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札幌市東区にある札幌大谷中学校(種市政己校長)の新校舎がこのほど完成した。新しい学びの空間は天井が高く、大きめの窓で陽光をいっぱいに取り入れ、明るく開放感あふれる造り。道内の学校で初めてガラス黒板を導入し、廊下の照明にLEDを採用した。生徒たちは環境にやさしい新校舎で明るく伸び伸びと勉学に励んでいる。 種市政己氏が新校長に就任 札幌大谷中学校・高等学校は4月から種市政己教頭が中学校の校長、権平洋美校長が高等学校の校長に就任する新体制でスタートを切った。 種市政己氏が校長就任の抱負を語る。「札幌大谷はとても良い学校です。私はこの学校に勤め、人としてのあり方を学び、成長させていただきました。大谷学園に恩返しをするためにも、より良い学校づくりに粉骨砕身努力したいと考えております。顧客満足度、従業員満足度、ホスピタリティ、コンプライアンスを高め、教員集団が誇りをもって生き生きと働き、生徒が熱心に学ぶことのできる学校にしたいと思います。 本校の基本的考え方は、『報恩感謝』にあります。今生きてあることがいかに奇跡的なことか、また、目に見えない様々な思いや物に支えられて生かされてあるか。そのことに気づき、感謝すること。そのことを六年間かけて教えます。また、素直な心でどんな物でも吸収できる、精神のしなやかさも大切であると教えます。勤勉、素直、感謝、そしてプラス思考はこれから生きていく上でとても大切な心の在り方だと思います。子供たちがそのような心を持ち、他者に対し何が出来るのかという観点から生きる。そのような、次代の社会を担う優秀な人物をたくさん輩出したいと思います。」 札幌大谷は中学校新校舎完成を契機に、今年度から教育活動の進化を加速する。今年度の中学入試でも実質倍率が2.5倍に達し、抜群の人気を誇る札幌大谷の英数選抜コースは、来年度から募集定員を増やす方針だ。 「教育は人類の発展にとって、とても重要な役割を果たしています。歴史的に重要な仕事を我々はしているのだという、崇高な意識を我々は持たなくてはならないと考えております。北海道にいる優秀な子どもを集めて心の教育を施し、学力・実力を伸ばすことは北海道の私学にとっての大きな使命です。 仏教系の学校である札幌大谷は単に難関大学への合格実績を誇るよりも、豊かな人間性や社会性を育む教育活動を通して、子どもたちを人間的にも大きく成長させて社会に送り出すことを重視しています。私たちの教育活動によってよって育っていった優秀な人物が、これからの困難な国際社会の中で活躍してくれることを願っています。そのような観点で、英数選抜の募集定員を増やす方向で考えています。」 特進コース(学習個性)は今年度から基礎力を向上させ、着実に実力養成を図る「SSSTシステム」を本格稼動させる。各学年に1台ずつ導入した「SSSTシステム」では数英の個人の学習データが蓄積されるので、個々の生徒の弱点が分かり、基礎力の定着が期待できる。学習アドバイザー2名の支援を受けながら徹底的に基礎を学ぶことができる。「学習することはとても大切なことです。未知のものを知ることの喜びは、人間の本質に根ざしている性質です。また、人間は歴史的に積み重ねられた知識や技術を学ぶことで文明を築きあげてきました。人間が人間として歴史を積み重ねるためには、学ぶことが必要なのです。そして何よりも人間性を鍛え上げるためにも学ばなければなりません。忍耐力、粘り強さ、自己抑制等、私たちにとって重要な性質は学習することによって鍛えられるのです。ですから、スポーツ、芸術問わず、すべての領域にわたって、学習することは大切なのです。」道内の学校で初めてガラス黒板を導入 新校舎の教室で導入したガラス黒板は、表面が特殊加工され、プロジェクターの映像を映すスクリーンにもなり、映像を活用した様々な授業展開に活用できる。チョークの代わりに専用のマーカーを使用する。 また今年度から生徒自身がロッカーを組み立てて使う「パーソナルロッカー」を導入。このロッカーは入学時に購入してもらい、6年または3年間持ち上がりで使用。卒業後は愛着のある“思い出のロッカー”として自宅でも使える。英数・英数選抜コースはチューター制を導入する また今年度から英数・英数選抜コースはチューター制を導入することで、学習支援を積極的に行う。放課後の自主学習の時間にチューターとなる学生講師が個別に学習指導や学や進路相談などに対応する。 さらに、今年度から毎日の学習内容を記録するオリジナルノートを生徒に渡す。「帰りのホームルームの時間に、毎日勉強した内容を自分で振り返って項目別に書いてもらいます。何を勉強したか、何が理解できていないかを確認すると共に、自宅学習の計画も立てさせます。このノートを通じて、自分は一体何が分かっていて、何が分からないのか、今日一日何をして、何をしなかったのかを気づかせるのです。その気づきのノートを作ります。日常生活の一つ一つの積み重ねが最終的に大きな結果につながります。一枚の紙は薄く破れやすいですが、五百枚重ねた紙は容易に破れません。この差が大きいのです。そのような、こつこつと誠実に積み重ねることの重要性を学んでほしいと思っています。学習面のみならず、生活指導面でも毎日しっかり積み重ねていく教育を続けていきます」 このほか札幌大谷では授業改革、教員研修、クレド(ラテン語で信条や志を意味する。企業の経営哲学や行動指針を表す文言)の作成などに取り組む。心の成長を促す指導 「まずは何よりも授業力です。授業に対する教員の意識を変えることが本年度は重要だと考えています。そのことを確認するためにもクレドが必要なのです。クレドは、札幌大谷がどういう学校を目指し、教育活動をしていくのかを見える形で宣言する、いわゆる教育信条のようなものです。教員集団が自分たちの教育活動の願いを共通して自覚し、意識を一つにする意味で大変重要だと思います。教育の質を高める上で欠かせない作業になります。今年度中に作成できればと考えています。すべての教員が行事や授業、部活動を通して生徒の心の成長を促す指導を心掛ける、そのような教員集団作りをしていきたいですね。」 札幌大谷の進化は止まらない。札幌大谷中学校 札幌市東区北16条東9丁目TEL011-731-2451http://www.s-ohtani.ed.jp
May 25, 2011
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