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カテゴリ: 環境
第1回 「 南方熊楠 生態調査から曼荼羅的世界観へ
  by 松居竜五 先生 @ ワタリウム美術館

南方熊楠

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ワタリウム美術館さんの講演会シリーズ、今年は知の巨人、 南方熊楠 先生がテーマです。

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南方熊楠 wiki 南方熊楠記念館 の資料を御参考に。

今日のお話は、 南方熊楠 先生の人生観とその背景を含めた生涯のお話だったので、内容については省略。

『Nature』誌に世界で一番論文(短いものも含めて)が掲載された研究者である、とか、大英博物館を出入禁止になった、とか、トリビア的なお話も。

やっぱり面白い人物ですね。

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てか、明治人の「教養」のレベルって、とんでもなく高くて、しかも、それが単なる「知識」にとどまってないのが凄い。

ちなみに。
南方熊楠 が生まれた1867年、この冬に 坂本竜馬 が命を落とすわけですが、この年に生まれた有名人としては、 夏目漱石、正岡子規、幸田露伴 宮武外骨 、建築学の 伊東忠太 、なんてビッグネームが並びます。

ついでに。
さらにその5年前、寺田屋事件や生麦事件のあった1862年は、 森鴎外、牧野富太郎、新渡戸稲造、黒岩涙香 なんかが生まれています。( 岡倉天心

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山田風太郎 先生や 浅田次郎 先生ではないですけど、若かりし頃の彼らが、どんなレベルでどんな話をしていたのか、聞いてみたいな、と夢想してしまいますね。

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森先輩、講義室に本を忘れられてましたよ。
ああ。ありがとう。探していたんだよ。君は夏目君だったかな?」
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なーんて会話を想像するだけでも、ドキドキ。
(いや、ま、これはちと無理がありますが。)

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あのー、嘉納先輩、もしよろしければ、我々のSportにお付き合い頂きたいのですが。
ああ。正岡君か。一体何をするんだ?
はぁ。Baseballです。棒球、いや、私は野球と呼んでいるのですが…。
この前、夏目君たちとやっていたやつだな?夕刻から柔術の稽古なんだが…鍛錬前に体を動かすのも悪くないか。せっかくの頼みだから、ちょっと寄せてもらうよ。
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とか。
(柔道の祖である 嘉納治五郎 先生は1860年生、1877年東京帝国大学入学なので、これもちと無理なのですが。)

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さて、講義後の質疑応答で、私のした質問は、

神社合祀反対運動は、生態学者として原生林保護という視点から行われたというお話でしたが、近年のエコロジーでは、人工林・原生林の中間に位置づけられる、人と共生する形での里山というのが注目されています。
南方熊楠は里山について、どのような視点を持っていたのでしょうか?


里山運動については、私自身も関っているので、よく知っています。
南方熊楠との関係で言えば、彼が持っていたのは、生態学者としての視点であり、未知の新種の発見・研究・分類を行う、ということで、人の手が入った、入っていないという観点には、あまり興味がなかった、と言って良いのではないでしょうか。

南方熊楠は、エコロジーの先駆者として捉えられることも多いですけれど、時代背景もありますし、全てを南方熊楠に帰することに私は反対です。
実際、生態学者としての立場から、原生林の調査が済めば、木を伐っても良い、ということも言っていますし。

南方熊楠を絶対視するのではなく、彼の視点の中で、現代でも生かせるものを生かす、というのが良いのではないでしょうか。


なるほど。良く分かりました。
有難うございました。


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今回使用された映像資料は、こちらの本(CD-ROM付)についています。

南方熊楠の森



あれ?新刊なのに写真なし?
図版、というか写真が豊富で、しかも綺麗。
非常に読みやすく、入門編としては最適だなぁ、と。

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和多利さんによると、ワタリウムさんで来年『南方熊楠』展、並びに関連旅行企画を計画されているそうです。

これは是非行きたいですね♪ 楽しみです。





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Last updated  June 12, 2006 08:18:56 PM
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RonaldBus@ Transforming your landscape with gorgeous blue stone slabs. Understanding the Benefits of Choosing …
mrtk@jp @ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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