日々草

日々草

2009.08.26
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日本の教育政策:子育て支援について
今回の総選挙で各党がその政策の中心に掲げている一つに子育て支援がある。
その中に、教育費の負担軽減や無償化が総選挙の争点になっている。
芙蓉
(朝夕めっきり涼しくなり、芙蓉が濃い微妙な紅を一層深いピンクに染めて
勢いづいて咲き始めた。朝の散歩道は槿と芙蓉が共演して見事である。)

高校入学から大学卒業までにかかる教育費用は一人あたり、
全国平均で1045万円。この額は世帯年収の34%を占めている。
とりわけ世帯年収200万以上400万円未満の世帯では、55.6%にもなる。
(日本政策金融公庫08年調査)
これは自民党政治が「学費は教育に利益を受ける学生本人が負担する」という
「受益者負担」論の考え方のもとに、学費の値上げ政策を行なってきたためである。
1999年からは自民党と政権を組んだ公明党もこの値上げ政策に加わり推進した。
なんと、75年から国立大学の授業料は15倍となり、
(国立大の現在の年間授業料は平均52万円)
私立大学は4.5倍になり(私立大は同約85万円)
高校の授業料は8倍に上がった。
日本の教育への公的支出は
経済協力開発機構(OECD)のまとめたデータのよると
国や地方自治体の予算から教育機関に出される公的支出の割合は
国内総生産(GDP)比3.4%で
データのある28カ国中最下位であった
私費負担も加えた教育機関への支出は
05年がGDP比4.9%となり、26カ国中20位
教育機関への支出のうち私費負担が占める割合は
初等中等教育は9.9%でほぼ(平均8.3%)
しかし、
就学前教育では55.8%(平均19,8%)
高等教育では66.3%(平均26.3%)

なんと幼児期、高校、大学時の負担は私費が5割を超えている。
高校と大学の学費を段階的に無償化することを定めた
国際人権規約に
日本政府は79年に加盟。
しかし、そのなかのA規約(社会権規約)13条を保留している。
条約加盟国160カ国中(09年現在)保留しているのは
日本とマダガスカルだけ。
これらの事実からみただけでも
自民、公明の政権がいかに高等教育に税金をつぎ込むことを
拒否してきたがはっきりと分かる。
公的支援はしないが、
教育の中味(教科カリュキュラムの細部まで)に関しては
国家統制しようというのである。


選挙の票を獲得したいがために
子育て支援、教育費の負担の軽減などに全力を注ぐと候補者は
こぶしふりあげ声高に叫んでいる。
公明党など、「子育て支援」の元祖は自分たちだと
大声をあげている。

しかし、この2党は、高校の学費の無料化はいっていない。
さすがに、就学前の幼稚園・保育園の無償化は言わざるをえなくなっているが。
児童手当の拡充などというものでごまかそうとしている。
百日紅
(私の幼い頃は、どこの農家の庭にも、夏の間中、咲いては散り、咲いては散って
咲き続けたサルスベリの花。今年は梅雨が長く、雨の中冴えない色で咲き始め
梅雨が上がるとやっと色も鮮やかに炎天に燃えて咲き出したが、また、すぐ朝晩涼しく秋めいて、
花は終わりになってきた。この気象異変は、もの言わぬ花たちが警告している、)
このような異常な高額な教育費を家庭が負担している国は
世界でもまれなのである。

年収1千万円レベルの階層でも複数の子どもを大学に同時に通わせることは
かなり、高負担となり、耐え切れない。
まして、年収の低い階層の子供たちは、進学をあきらめたりしており、
幼い時から「希望」さえもてなくなっている、勉強する意欲さえ、
幼い時から持てなくなっている。
能力があっても、自分から降りている。
さらに、最近驚いたことがある。
最近、小学生の可愛らしい子たちがわが塾生になった。
彼女達の生活は、月から土曜日まで、ほぼ毎日
何らかのお稽古や塾で埋められている。
英語、公文、そろばん、習字、ピアノや
スイミング、バレイ、新体操などのスポーツ系のお稽古ごとなど
次々にこまぎれにやっている。
こんな状態で子どもは
まともに育つのだろうか?
疑問に思う。
みんながやっているので、やらないと不安なのか、
仲間はずれにされるのか、
その真意は定かでないが
これでは、公教育は何のためにあるのか。
これには、保護者の経済的負担も大変なもの。
複数の兄弟姉妹がおれば、
その経費の負担はかなりの額である。

(育児支援を現金支給したら、益々この競争は過熱するのでは)
子どもに良い成績を取らせたいために、学校に人質にされているので、
言いたいことも言わずご無理ごもっともとイエスマンにならざるを得ない親たち。
教師や保護者が協働して、
教育を考え実践していく姿とは程遠い。
これが、自民党が戦後推し進めてきた教育の帰結点である。

益々勉強をすることがストレスとなり、
勉強が嫌いになっている。
勉強することが
「知る」喜びや
「世界が広がる」感動に満ちていることを
体験したことの少ない子供たち
学ぶ楽しさを知らない子どもや親たちが
大量に生産されている。
その子どもたちが青年期になったとき
待っているものは
 高校、大学の教育内容の著しい退廃である。

高校の中退者、不登校などは膨大であり、
その多くは勉強についていけず、意欲をなくして、学校に通えなくなっている。
さらに
大学は、大学のレベルの勉強を維持できず、小中学校の復習、
中学レベルの勉学に終始している大学もかなりの数になっている。

少なくとも、自公の推し進めた教育が
現在の教育の混乱と退廃を生み出した。
高度に発達した大量消費を経済成長だとする
社会の仕組みそのものを支える為の
現在の学校制度。
自民党は、小懲りなく今回の選挙でも、
経済成長戦略で、一人当たりの国民所得を世界のトップクラスに。
10年で家庭の手取りを100万円増やします。
と宣言しているが、
この「路線」上に、現在の「学校教育」がある。
このような『路線』上に、真の再生があるか。
大企業が儲かれば
そのおこぼれが国民を潤すという論理

しかし、
先頃の最長の好景気と宣伝されていた自由市場経済は
おこぼれどころか、貧困層の問題を益々深刻にしただけだった。 

とりわけ、社会の底辺をささえる人材が
このような学校状態で育つか。
「公」教育の在り方が、どうあるべきか、
今回の選挙は厳しくとわれなければならない。
何でもいいから、耳障りよくばら撒けばよいというものではない。
「改革」は、現状の深い分析なしにあり得ない。
国民ひとりひとりに、現状を分析し、その問題点を見抜く
「知性」が求められる時代が来た。
その意味でも、色々の階層の意見や要求が
代弁される、色々な党が百花繚乱と主張を戦わせること可能な
政党を国会に代表者として送ることが必要ではないか。
その意味では、時代の歯車は少し回り始めた。
ヒヨドリジョウゴ
(ヒヨドリジョウゴとヘクソカズラ。廃屋や樹木に這い登り、巻きつくつる植物のヒヨドリ上戸。
その茎にさらに絡まってヘクソカズラの花もさいている。
秋深まると、真っ赤に実がなって、見事なヒヨドリジョウゴ。
ヒヨドリが食べに来るからこの名があるとも。
でも、お盆すぎた8月にもう実が赤くなっている。これも気象異変?
私たちの生活のありかたを問い直すことを植物たちが警告を発している。






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最終更新日  2009.08.27 15:11:23
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