足ふくらはぎを痛め、相談に乗ったのが清原だった。

 「あの人は肉離れのスペシャリストですから」。清原の顔写真ステッカーを自分の携帯電話に貼り付ける。今季の虎がV逸した要因の一つが、覇気のなさ。ムードが暗くなり、負の連鎖で大型連敗を喫した。闘志溢れるプレースタイルは、活気づけるとともに、甲子園の新名物になりそうだ。

 本来は二塁手だが、今季は外野手で起用された。50メートル走5秒8という快足を生かした広い守備範囲が売り物だ。「内野と外野で期待しています」と南球団社長。阪神の右翼は林と桜井がケガで出遅れ、浜中が移籍。平野は来季右翼の有力候補の1人となる。今季は左ふくらはぎを痛め、58試合に終わったが、けがも癒えた来季は、さらなる成績が期待できる。

 「評価の高いところへ行くということですね。どこに行っても野球ができるというのは幸せ。気持ちを切り替えていきたい。阪神はファンに人気のある球団ですね」

 外野の広い甲子園なら、激突することもなく、俊足を思う存分発揮できる。“浜中ショック”も心配なし。怖いモノ知らずの平野恵が、V奪回への起爆剤となる。


■平野 恵一(ひらの・けいいち)内野手
 1979年(昭和54年)4月7日生まれ、28歳。神奈川県出身。桐蔭学園高から東海大を経て、02年D自由枠でオリックス入団。03年に開幕スタメン入りし、04年からはレギュラーに定着。守備範囲の広いため06年からは外野を守ることも。同年、ファウルフライを深追いしフェンスに激突。胸部軟骨損傷、右腰の肉離れなどで戦線離脱。今季、復帰したがケガの影響か58試合の出場にとどまった。今季成績は1本塁打、11打点、打率.216。通算成績は393試合、13本塁打、100打点、打率.265。1メートル69、63キロ。右投げ左打ち。年俸4600万円。


■阿部 健太(あべ・けんた)投手
 1984年(昭和59年)9月8日、愛媛県生まれ、23歳。松山商高から03年D4巡目で近鉄入団。1年目のシーズン後半で一軍昇格し先発で2勝をマーク。05年選手分配ドラフトでオリックス入り。今季は一軍登板なし。通算成績は15試合に登板し、2勝1敗、防御率4.54。1メートル84、76キロ。右投げ左打ち。年俸690万円。










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Last updated  2007年11月27日 18時12分45秒
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