ドングロルニックのThe Cost of Living。もの悲しい旋律を訥々とピチカートで奏でる。哀しみのベールをまとうようなオーケストラのサウンド。冷たく暗い湖に沈んで行くような切なさ。ラリーゴールディングス(あとは、ラリゴ)のピアノも切ない。アースキンの繊細なスティック使い、ドラマのワンシーンのように胸が高まる。わたしはこの1曲で、かなり満足。 ダークな色合いのドーキーの曲Arthos II、トリオ演奏なのでアースキンがドラムで盛り上がる。 デンマークの歌Fred Hviler Over Land og Byは、再び厚いストリングスがかぶさる中、ドーキのベースソロが響き渡る。メンドーサのアレンジは、いくつもの方向からドーキにスポットライトを当てているように、彼のソロがほんとうに素晴らしく響き渡る。
メンドーサのVienna Wouldは、非常に小粋でお洒落な仕上がりのワルツ。ラリゴのピアノ全編美しく、甘美なジャズピアノトリオ。ドーキーのソロはここでも素晴らしい。 I Skovens Dybe Stille Roはトラディショナル。これもトリオ演奏なのですが、朴訥とした雰囲気を忘れず、でもかっこよく決めるドーキーのベース、少女のようなラリゴのピアノ。 再び、ストリングスが入って、中世に迷い込んだようなJulio And Romiet。セピアカラーの仕上がり。